第2回 数の性質に関する問題

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■今回は約数の問題です。約数というのは整数を割り切れる数のことです。問題は簡単です。

120の約数は全部で何個ありますか。

■120を割り切れる数を考えていけばいいわけですから、書き出してしまいましょう。書き出すというのは何か原始的な解き方のように感じられるかもしれませんが、まずはこういう地道な作業をすることが大事なのです。ただ書き出すときにむやみに書き出すのではなく小さい順、あるいは大きい順に書き出していきます。

1,2,3,4,5,6,8,10,12,15,20,24,30,40,60,120

■答えは16個になるわけですが、大事なチェックポイントがあります。それは相手を探すということです。例えば1であれば120が相手になります。2であれば60、2も約数であれば60も約数ですから必ず相手がいると考えてください。

■さてこれからは余分な話。約数の個数については素因数分解を使う手があります。

120=2×2×2×3×5と素数の積であらわすことができます。素数というのは1とその数以外に約数がない数のことですが、そうするとある約数はこのどれかを使っているということになります。例えば10は2×5ですから2を1個、5を1個使ってできていることになるわけですね。

■そうすると2が3つありますから、使わないという方法を含めると2の使い方は4通りあります。3は1個ですから使わないという方法を含めると2通り、5も1個ですから2通りなので4×2×2=16通りと答えを出すことができるわけです。受験ではこの方法を教えますが、素因数分解については知っていて損はないでしょう。

(平成18年3月28日)

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