中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

どうすれば合格できるか(3)

さて、勉強時間ですが、塾のある日は何時頃家に帰ってきますか?10時前後でしょうね。そこから軽く食べてお風呂にはいったらもう10時半。ですからここで勉強はまず無理なのです。

もちろん勉強させているご家庭があるでしょう。ただ、前から申し上げているとおり、小学生はまだ成長が続いているので、しっかりとした休息が必要です。「早寝、早起き、あさごはん」は受験生でも例外なく実行した方がよいのです。さあ、勇気を持って寝せてください。その代わり朝は6時起床。

入学試験は朝8時半~9時の間にスタートします。したがって起きてから脳がフル活動にはいるまで3時間ということを考えると遅くとも6時には起床して勉強をする習慣を身につけておきましょう。

朝は短い時間で効率よく勉強ができますから、前の日の復習や漢字練習、計算などをさせますが、私はここでもやり方を工夫してほしいと思うのです。
計算問題を10題やらせてもだめです。後半はミスが多いでしょう。そんなのは時間がもったいない。3題、絶対間違えない工夫をしながら解く練習をしてください。たくさんやったってミスだらけなら意味がないのです。

さて、塾のない日はとにかく学校から帰ってから夕食までの時間をいかにしっかり勉強するかが鍵です。塾に行けばこの時間はしっかり勉強している時間ですが、家にいるとついダラダラしてしまう時間。ここでしっかり勉強するために、うちでは塾に呼んでしまったりしています。

夕食までに2時間から3時間、きっちり勉強できたら、後は2時間勉強すればもう10時になります。でも4時間~5時間の勉強時間が確保できるからいいですね。

さて、以上を考えると1週間に家で勉強できる時間はせいぜい20~25時間くらいです。これで塾の復習や宿題をやって、過去問やって、入れられる勉強に限度があるのがおわかりになるでしょう。

だからしぼるしかないのです。絞るなら、入試傾向に沿ってしっかり組み立てていきましょう。ただ、私がこれを保護者がいっしょに考えていく方が良いというのは、いろいろ学校別対策はあるけれど、パターン化されているものも少なくないからです。傾向はもちろん考えてくれているのだけれど、その子の弱点まで補強するプログラムにはなかなかなっていません。ですから、それは個々の対応をしなければならないのです。小さい塾ならできますが、大きい塾ではそこまで対応してくれない場合がありますから、その分保護者の方がしっかり入試傾向とお子さんの長所短所をつかんでおく必要があるのです。

9月、10月は理科、社会の知識に力をいれてください。

これから模擬試験もあるでしょうし、知識は覚えていないとどうしようもないでしょう。これぞと思う1冊にしぼって、しっかり知識を整理してみてください。夏休みに勉強した内容も枝葉がしっかりついてくると正確な知識として生かせるようになるでしょう。

これから5ヶ月間が一番力がつくときですから、効率よく時間を使い、良い戦略を立てて学習を進めてください。ただ、明らかに競争率は上がっていますので、努力の質を変えていかないと、負担ばかり増えてしまうので、注意が必要です。

どうすれば合格できるか(2)

今日は西葛西で母親講座をお話した後、大倉山に移動して学校別特訓をやりました。今月の母親講座のテーマは秋の学習法ですが、昨晩のお話の続きを1時間半お話しました。

その要点をかいつまんでお話しましょう。

まずしっかりと第一志望を決めることです。最終的に何校合格しようとも通学するのは1校だけ。だから第一志望に合格することが一番です。第一志望に合格してしまえば、あとは他の受験生に譲ってかまわないのです。

秋の模擬試験の結果で第一志望がころころ変わってしまう方がたまにいますが、これは間違い。第一志望を決めてその入試傾向にあわせてじっくり戦略を練ることが合格の近道なのです。第一志望を変えてしまうと、それまでのそういう勉強の効果がなくなってしまいます。

