ここ数年、学力低下が問題になり私立中学の激戦にも関わらず、合格点が下がるという現象が続いていました。以前から指摘している通り、今の子どもたちの基礎学力は過去に比べて明らかに不十分で、したがって進学塾で多くの問題を解かされてもその土台がしっかりしていないため、何度復習してもできないという現象が見え隠れします。
そんな中昨年の入試では合格点が上昇したケースが多く見られました。しかし「学力」が改善されたのかといえば、そうではない。学校側の出題が簡単になった、もう一歩言えばよく出る「パターン」問題の出題が目立ったのです。
どの参考書でも「例題」としてあがるような問題を出題することによって、「少なくともそのくらいは解ける子」を選ぼうという中堅校の出題意図が感じられます。したがって、これらの学校(偏差値50~55前後、特に女子校)ではもう一度パターン問題の練習をしておくと良いでしょう。
何が良いかと聞かれれば、四谷大塚の最新版の「四科のまとめ」の算数が良いです。まさにこれらの問題といえるものが並んでいます。ただし。今お手元にないのであれば、今から手をつけるのは危険かもしれません。この半年間にやったことがあるのであれば、ぜひ復習されると効果があるでしょう。