各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

気体の発生に関する問題

2017年灘中学の問題です。


厚さが0.5mmで均一なアルミニウム板と鉄板があります(図)。それぞれの金属板から、一辺5mmの正方形の金属片机、くつか切り取り、うすい塩酸に溶かして発生する気体の体積を調べる実験を行いました。

20170128t001

20170128t002

 実験1 3本の試験管に、それぞれうすい塩酸10mLをはかりとり、1本目の試験管には切り取ったアルミニウム片を1つ、2本目の試験管にはアルミニウム片を2つ、3本目の試験管にはアルミニウム片を3つ入れ、発生した気体の体積をはかりました。
 実験2 別の3本の試験管に、それぞれうすい塩酸10mLをはかりとり、1本目の試験管には切り取った鉄片を1つ、2本目の試験管には鉄片を2つ、3本目の試験管には鉄片を3つ入れ、発生した気体の体積をはかりました。
 実験の結果は表のようになりました。なお、気体の体積はすべて同じ条件ではかりました。
問1 この実験で発生した気体の名前を答えなさい。
問2 この実験で発生した気体について、次のア~オの説明のうち、誤りをふくむものをすべて選び、記号で答えなさい。
ア 水には溶けにくい。イ 無色で刺激臭がある。り 空気より軽い。エ 燃える。オ ろうそくが燃えた後に生じる。

問3 アルミニウムと鉄についてのア~オの文のうち、誤りをふくむものを1つ選び、記号で答えなさい。
ア 一辺5mmの正方形の金属片1つの重さは、鉄の方がアルミニウムより大きい。
イ 鉄板は電気を通すが、アルミニウム板は電気を通さない。
ウ 水酸化ナトリウム水溶液にアルミニウムは溶けるが、鉄は溶けない。
エ アンモニア水には、アルミニウムも鉄も溶けない。
オ アルミニウム板も鉄板も折り曲げることができる。

問4 次の(1)、(2)の金属片1つを、実験に用いた金属板から切り取り、うすい塩酸10mLを入れた別々の試験管に入れたとき、それぞれ発生する気体の体積は何mLですか。
 (1)一辺8mmの正方形のアルミニウム片
 (2)一辺9mmの正方形の鉄片

問5 この塩酸10mLに溶ける最大の正方形のアルミニウム片と鉄片について、その正方形の面積を比較するとアルミニウム片の面積は鉄片の面積の何倍ですか。小数第三位を四捨五入して、小数第二位まで答えなさい。

問6 この塩酸10mLに一辺5mmの正方形の鉄片2つを入れた試験管に、さらにアルミニウム片を加えて120mLの気体を発生させたい。
 アルミニウム板から新たに長方形の金属片を切り取って加えるとき、一方の辺の長さを5mmとすると他の辺の長さは少なくとも何mm必要ですか。


【解説と解答】
問1
発生する気体は水素です。
(答え)水素

問2
刺激臭はなく、ろうそくが燃えた後にはできません。
(答え)イオ

問3 
アルミニウムは電気を通します。
(答え)ウ

問4
(1)アルミニウム辺は体積が5×5×0.5=12.5mm3で45mLの水素を出しています。45:120=3:8より、塩酸10mLは$$\frac{25}{2}$$×$$\frac{8}{3}$$=$$\frac{100}{3}$$m3まで反応します。
8×8×0.5=32mm3ですから、12.5:32=25:64=45:?より?=115.2
(答え)115.2mL

(2)鉄辺は12.5mm3で42mLの水素を出し最大は120÷42×12.5=$$\frac{250}{7}$$m3まで反応します。
9×9×0.5=40.5より最大を超えるので発生する水素は120mLです。
(答え)120mLです。

問5
アルミニウムは$$\frac{100}{3}$$m3ですから面積は0.5で割るので$$\frac{200}{3}$$m2
鉄は$$\frac{250}{7}$$m3から面積は$$\frac{500}{7}$$m2  $$\frac{200}{3}$$m2÷$$\frac{500}{7}$$m2≒0.93333
(答え)0.93倍