そしてこの段階でもうひとつ大事なことは親子ともこの第一志望を強く受け入れることです。「絶対に合格しよう」という強い気持ちを持つことが必要です。「もしかすると入らないかもしれない」という心配は受験勉強の敵と言ってもいいでしょう。「こんなにがんばったってだめかもしれないし」と思えば、力は入りません。やるべきことをきちんとやって「絶対に合格してやるんだ」という気持ちを子どもがしっかり持てるように導いてあげてください。

さて、その次は入試傾向の分析です。入試問題はどの学校にも特徴があります。過去5年、10年と調べていけばやはり何が出そうなのか見えてくるでしょう。その結果として、やるべき勉強がだんだん絞れてきます。

子どもたちは今まで4年生くらいからずーっと受験勉強をしてきましたが、その結果として学習した内容はかなり広い範囲になります。どのくらいかといえば中学校の課程の3分の2くらいまで及んでいるのです。それを残りの期間ですべて復習し終わることはなかなか大変です。ですから、何が出るのか、そこから勉強をしぼる必要があるのです。例えば国語について言えば、多くの学校が物語文と説明文の読解と漢字にしぼって間違いないでしょう。詩や文学史、あるいは国文法はあまり出題されないし、過去にあまり出ていなければまず出ないといってもいいのです。

同様に難しい電気や化学の計算問題も学校によってはまったくでない学校があります。そのことを調べもせず、単に模擬試験の結果から難しい電気をこれでもかと勉強して何にもならなかったということはあるのです。

中学入試は当日の結果がすべてです。当日、合格点が取れればいい話。それまでの間がどんな偏差値であろうと、どんな点数であろうと合格には直接関係がありません。

逆に考えれば、出るものをやる、これは子どもたちに分析させるわけにはいきませんから保護者の方が塾の先生としっかり相談して進めてください。塾によっては「そんなことをやっても意味がない」という場合があるでしょう。これはその先生が情報を持っていないだけの話。決まったカリキュラムを進めるしか方法を知らないだけなのです。志望校が違えば、対策はおのずと違ってきます。

さて、その傾向の分析が済んだら次は、子どもの現状を正確に把握することです。ただしそれはよく出題されるものに対してどうか?ということに集中すべきです。出ないものはできなくたってかまわないのです。

それと試験のくせもよく知っておきましょう。最近中堅から上位の男子受験校には難しい問題を前半にちりばめるという入試傾向が見られます。これは特に成績の良い子どもがかかるわなといってもいいかもしれません。自信があるから、前半の問題は全部できなければいけないとつい思い込んでしまう。そして難しい問題に時間をかけてしまい、後ろの簡単な問題を落としてしまって失敗するのです。

実はこれらの学校は、当然全体を見極める力を期待しているのです。やさしい問題、自分ができる問題を見つけられるということは試験に対して強い子です。ということは先の大学受験にだって期待できるでしょう。そういう傾向は先に知っておけば、「わからなかったらすぐ飛ばせ」というアドバイスで簡単に通り抜けられるのです。これもまた、しっかり考えておかなければならないでしょう。

そうやって絞っていくとやらなければいけない課題が出てくるでしょう。例によって優先順位をつけて、計画化していきます。

そしてもはや時間が間に合わないと思われる学習内容や参考書はすべて机からけしてしまってください。これまで塾で貰ったプリントで、復習をしようと思っていたのになかなかできず、結局夏休みにもできなかった問題は、もはやおいておいても仕方がないのです。この先も多分やる暇などないでしょうから、とっとと整理してしまうことです。

何をやるべきか、それをどう進めるか、それが決まったら確実に実行していきます。

と、ここまで書いてだいぶ長くなりましたね。本日お話したことのほんの一部にしか過ぎませんが、次回に続けることにしましょう。

どうすれば合格できるか(1)

最近マスコミの人と会う機会が増えました。中学受験が過熱化する中で、取材されることが増えたのですが、「大変ですね」とか「厳しいそうで」とかいう話の中でまたそういう記事で一段とあおられてしまうのだなあという印象を受けます。

