2020年灘中学の問題です。
二酸化炭素が水に溶けたものが炭酸水です。そこで,二酸化炭素が水にどれだけ溶けるかを調べる実験をおこないました。実験には,やわらかくて形が変わりやすい容積500mLのペットボトルを用いました。
実験1 ペットボトルに,20℃の水200mLと20℃の二酸化炭素300mLを入れ,温度を20℃に保ってよくふり混ぜ,二酸化炭素を溶けるだけ溶かした。その結果ペットボトルがへこみ,溶けずに残っている二酸化炭素の体積は114mLであった。
実験2 ペットボトルに,30℃の水200mLと30℃の二酸化炭素300mLを入れ,温度を30℃に保ってよくふり混ぜ,二酸化炭素を溶けるだけ溶かした。その結果ペットボトルがへこみ,溶けずに残っている二酸化炭素の体積は152mLであった。
実験3 20℃の二酸化炭素120mLを温めて30℃にすると,体積が124mLになった。
水に二酸化炭素が溶けても水の体積は変化せず,また,20℃の水を30℃に温めても水の体積は変化しないものとして,以下の問いに答えなさい。答えが整数にならない場合は小数第一位を四捨五入して答えなさい。なお気体の体積は,温度以外の条件はすべて同じにしてはかりました。
問1 次のア~オの永滋液のうち,気体が水に溶けてできている水溶液はどれですか。適するものをすべて選び,記号で答えなさい。
ア ポウ酸の水溶液 イ アンモニア水 ウ 石灰水 エ 塩酸 オ 水酸化ナトリウムの水溶液
問2 20℃の水100mLと20℃の二酸化炭素400mLをペットボトルに入れ,温度を20℃に保ってよくふり混ぜ,二酸化炭素を溶けるだけ溶かしました。ペットボトルがへこんだとき,溶けずに残っている二酸化炭素の体積は何mLですか。
問3 20℃の水と20℃の二酸化炭素の体積の合計が500mLとなるようにして,ペットボトルに入れ,20℃に保ってよくふり混ぜ,二酸化炭素を溶けるだけ溶かしました。ペットボトルがへこんだとき,溶けずに残っている二酸化炭素の体積がゼロとなるのは,水を少なくとも何mL以上入れたときですか。
問4 ペットボトルに,20℃の水200mLと20℃の二酸化炭素300mmLを入れ,温度を20℃に保ってよくふり混ぜ,二酸化炭素を溶けるだけ溶かしたのち,全体を温めて30℃とすると,溶けずに残っている二酸化炭素の体積は30℃で何mLになりますか。
問5 実験1をおこなった後のペットボトルから,溶けずに残っている二酸化炭素を,ペットボトルをさらにへこませてすべて追い出し,その後ペットボトルを温めて30℃に保つと,溶けていた二酸化炭素の一部が出てきます。その体積は30℃で何mLですか。
【解説と解答】
問1 溶質が気体である水溶液はアンモニア水と塩酸。
(答え)イエ
問2 実験1から20℃の水200mLに置ける二酸化炭素は300-114=186ml 100mLの水に対しては186÷2=93ml溶けるので、残っているのは400-93=307mL
(答え)307mL
問3 20℃で水の体積:溶ける二酸化炭素の体積=200:186 全体が500mLになるので、500÷(200+186)×200=259mL
(答え)259mL
問4 30℃ではペットボトルには152mLの二酸化炭素が残っていますが、これは20℃では152÷124×120=147mLです。また30℃で300mLの二酸化炭素は20℃では300÷124×120=290mLなので、水の中に溶けているのは20℃では143mLの二酸化炭素です。したがって、20℃で300-143=157mLがペットボトルにあり、これが30℃では157÷120×124=162mLとなります。
(答え)162mL
問5 問4から30℃200gの水に溶けているのは、20℃で143mLの二酸化炭素です。したがって186-143=43mLが出てくることになり、それは30℃では43÷120×124=44mL。
(答え)44mL
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