各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

太陽に関する問題

桜蔭中学の問題です。


つぎの文章を読み、下の問いに答えなさい。
春分の日、関東のある地点(北線35度、東経140度)において、図1のように、長さ10cmの棒を地面に垂直に立て、一定時間ごとにかげを調べたところ、図2のようになりました。

20170401t001

20170401t002

問1 図2のAの方位を答えなさい。
問2 かげが最も短くなるのはいつですか。つぎのア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.12時より前  イ.12時  ウ.12時より後

問3 かげが最も短くなる時のかげの長さはどうなりますか。図3を参考にして、つぎのア~エから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.5cmより短い    イ.5cm以上10cm未滴  ウ.10cm以上20cm未満  エ.20cm以上

 春分の日のかげのようすをもとにして、午前6時から午後6時までの1時間ごとに目盛りを刻んだ日時計を作りました。

図4はそのばん面で、春分の日のある時刻のかげS1が書かれています。ところが、別の日の同じ時刻におけるかげは、S2のようになり、異なる向きになってしまいました。

20170401t003

問4 S1のかげができた時刻は、春分の日のア.午前8時、イ.午後4時 のどちらですか。記号で答えなさい。

問5 S2のかげができたのはどの日ですか。つぎのア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.夏至  イ.秋分  ウ.冬至
問6 つぎの文章中の①~⑤に適するものを、それぞれ選び、記号で答えなさい。
 図5は、春分、夏至、冬至の太陽の通り道を、とうめい半球(太陽などの天体がその球面を移動しているように見立てたもの)上に表したものです。この図5のA~Fのうち、夏至の日の入りの位置は、(①)になります。図5から、棒を垂直に立てたとき、季節によって、同じ時刻のかげの向きが異なることがわかります。

20170401t004

 そこで、図6のように、棒の向きが地軸(北極と南極を結んだ軸)と平行になるようにばん面をかたむけました。

20170401t005

これにより、かげができているときは、異なる季節であっても、同じ時刻のかげの向きが同じになります。このとき、棒の先たんの向きは(②ア.東 イ.西 ウ.南 エ.北)、ばん面と地面との角度aは(③ア.35 イ.23.4 ケ55 ェ.66.6)です。

 また、ばん面をかたむけたことで、太陽の通り道がつくる面とばん面が平行になります。

 そのため目盛りの間かくは図7のア~ウのうち、(④)になります。そして、7月1日の午後3時のかげの長さは、同じ日の正午のかげの長さと比べると、(⑤ア.短く イ.同じに ウ.長く)なります。

2010401t007

【解説と解答】
問1 影は北側に出ます。(答え)北
問2 正午に南中するのは明石です。この東経では12時より前に南中します。(答え)ア
問3 春分の日の南中高度は90-緯度です。したがって55°。45°で10cmですから、それより短く、63°のときよりは長くなるからイになります。(答え)イ
問4 西側に影ができていますから、太陽は東側にいるので、午前中です。(答え)ア
問5 影が東西の線を切っていますので、夏至です。(答え) ア
問6 夏至はAーDですが、日の入りですからD。棒の先端は北、緯度と同じ角度で傾けます。傾けたことで、間隔は等しくなり、影の長さは等しくなります。
(答え)①D ②エ ③ウ ④イ ⑤イ


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立体に関する問題

2017年桜蔭中学の問題です。


20170328t001

図のような立体1、2、3がどれも1個以上あります。立体1は円すい、立体2は円柱、立体3は底面の半径が4cmの円柱から底面の半径が2cmの円柱をくりぬいてできた立体です。
立体1の底面(下の面)は赤、立体2の底面(上下の2つの面)は青、立体3の底面(上下の2つの面)は黄色にぬられていて、どの立体もその他の面は全て白くぬられています。
このとき次の問いに答えなさい。
(1)立体1、2、3の1個ずつについて、白くぬられている部分の面積と、赤、青、黄色にぬられている部分の面積をそれぞれ求めなさい。
(2)全ての立体の赤くぬられている部分の面積の合計と、青くぬられている部分の面積の合計と、黄色くぬられている部分の面積の合計がどれも同じとき、全ての立体の白くぬられている部分の面積の合計は最も少なくて何cm2ですか。
(3)全ての立体の白くぬられている部分の面積の合計が5652cm2であるとき、立体1、2、3はそれぞれ何個ずつありますか。考えられる個数の組を全て答えなさい。ただし、立体1、2、3はどれも異なる個数あるとします。


