各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

図形の移動に関する問題

2017年駒場東邦の問題です。


(1)図1のように台形ABCDと辺BC上に点Eがあります。次のものを求めなさい。

20170530t004

 1)三角形AEDの面積
 2)三角形AEDの辺AEの長さ

(2)図2のような台形ABCDがあります。この台形を図3のように直線ア上をすべらないように転がし,点Aが再び直線ア上に来たら止まるものとします。このとき,頂点AはA→Al→A2→A3と動きます。点Aが動いてできる線イを解答用紙の図にコンパスを用いてかきなさい。また,次のものを求めなさい。ただし,円周率は3.14とします。
1)線イの長さ
2)線イと直線アによって囲まれる部分の面積

20170530t001

20170530t002

【解説と解答】
(1)
1)
台形ABCDから2つの直角三角形を引けば良いので、(4+3)×(4+3)÷2-4×3÷2×2=24.5-12=12.5
(答え)12.5cm2
2)
三角形AEDを2倍すれば正方形になるので、12.5×2=25cm2 これは5×5ですから1辺は5cm
(答え)5cm

(2)

頂点Aの動きは以下の通りになります。
20170530t003

1)
20170530t005
となるので、A1までは135度 A1からA2までは180-45-90=45度 A2からA3までは90度になるので、
7×2×3.14×$$\frac{3}{8}$$+5×2×3.14×$$\frac{1}{8}$$+3×2×3.14×$$\frac{1}{4}$$
=($$\frac{21}{4}$$+$$\frac{5}{4}$$+$$\frac{6}{4}$$)×3.14=8×3.14=25.12
(答え)25.12cm

2)
7×7×3.14×$$\frac{3}{8}$$+5×5×3.14×$$\frac{1}{8}$$+3×3×3.14×$$\frac{1}{4}$$+(7+4)×3÷2
=($$\frac{147}{8}$$+$$\frac{25}{8}$$+$$\frac{18}{8}$$)×3.14+15=23.75×3.14+16.5=91.075cm2
(答え)91.075cm2


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植物に関する問題

2017駒場東邦の問題です。


下の文章を読んで,あとの問いに答えなさい。
 庭に生えているカタバミに実がついているのを見つけ,さわってみると,実が縦にさけて小さい種がプチプチっとはじけましたが,種がはじけない実もありました(図1)。よく見てみるとカタバミは花だんの中や植木ばちの中,コンクリートのすき間や道の片すみなど,いろいろな所に生えていました。また,カタバミの葉が夕方になると閉じていることに気がつきました。次の日の朝,同じカタバミを見ると,葉は開いていました。このようなカタバミの葉の開閉を就眠運動と呼びます。20170527t001

(1)種の散布方法は植物によって違います。カタバミと同じように種や実がはじけて種を散布する植物を,次のア~エから1つ選び,記号で答えなさい。

20170527t002
(2)カタバミが土のほとんどないような道の片すみやコンクリートのすき間に生えることができる理由の1つは,その茎の伸ばし方にあります。
 ① カタバミの茎の伸ばし方を,次のア~エから1つ選び,記号で答えなさい。

  ア.地中深くに茎を伸ばし,途中で枝分かれしながら広がる。
  イ.地面をはうように茎を横に伸ばし,茎の節々で根や葉を出して広がる。
  ウ.根元からたくさんの茎が出て広がる。
  エ.茎が長く伸び,まわりの草や木にからみついて広がる。

 ② カタバミと同じような茎の伸ばし方をする植物を,次のア~エから1つ選び,記号で答えなさい。
  ア.ハルジオン  イ.タンポポ   ウ.ツユクサ   エ.アサガオ

カタバミの就眠運動について調べるため,次の実験をしました。
【実験】
 カタバミの葉がどのくらいの明るさで開閉するのかを調べるため,日没(18:45)前後,日の出(5:00)前後のカタバミの様子を観察することにしました。カタバミは,葉が20枚はどついているものを選び,1日中よく日が当たる場所,常に日陰の場所の2カ所に生えているものを選びました。葉の開閉の程度は4段階の数値で示しました(図2)。図3は「日の出,日没前後の時刻と葉の開閉の程度の関係」と「日の出,日没前後の時刻と明るさの関係」を示したものです。葉の開閉の程度は平均値で示し,明るさは照度計を用いて測定しました。照度の単位はルクスです。

