第97回 終盤のがんばりは、「自分で勉強する力」から生まれる

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    私は、なるべく5年生から、自分で勉強する、ということを中心に組み立てます。
    塾の回数を多くしないのも、そのひとつ。塾で勉強をやらされている、という気持ちになったら、自分で勉強しなくなると思うからです。
    塾は算数だけ予習型。
    テキストを自分で予習してくる。それを前提にホワイトボードに問題を出し、出来が悪ければ、重ねて教えていく、というやり方。確かに自宅での勉強は大変ではありますが、しかし、この時期から「自分で勉強する力」をなるべくつけておきたいのです。
    というのも、最後のがんばりは「自分で勉強する力」から生まれるから。
    今、多くの6年生は、過去問に取り組んでいるでしょう。過去問は自分の受ける学校をやるわけだから、集団授業ではなかなかフォローできない。その分、自分で勉強しないといけない。
    そして素点と見込み点の乖離を埋めるための方法を実践したり、解説を読んで、「なんで?」と考えたり、自分の机の上で解決していくことが、最後の実力アップにつながるのです。
    ところが、こういう力がついていないと、最後までやらされてしまう。
    すると正確に解く、ということがない。「終わればいいんだ」「やればいいんだ」という感じになってしまうと、いくら時間をかけても状況は変わりません。
    それに中学に入ったら、やはり「自分で勉強する」ことが中心になるわけだから、進学後のことを考えても「自分で勉強する」のは当たり前だ、ということにならないと意味がない。
    4、5年生のうちから、「させられる」勉強をやめて、「自分で勉強する」方向へ転換してください。そうしないと、最後でまったく「がんばり」が効かなくなります。
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