【解説と解答】
(1)
立体1 白い部分 25×6×3.14=150×3.14=471cm2 赤い部分 6×6×3.14=113.04
立体2 白い部分 3×2×3.14×20=376.8cm2 青い部分 3×3×3.14×2=56.52
立体3 白い部分 4×2×3.14×15+2×2×3.14×15=12×3.14×15=565.2 黄色い部分 (4×4×3.14-2×2×3.14)×2=75.36cm2
(2)赤:青:白=36:18;24=6:3:4なので、同じ面積であれば個数の比は2:4:3になります。
したがって2個、4個、3個だから(150×2+120×4+180×3)×3.14=4144.8
(答え)4144.8cm2
(3)5652÷3.14=1800 立体1は150、立体2は120、立体3は180ですから、それが合わせて1800になるように決めていきます。
まず計算を簡単にするために、30で割ってしまうと5、4、6で60を作ると考えることになります。
4、6が偶数で、60も偶数ですから立体1は偶数でなければならないので、
以下のような表になります。

立体1 5 2 2 4 4
立体2 4 8 11 1 7
立体3 6 3 1 6 2

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重心に関する問題

2017年雙葉中学の問題です。


次の文章を読み,問いに答えなさい。
 ものには重さがあり,その重さの中心の点を重心といいます。重心には,ものの重さがすべてかかると考えることができます。重さは重心からまっすぐ下向きにかかり,その延長線上の1点でものを支えることで,バランスをとることができます。このことを使って,a重心の位置を探すことができます。厚さと材質が,どこでも同じ円形の薄い板を考えてみましょう。この板を1点で支えるには,円の中心でバランスがとれることが想像できると思います(図1)。また,太さと材質がどこでも同じ棒では,棒を横にしたとき,長さの真ん中に重心があり,棒の真ん中を指で支えるとバランスをとることができます(図2)。しかし,真ん中からずれたところでは指で支えることができません。

20170325t001

 次に,重心からまっすぐ下向きにのばした線上からずれた点で支えようとした場合,どうなるか考えてみましょう。
図2の棒を中心から左にずれた点で支えようとすると,棒は( b )まわりに回転し,バランスをくずします。
これは,てこのように考えると,手で支えている点が支点となり,重心に棒全体の重さが力としてかかり,回転すると説明できます。
 これを利用したおもちゃに,「おきあがりこぼし」があります。おきあがりこぼしは,机の上でまっすぐ立っているときには,重心の真下が机と触れていて,その点で支えているので動きません。しかし,少しでも倒すと,机と触れている点がずれて回転し,おきあがります。

問1. 下線部aを参考に,図1の板を右図のような星形にくりぬいた板の重心は,どこになるか,作図をして求め,解答用紙の図に●で示しなさい。求めるために使った線などは消さないこと。板の厚みは考えなくてよい。

20170325t002

問2  文中の (b)にあてはまる言葉として適切なものを選び,番号で答えなさい。
① 時計     ② 反時計

問3 図2の棒が,1m、500gであるとき,中心から10cm左側を支え,重さを考えなくてよい軽いひものついた200gのおもりを使ってバランスをとるためには,どうしたらよいですか。文で説明しなさい。

問4 左右に最大に倒してもおきあがる下の断面図のようなおきあがりこぼしの重心は,どこにあればよいでしょうか。解答用紙の図の●のうち,あてはまるものすべてを○でかこみなさい。動かずに立っているときには点Aが,左に倒したときには点Bが,右に倒したときには点Cが机と触れている点となっています。
201703125t003

【解説と解答】
問1 星型では、線対称に折り返す軸の交点に重心があります。
(答え)
20170325t004

問2 指が左側にずれれば、時計回りに回転します。
(答え)①

問3 中心から左側に10cmのところに支点を作れば、時計回りが500×10の回転力を持つので、それを200gで支える位置は、5000÷200=25cmですから、40-25=15cmで左側から15cmのところにおもりをぶら下げます。
(答え)棒の左端から15cmのところにおもりを下げる。

問4
中心の下2つに重心があれば起き上がることができます。
(答え)20170325t005


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