■もう、受験校は決められたと思います。ところが、この時期に来て、塾の先生から志望校の変更を求められることがあるものです。
■直近のデーターが悪いので、この学校では止まらないから、変更してください等、お電話やら面接やらで言われた方は少なくないと思います。これは塾のシステムや先生の性格にもよりますが、塾としては全部落とせないわけですから、こういう指導をすることが少なくありません。
■ところが、人間弱気になると、他の学校も全部だめな気がしてきます。そんなこと言われたら、やはり第一志望もだめかもしれない、という気持ちになるものです。といって、これまでさんざん検討してきた学校をもう一度最初からやり直す気にもなれず、お母さんは悶々とした気持ちになるのではないでしょうか。
■よく考えて決めた学校ですから、いったん決めた以上、そう簡単に変えてはいけません。特に年が変わったら、もうあとは強気一点張りでよいのではないでしょうか。1月になったら、子どもの気持ちは「ぜったい受かる」という方向へ持っていってあげなければなりません。気持ちが弱気になると、勉強にも力が入らず、入試も本来の力が出ないものです。
■よく申し上げるのですが、確かにすべての学校に落ちるのはやはりあまり良いことではないだろうと思います。ただ、受かってもあまり喜べない学校を受けるのも、気乗りがしないものです。私は受験する限りは、その学校はどこもその子にとって良い学校であり、どの学校に受かっても行かせるつもりだというのが良い態度だと思います。
■もちろん、志望順位はあるでしょう。けれども、その中で受かる学校もあれば、落ちる学校もあります。だから、受ける学校はどの学校にいってもらっても、親としては大満足だということを、子どもたちに教えてあげておいてください。すると、子どもたちの気持ちはぐーんと強気に変わってきます。
■人間は感情によって非常に左右されます。12歳の子どもたちからすれば、非常に影響を受けるでしょう。ですから、一番近くにいる親が強気である必要があるのです。もうこの時期ですから、思い切り、強気で行きましょう。
(平成14年12月29日)