2017年灘中学の問題です。
厚さが0.5mmで均一なアルミニウム板と鉄板があります(図)。それぞれの金属板から、一辺5mmの正方形の金属片机、くつか切り取り、うすい塩酸に溶かして発生する気体の体積を調べる実験を行いました。
実験1 3本の試験管に、それぞれうすい塩酸10mLをはかりとり、1本目の試験管には切り取ったアルミニウム片を1つ、2本目の試験管にはアルミニウム片を2つ、3本目の試験管にはアルミニウム片を3つ入れ、発生した気体の体積をはかりました。
実験2 別の3本の試験管に、それぞれうすい塩酸10mLをはかりとり、1本目の試験管には切り取った鉄片を1つ、2本目の試験管には鉄片を2つ、3本目の試験管には鉄片を3つ入れ、発生した気体の体積をはかりました。
実験の結果は表のようになりました。なお、気体の体積はすべて同じ条件ではかりました。
問1 この実験で発生した気体の名前を答えなさい。
問2 この実験で発生した気体について、次のア~オの説明のうち、誤りをふくむものをすべて選び、記号で答えなさい。
ア 水には溶けにくい。イ 無色で刺激臭がある。り 空気より軽い。エ 燃える。オ ろうそくが燃えた後に生じる。
問3 アルミニウムと鉄についてのア~オの文のうち、誤りをふくむものを1つ選び、記号で答えなさい。
ア 一辺5mmの正方形の金属片1つの重さは、鉄の方がアルミニウムより大きい。
イ 鉄板は電気を通すが、アルミニウム板は電気を通さない。
ウ 水酸化ナトリウム水溶液にアルミニウムは溶けるが、鉄は溶けない。
エ アンモニア水には、アルミニウムも鉄も溶けない。
オ アルミニウム板も鉄板も折り曲げることができる。
問4 次の(1)、(2)の金属片1つを、実験に用いた金属板から切り取り、うすい塩酸10mLを入れた別々の試験管に入れたとき、それぞれ発生する気体の体積は何mLですか。
(1)一辺8mmの正方形のアルミニウム片
(2)一辺9mmの正方形の鉄片
問5 この塩酸10mLに溶ける最大の正方形のアルミニウム片と鉄片について、その正方形の面積を比較するとアルミニウム片の面積は鉄片の面積の何倍ですか。小数第三位を四捨五入して、小数第二位まで答えなさい。
問6 この塩酸10mLに一辺5mmの正方形の鉄片2つを入れた試験管に、さらにアルミニウム片を加えて120mLの気体を発生させたい。
アルミニウム板から新たに長方形の金属片を切り取って加えるとき、一方の辺の長さを5mmとすると他の辺の長さは少なくとも何mm必要ですか。
【解説と解答】
問1
発生する気体は水素です。
(答え)水素
問2
刺激臭はなく、ろうそくが燃えた後にはできません。
(答え)イオ
問3
アルミニウムは電気を通します。
(答え)ウ
問4
(1)アルミニウム辺は体積が5×5×0.5=12.5mm3で45mLの水素を出しています。45:120=3:8より、塩酸10mLは$$\frac{25}{2}$$×$$\frac{8}{3}$$=$$\frac{100}{3}$$m3まで反応します。
8×8×0.5=32mm3ですから、12.5:32=25:64=45:?より?=115.2
(答え)115.2mL
(2)鉄辺は12.5mm3で42mLの水素を出し最大は120÷42×12.5=$$\frac{250}{7}$$m3まで反応します。
9×9×0.5=40.5より最大を超えるので発生する水素は120mLです。
(答え)120mLです。
問5
アルミニウムは$$\frac{100}{3}$$m3ですから面積は0.5で割るので$$\frac{200}{3}$$m2
鉄は$$\frac{250}{7}$$m3から面積は$$\frac{500}{7}$$m2 $$\frac{200}{3}$$m2÷$$\frac{500}{7}$$m2≒0.93333
(答え)0.93倍
問6
鉄辺を2枚入れた段階で、使われる塩酸xmLはx:10=25:$$\frac{250}{7}$$m よりx=7mL 残りの塩酸は3mLです。
アルミニウムは10mLの塩酸で120mLの水素を出すので、残り36mL必要ですから、塩酸はちょうど3mLです。
したがってアルミニウムは25÷45×36=20mm2より20÷5=4mmです。
(答え)4mm
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