算数に定石なし

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相似の授業が終わった後、子どもが教室に残って、こんなことを言いました。

「この問題はね、ここにこう線を引くんだ」

多分、本人はそれがその授業で初めてわかったのだろうと思うのです。きっと、それがうれしかったのだろうから、私にそういうことを言ったんだと思います。

しかし、それを聞いていて、私はちょっとした不安を感じました。この子はもしかしたら、それを一つ覚えでやってしまうのではないだろうか?

将棋や碁には定石があります。しかし、定石は試合中、当然変化が起きるわけで、定石通り収まるかどうかはわからない。

入試問題も同じで、「あ、これ、見たことある」と思った瞬間に足元をすくわれることがある。つまり、よくある問題に似せて実は変化を含んでいる。

そういうことは入試問題ではしょっちゅうあります。そして、それを定石通りやって、間違える子どもたちが多いのも事実。

良くパターン問題、といわれるものがあって、それは本当にパターンがあるわけですが、しかし、何でもパターンがあると思ってはいけない。

問題は予断なく、分析を始めないといけないので、「ここは、こう引く」みたいな覚え方をしてはいけないのです。

算数の問題ですべてのパターンを網羅するなど不可能です。だから、考える力そのものをつけないといけない。考える力というのは、変化に対応する力です。

出題がパターン問題から変化しても、そのものをしっかり考えられれば、特に問題はない。

だから、あまりパターンとか、決まった解き方に頼らないことです。

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