子どものタイプに合う学校の選び方

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では(1)~(4)までの視点について、どんな子がどういう学校を選べばいいのでしょうか。まず(1)受験校と付属校に関していえば、

A 受験校
○これから進む方向をじっくり考えたい
○勉強することが比較的苦にならない
○いろいろなことに興味を持つ

B 付属校
○家業に関連する仕事に進む可能性が高い
○やりたいことが明確になっている
○社交的

というのが大まかなタイプ別といえるかもしれません(ご家庭の判断が中心になりますが)。

(2)男子校女子校と共学校で、A共学校に向くのは、
○男子はややおとなしいタイプ
○女子は積極的なタイプ
といえますが、これはまあいろいろでしょう。
ただ女の子がはっきりと「共学がいい」というケースが多いのは事実です。
管理型か放任型かでいえば、
A 管理型
○おとなしいタイプ
○まじめ
○我慢強い

B 放任型
○積極的
○うるさいタイプ
○好奇心が強い

ということになるでしょうか。
管理型の子が放任型に行ったとしても特に大きな問題はありませんが、放任型が合う子を管理型に入れるといろいろ問題がでてくるようです。
ただ管理型にも強い管理型と弱い管理型がありますのでこの辺は学校の様子をよく調べておいたほうが良いでしょう。

 単に学校の名前や場所に目を向けるだけでなく、どんな学校なのか、どういう教育をしているのか、しっかり調べていく必要があります。その内容が子どもの性格や資質に合えば、こんなにすばらしいことはありません。しかし、学校の内容が子どもに合わないと、私立は非常につらい場所になります。学校によって異なりますが、不登校になった子どもたちをそのまま附属の高校に上げる学校はほとんどありません。中学を出る段階もしくはもっと早い段階で退学の処置をしてしまう場合もあるでしょう。私立は退学や落第について公立にくらべれば明らかに厳しい処置をします。
 ですから、子どもに合う環境を選んであげることが必要なのです。これは子どもにできることではありません。親が自分の子どもの性格や資質を十分に理解したうえで、学校を選んでいかなければならないのです。近年のブランド志向はその意味では危険な傾向といわなければならないでしょう。

 では、どのように情報を集めていけばよいのでしょうか。保護者のみなさんができることは、学校の説明会に出かけることでしょう。またオープンキャンパスなどのイベントにも積極的に参加して、どのような授業をしているのか実際にごらんになってみると良いと思います。その際、ただ説明を聞くばかりでなく、質問をしてみるのも良いでしょう。

 また通っている塾の先生にその学校に通う保護者の方を紹介してもらって話を聞くのも良い方法です。入ってみたら全然子どもと合わなかったという方もいらっしゃいます。途中で学校をやめて公立にもどったという子もいます。せっかく中学受験をして合格したにもかかわらず、途中でやめてしまうというのはあまりにもったいないことです。学校案内にはなかなか載っていないけれども、ぜひ調べておくとよいチェックポイントを列挙しておきますので、説明会などで先生方に尋ねてみてください。

○ 英語の教科書は何を使っているか。
○ 各教科のシラバスは学校が決めているか、担当の教員が決めているか。
○ ネーティブ・スピーカーの先生は授業でどのようなテキストを使うか。
○ カリキュラムの進度。
(中3で高校1年の内容に入る学校が増えてきました)
○ 文理選択はいつから始まるか。
○ お弁当は持っていく必要があるか。
○ 出席日数に何か決まりがあるか。
○ 進級に関する基準はどうなっているか。
○ 習熟度別クラスの分け方。
○ クラブ活動と学習のバランス。
(成績が悪い場合は、クラブ活動を停止させてしまう学校があります)
○ クラブ活動の参加状況。
○ 生徒会活動(文化祭、体育祭など)にはどのくらいの生徒がどのように参加しているか。

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