中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

模擬試験(3)

四谷大塚、日能研、SAPIXと3つの塾の偏差値表を並べてみる機会がありました。

右軸に試験日、縦軸に偏差値がとられている例の表ですが、どれも同じように思えるものが微妙に違っています。偏差値の軸も違えば、学校のレベル判定も違うといえば違います。

ですから、ある学校に関していえば5ポイントぐらい上下する場合があるようです。それぞれの塾でそれぞれの考えがあるのだと思いますが、私からするとなんとなく意図を感じるところもあって、ホントかなと思う部分もいくつかあります。

だから、それぞれの塾で模擬試験を受ける場合があるでしょうが、その点を少し割り引いて考えていただくのがよいかと思います。

すなわち、ある学校の合格可能性が50%といっても、ある塾での判定であれば70%ぐらいになる場合もあるし、ある塾では30%ぐらいに見られる場合もあるわけです。つまり合否判定はそれくらい幅があることなので、確実性を見るならばある程度幅を設けたほうがいいのです。例えば偏差50だからといって50のラインで受験校を並べるとすべて落ちる場合もありえます。(もちろん、それでも良いという選び方もあるでしょうが。)

確実な線を狙う場合は最低5、できれば8~10ポイント落とすことが大事です。私は確実校を選ぶときはよく「ガーっと下げる」と表現します。中途半端に下げても近年のような競争率の状況では、安心はできません。

とめるべきところは、しっかりとめて、狙うべきはしっかり狙う、そういうメリハリは併願パターンを決めるには必要なことでしょう。

これから模擬試験の結果で併願パターンを決めていかれる方が多いと思いますが、安全校を選ぶ場合はその点に気をつけてください。

模擬試験(2)

これからいろいろな塾、テスト会で模擬試験が行われます。全ての学校を対象にして合否判定を出す総合模擬試験もあれば、学校を絞ってその学校の傾向にあわせて出題する学校別模擬試験もあります。

まず総合模擬試験については、1種類のテストを3回、もう1種類のテストを1回ないし2回受験すると良いでしょう。

1種類のテストを3回というのは、その流れを見通すためです。上昇傾向なのか、停滞傾向なのかをつかむことは大事でしょう。ただ、子どもたちの成績は上がったり下がったりという推移が割りと多いので、むしろひとつひとつの試験の出来を見ながら、どういう点を修正していけばいいか、考えるとよいでしょう。

学校別に関しては、1回、2回受験されてもかまわないと思いますが、日程をみながら上手に組んであげてください。ただ、学校別の場合、受験者数は当然少なくなりますから、過去問の延長線上で考えると良いのではないでしょうか。

これも同じように、どこをどう修正するか、という点を一番大事にしてください。

合否判定についていえば、どちらの試験も参考程度と考えてください。くれぐれも絶対視しないことです。まだまだ、伸びる時期でもあるし、またそれが入試本番ではないことも事実です。もちろん、参考となるところはいっぱいありますから、それを次の勉強にどう生かすかということを考えてください。

模擬試験(1)

そろそろいろいろな塾で模擬試験が行われると思います。
実際に子どもたちの成績を見ていると、一番多いのはアップダウンが激しいものが多いのです。悪い、良い、悪い、良いと交互になる場合もあれば、右肩上がりになったり、右肩下がりになったりしますが、そう安定した数字を出せる子どもは少ないでしょう。

アップダウンが激しい場合、その子の成績をどこで見るのかという話になりますが、ある試験では良い点数がとれるかもしれない、ある試験では悪い点数になるかもしれないということだけがはっきりしているだけであって、真ん中でとったからといってそれが確実な話ではないのです。

しかも1種類の試験ですべての学校の入試判定をすること自体に多少無理があるので、やはりある程度参考という気持ちをもってみてください。

ただ、答案だけはしっかり復習することです。

なぜミスをするか、なぜ問題を読み飛ばしたのか、そういうことは答案を見るとすぐわかります。計算をどこに書いたのかたずねるだけで、実はいい加減に計算をしていることがわかる場合もあるものです。

ミスはつきものです。ただ成績の良い子もミスをします。それでも成績がよいのは試験中にそのミスを見つける技術を持っているから、修正する力があるからに過ぎません。

それはやはり模擬試験を通じて体得できることなので、試験のたびに復習し、その上で次に注意する点を決めてまた、試験を受ける、そうやって得点力を上げていってください。

合格可能性や偏差値に一喜一憂しないで、具体的に何を変えるかを考えてください。