なおなおパパママ講座」カテゴリーアーカイブ

第523回 時間管理の主権は、子ども、親、どっち?

■ ある先生は、「受験生なんだから子どもがしっかり自分の時間を管理していかないといけない。だから時間管理の主権は子どもに持たせなければいけないのです。」と言われます。ところが親の立場からすると「そんなことしてたら、ウチの子はずっとゲームしてばかりになる。そんなことでは宿題すら間に合わない」ので時間管理の主権は親が持つべきだと考えます。

■ これ、どちらも正しいのです。確かに受験生の意識として自分で自分の時間を管理できるようにならないといけない。ただこれは精神年齢の高い子でないとなかなかできない。今の子どもたちは大人がいろいろ手を出しているので、まだまだ幼い。幼い子は、自分のやりたいことに優先順位が来るから勉強まで手が回りません。

■ しかし、親がすべて管理しようとすると、成長途上の子はいろいろと反発が始まる。それを力で押さえつけようとすればいろいろバトルが展開する。子どもだから親の言うことは聞くべきだ、はダメです。今の時代は明確にハラスメントになる。

■ ではどうするのか?

■ 親が基調を考えつつ、最終的に子どもが自分で決めるように仕向ける、ということです。ここで当然またいろいろあるでしょう。ただし、ここで親がとらなければいけない態度は一つ。「あなたが決めたのだから、結果苦労してもあなたが自分でがんばりなさい。」です。例えば勉強する時間になった。本人と話し合って、ここは勉強することになっている時間です。「勉強する時間になっているよ」とは言う。しかし、それ以上やらなくても、それは仕方がない。そこでいろいろバトルが始まれば親子関係が崩壊します。

■ 親子関係は崩壊させてはいけません。これは絶対、親も子も守らないといけないこと。家族として生活しているのだから、そこはもちろん優先しないといけない。土台、中学受験はみんながやらなければいけないことではないのです。

■ で、最終的に子どもはその子、その子の成長度合いによっていろいろ変わってきますから、それを見ていることが大事。ただ、精神的に大人にしていくために、いろいろ自分でやらせるようにしていくことを忘れないでください。

■ 朝、自分で起きない子に時間管理をさせるのは難しい。だから親がやる、ではなく、まず自分で起きるようにすることが必要なのです。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
入試方法の変革期が来るか


算数オンライン塾
3月10日の問題






【塾でのご利用について】
フリーダムオンライン WEBワークス OEMのご案内

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

第522回 幼い子は中学受験に向かない?

■ 小学校5年生から6年生にかけて、やはり幼い子と精神的に成長した子には違いが出てきます。幼い子は、なかなか自分で勉強しない。勉強すると約束したにも関わらず、やらない。

■ それで勉強しなさい、というともうバトルが始まってしまうところがある。いっちょ前にいろいろ言うから親の方も腹が立つでしょう。

■ しかし、一方でちゃんとやっている子がいるのも事実。こういう子は一回り精神的に成長して幼さから脱し始めているということなのですが、もちろん行ったり来たりはします。でもあまりバトルにはならないかもしれない。

■ この違いは一体何かと言えば、幼い子は「今一番やりたいことをやりたがる」ことに原因があります。精神的に成長した子は、ことの優劣がわかり、自分の中でもある程度その順序だてができる。だから漫画も見たいけど、でもここは勉強しないと、という感じになるのですが、幼い子は漫画が見たいということになるとそこに一直線で進むので、まあ、なかなか勉強の順番が回ってこない。

■ 自分が中心ですから、人が何を思うかもあまり気にしない。お父さんやお母さんの気持ちを考えて、なんて芸当はもう少し大人にならないとできないのです。

■ で、これはある程度成長しないとだめだということをまず親は知っておかないといけません。いくらバトルを展開したところで、子どもは成長しません。むしろ心的なストレスを抱え込み、親に対してどんどん敵対心を持つだけなのです。

■ 中学受験はここがひとつの壁でもある。今の子どもたちはいろいろ大人にしてもらっている分、自分中心の世界から脱しないところがあるので、受験に不向きであることは間違いない。

■ しかし一方で同じところにいないのも事実。やがていろいろ考えられるようになるので、まずは本人がやるということだけを見ていてください。それまでに親子関係がズタズタにならないことを優先しておくと本人がやる気になったあとスムーズに進みます。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
子どもの学習管理のポイント


算数オンライン塾
3月4日の問題






【塾でのご利用について】
フリーダムオンライン WEBワークス OEMのご案内

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

第522回 なぜ塾は宿題が多いのか?

■ 塾の宿題が多い、というお話をあちらこちらで聞きます。宿題を出していないという塾はあまり多くはないでしょう。本来は本人のスケジュールと力に合わせた宿題が望ましい、ということになるのですが、集合塾は一人一人に個別に宿題を出すような細かい対応はできません。

■ 集合である以上、みんなに一定に宿題を出す。あの子だけ少ないのは不公平だ、とか、あの子だけ多いのは先生がひいきしている、とか、まあそういうことに対応することになったからです。

■ で、そうなると宿題の量はどこに合わせるか? 一番上に合わせます。

■ 最低量にしてしまうと、必ず保護者からクレームが入る。「もう遊んでますけど。」だから宿題の量が増えるのです。で、そうなると今度は別のクレームが入る。「終わりません。」どちらのいうことを聞くかと言えば、塾はできる子の親の言うことを聞きます。あくまでそういうシステムであって、先生個人が本当にそう思っているわけではありませんが…。

■ 子どもたちの状況を見ていれば、当然個人差は大きいわけで、一番正しいのは「本人の力量や目標に合わせて勉強の内容を決めること」なのですが、それは個別に宿題を出すこと以外に方法はないのです。

■ 競わせることでモチベーションを維持させるシステムは、勝者の論理にしか耳を貸さない、ということなので、宿題が終わらないということを許してくれない、ということであれば、やり方を変えるしかありません。

■ それでもまだ多くの方が塾にいるから、塾はシステムを変えないわけですが。


慶應進学館から
2022 慶應入試説明会のお知らせ


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
子どもの成績が悪かった時に


算数オンライン塾
2月24日の問題






【塾でのご利用について】
フリーダムオンライン WEBワークス OEMのご案内

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村