問6
鉄辺を2枚入れた段階で、使われる塩酸xmLはx:10=25:$$\frac{250}{7}$$m よりx=7mL 残りの塩酸は3mLです。
アルミニウムは10mLの塩酸で120mLの水素を出すので、残り36mL必要ですから、塩酸はちょうど3mLです。
したがってアルミニウムは25÷45×36=20mm2より20÷5=4mmです。
(答え)4mm

「映像教材、これでわかる水溶液」(田中貴)


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平面図形の問題

2017年渋谷幕張の問題です。


20170124t001

図1のような三角形ABCを7つの三角形ABD、ADE、DEF、EFG、FGH、GHI、HICに分けました。ただし、3つの点E、G、Iは辺ACの長さを4等分した点で、4つの三角形ABD、DEF、FGH、HICの面積はすべて等しいです。

(1)三角形EFGの面積は、三角形ABCの面積の何倍ですか。
(2)辺FHの長さは、辺BCの長さの何倍ですか。


【解説と解答】
(1)三角形HIC=【1】とすると、三角形HIG=【1】、三角形FGH=【1】、GC:EG=2:1より三角形EFG=【3】÷2=【1.5】
三角形DEF=【1】より、三角形EDC=【5.5】三角形ADE=【5.5】×$$\frac{1}{3}$$=【$$\frac{11}{6}$$】
したがって三角形ABC=【5】+【1.5】+【$$\frac{11}{6}$$】=【$$\frac{25}{3}$$】
【1.5】÷【$$\frac{25}{3}$$】=$$\frac{9}{50}$$倍
(答え)$$\frac{9}{50}$$倍

(2)FH:HC=1:2
DF:FC=1:4.5=2:9
BD:DC=3:22
したがってBD:DF:FC:HC=3:4:6:12
FH=BC×$$\frac{6}{25}$$倍

(答え)$$\frac{6}{25}$$倍

「映像教材、これでわかる比と図形」(田中貴)


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規則性に関する問題

2017年灘中学の問題です。


次のように、ある規則にしたがって数が並んでいます。

1、2、1、3、1$$\frac{1}{2}$$、1、4、2、1$$\frac{1}{3}$$、1、5、2$$\frac{1}{2}$$、1$$\frac{2}{3}$$、1$$\frac{1}{4}$$、1、6、3、2、1$$\frac{1}{2}$$、1$$\frac{1}{5}$$、1、7、3$$\frac{1}{2}$$、2$$\frac{1}{3}$$・・・

このとき、次の問いに答えなさい。

(1)100番目の数は何ですか。
(2)3回目の2$$\frac{1}{3}$$は最初から何番目ですか。


【解説と解答】
規則を見つけるのはなかなか難しいのですが、やり方のひとつとしてまず、仮分数にしてしまう方法があります。すなわち、
1、2、1、3、$$\frac{3}{2}$$、1、4、2、$$\frac{4}{3}$$、1、5、$$\frac{5}{2}$$、$$\frac{5}{3}$$、$$\frac{5}{4}$$、1、6、3、2、$$\frac{3}{2}$$、$$\frac{6}{5}$$、1、7、$$\frac{7}{2}$$、$$\frac{7}{3}$$

1から順に1ずつ増やしていき、1、2、3、4と割った商を1まで並べて、商が1になったら次に行く、という規則だとわかれば、あとは工夫できるでしょう。
(1)1は1個、2は2個、3は3個ですから、10までの合計が55個、11までで66個、12までで78個、13までで91個ですから、14の9番目になるので、9で割った商なので$$\frac{14}{9}$$=1$$\frac{5}{9}$$
(答え)1$$\frac{5}{9}$$

(2)2$$\frac{1}{3}$$=$$\frac{7}{3}$$です。
最初は7を3で割ったとき、次は14を6で割ったとき、次は21を9で割ったときになります。
したがって20までの合計が(1+20)×20÷2=210 これに9を加えて219番目になります。
(答え)219番目

「映像教材、これでわかる数の問題」(田中貴)


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