20170527t003

(3)図3から,カタバミが葉を閉じ始めたときを開閉度3.8とし,閉じた(就眠した)ときを開閉度上5としました。また,カタバミが葉を開き始めたときを開閉度1.5とし,ほぼ開いたときを開閉度3,0以上としました。次の文中の①~④に入る最も適切な数値を,下のア~サからそれぞれ1つずつ選び,記号で答えなさい。
 「葉が閉じ始めたときの明るさは(①)ルクスで,就眠したときの明るさは(②)ルクス。葉を開き始めたときの明るさは(③)ルクスで,ほぼ開いたときの明るさは(④)ルクス。」

 ア.0    イ.100   ウ.200  エ.300  オ.400  力.500

 キ.600  ク.700  ケ,800  コ.900  サ.1000

20170527t004

(4)実験の結果から,日なたのカタバミが①葉を閉じ始める時刻と,②菜をほぼ開く時刻を,次のア~カからそれぞれ1つずつ選び,記号で答えなさい。
 ア.日没前       ィ.日 没       ウ.日没後
 エ.日の出前      オ.日の出       カ.日の出後

(5)ここまでの実験結果からは,カタバミの就眠運動は明るさに関係すると考えられましたが,カタバミを室温が変化しない24時間明るい室内に移しても,数日間は就眠運動を継続することがわかっています。就眠運動が継続される理由を考えて,簡潔に説明しなさい。

【解説と解答】
(1)カラスノエンドウが同じように種子をはじけて飛ばします。
(答え)ア
(2)①地面をはうように茎を横に伸ばし,茎の節々で根や葉を出して広がります。②ツユクサが同じように広がります。
(答え)① イ② ウ

(3)開閉度3.8のときが概ね18時頃でその頃の明るさは500ルクス。1.5のときが18時50分で明るさは0。開閉度3が5時20分でこのころの明るさは100ルクス。開閉度4が6時頃でこれが400ルクス。
(答え)① カ② ア③ イ④ オ
(4)葉を閉じ始めるのは、日没前。開くのは日の出後。
(答え)① ア② カ

(5)開閉の性質が残っていると考えられます。
(答え)それまでの明るさによる開閉のパターンを保とうとするため。


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場合の数の問題

2017年筑波大駒場中学の問題です。


 立方体の各頂点に0または1をおきます。立方体のそれぞれの面について、頂点においた4つの数の和を『面の値』ということにし、6個の『面の値』の合計を考えます。
 例えば、1個の1と7個の0を右図のように頂点においたとき、『面の値』が1である面が3個、0である面が3個なので、6個の『面の値』の合計は3です。

20170523t001

 次の問いに答えなさい。
(1)6個の『面の値』の合計が6になりました。
  (ア)1をおいた頂点は何個ありますか。
  (イ)『面の値』が奇数である面は何個ありますか。考えられる個数をすべて答えなさい。
(2)6個の『面の値』の合計が12になりました。6個の頂点への0と1のおき方は何通りありますか。
  ただし、立方体を動かすと重なるものや、鏡にうつすと重なるものは同じおき方とします。例えば、下の例1、例2はそれぞれ同じおき方です。

20170523t002

20170523t003


【解説と解答】
(1)
(ア)頂点には0か1しかありません。1つの頂点に1を置くと、その1は3面で数えられますから、和は3になります。したがって値が6であるならば6÷3=2個です。
(答え)2個
(イ)1つの面に頂点は4つありますから、2個1を置けば、0、1、2のどれかになります。したがって奇数は1だけです。

20170523t004

上図から1は2個、4個、6個になります。
(答え)2個、4個、6個

(2)和が12ですから1は4個置かれたことになります。したがって0が4個、1が4個です。
A)1つの正方形の4つの頂点に置かれる場合。
B)1つの正方形の3つの頂点ともう1個置かれる場合。
C)1つの正方形の2つの頂点ともう2個置かれる場合。
の3通りに分けることができます。

Aは1通り。
Bは3通り。
Cは2通り。あるので合計6通りになります。
(答え)6通り

20170523t005

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