多分2007年の入試は、今年の入試に比べても人数が増えるだろうし、競争率も上がるでしょう。ただ中学入試はシンプルといえばシンプルで「入試の点数が合格点に達する」ことができればよいのです。だからある意味誰にもチャンスが均等に与えられているわけで、問題はどうやって合格点をとるかということなのです。

力をつけるためには勉強しなければなりません。これは当たり前の話。ただ勉強するにも「いやいや」やるのと「積極的に」取り組むのでは同じ時間やっていてもだいぶ結果が違うでしょう。

子どもたちは基本的に「問題を解きたい」「わからないことをわかるようにしたい」という自然な欲望を持っています。私の算数の授業でよく「ヨーイドン問題」というのをやりますが、これはできる順番を争う競技です。ホワイトボードに問題を書いて、ひとつ条件を隠します。これがスタート。全員がノートに問題を書き終わったところでスタートの条件を書き加え、子どもたちがいっせいに解き始めます。できた子は手をあげてマルをつける、間違えたらもう一回、その順位を競うのですが、みんな熱中してやります。気持ちが前向きになっていると、あっという間に勉強が進むし、力もつくわけですが、そういう気持ちを上手に引き出さないと、なかなか前向きに受験勉強に取り組むことができないのです。

受験勉強を続けるためには当然、遊びをガマンしなければならない場面もありますし、つらいことも多いでしょう。しかし、それを何とか楽しいと思えるように変えていくことで勉強は進むのです。

努力する、がんばる、そういう精神論が良く言われますが、もっとシンプルに子どもたちの成長したいという欲望を上手に引き出していくことが大事になってくるわけです。

そのためには、常に前向きなことば、肯定的なことばをつかって子どもたちのやる気を引き出していかなければなりません。

うちの子どもたちの話をしましょう。

二人とも中学受験をし、それぞれ志望の学校に合格しました。私は仕事柄、うちの子どもも中学を受けさせるだろうと思っていましたから、早くから準備を始めました。つまりは年長からうちの塾にいれていたのです。

とはいっても週1回、90分ぐらいのものです。早くから字を覚え、算数の基礎的な力をつけるためでした。なぜ、そんなに早く始めたのかといえば、スタートがいっしょなのはここだけだからです。進学塾のカリキュラムは当然学校よりも早くなります。ですから例えば3年生で入ったとしても、すでに学校よりも難しいことをしていることになるわけで、ではどこがいっしょかといえば小学校1年、すなわち年長さんの卒園のころになるわけです。

1週間に1回塾に行き、宿題をもらい、復習をする、そういう習慣を早くからつけました。だからすごく勉強したわけではないが、当然学校の勉強はすぐできるようになります。それが子どもたちに自信を与えました。だからいろいろなことに対しても積極的に臨むようになりました。運動も、音楽も。私が最近、キッズの勉強を大事にしているのはその経験からです。小さいとき、家ですこしずつでも勉強の面倒を見て、自信をつけていけばそれなりにできるようになり、積極的にもなります。もちろん、遊ぶことも大事です。ただ遊んでばかりではいけない、勉強もするんだということが当たり前でなければいけないのです。

キッズの子どもたちを見ていると、なかなか遊びと勉強の切り替えができない子が多いのです。しかし、シーダーに言われて多少なりともはじめると、今度は勉強することがおもしろくなっていったりするのです。要は環境を与えること、その環境の中で子どもたちの積極性が引き出せれば良いわけです。

といって今から1年生にもどるわけにはいきません。6年生になった今、まだ十分に自信もやる気もない子どもたちに対してどうすればいいのでしょうか?

次回は今からできる方法についてご説明したいと思います。ただ、まだお子さんが小さい方はぜひとも環境の与え方を考えてください。1週間のほんの短い時間、しっかりと勉強する習慣をまずつけることが大事なスタートなのです。