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書店に行って中学受験の学習参考書の棚を見ると、たくさんの参考書や問題集が並んでいます。そろそろ過去問もそろってきましたし、暗記用のテキストも数が増えてきました。

で、例えば社会の暗記用のテキストを開いてみると、地理のところではきれいにまとまっている。白地図も用意されていて、当然空欄に書きこむようにできています。便利で、簡単に勉強ができる。

ところが、こんな問題はどうでしょうか。

「九州地方の地図を空欄に書き、そこに大隅半島、島原半島、国東半島をA、B、Cの記号で書き入れなさい。」

実際に九州の地図は良く見るが、そういえば国東半島の形なんて覚えてないし。みりゃ、わかるけど。

そうなんです。そういう覚え方をどんどんしている。

つまり、入試に出やすい形の情報を出版社なり塾なりがまとめて、そういう形式で編集するから、ある意味偏った知識を持っていることになります。

で、もちろん入試対策の暗記テキストはこうでなければいけない。短時間に良く出るものを効率よく覚えるためにはこれでいいのです。ただし・・・

今はもう少し時間的に余裕があるので、ちゃんと原典を読んでおく。地図を書いておく。知識をまとめてみる。

こういう作業がどんどん効率よく塾のテキストでまとまってしまっているから、調べたり、地図を見てみたり、統計を確認しなくなるのです

もっと効率良く、多くの勉強をしよう、という形式が過ぎてしまうと、本当の勉強の仕方がよくわからなくなる。

実は本日の算数オンラインの問題。図形を回転させる問題です。

こういう問題が出れば当然、図を描いていかなければいけないわけですが、うまく描けない子は少なくありません。

本当は先生の解説を写したり、あるいはテキストの図をもう一度ノートに書いてみて、真似ることによって図を描くことがうまくなるはずなのだが、そういう過程は効率が悪いと考えがちになる。したがって、テキストの図を使って考えるようになるから、相変わらず図が描けない、というようなことが起こりがちになります。

例えば公民が終わって、地理を復習するのであれば、白地図を自分で描き、地図帳を見ながら、山脈や山地、河川、湖、半島、湾などを書きこんでみるべきです。そうすると、位置関係もわかるし、例えば河川がどの県とどの県を通って海に出ていくかも確認できるでしょう。歴史の復習をするなら、いったん自分で年表を全部書いてみるべきなのです。そういう作業をやらずに、暗記テキストだけを頼ると足をすくわれることがありますから、注意してください。

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