テストの目的

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中学受験は昔から週例や月例テストが行われてきました。

夜遅くまで塾で勉強する、ということはあまり考えられなかった当時、子どもが自分なりに勉強したことを試して、その成果を確認する、という作業は非常に重要な方法であって、これは今でも変わらないと思います。

つまり、自分はどこまでわかっていて、どこができないのかを確認する、ということがこれらのテストの目的なのです。今週や、今月のテーマが決まっていて、それがどこまでわかっていて、あと何を加えなければいけないのか、ということを確認することが重要なステップです。

ですから、週例テストなり、月例テストなりは学習を進める上で非常に重要です。これは、中学受験が高校受験に比べて格段に有利な部分でもあるのです。実は高校受験においては、中学受験ほどカリキュラムが全体として動くことがあまりない。学校の進度も違うし、都道府県によって事情も違うので、全体像をつかむことが案外難しいのです。その点中学受験は学校のカリキュラムとかけはなれているので、受験自体のカリキュラムが独立的に進むから比較的多くの受験生があるペースで勉強しているわけで、その中で理解度を試すということができるのは非常に便利であるのは間違いない。

ただ、この目的以外に使われているから、消耗の度合いが高くなっていると思うのです。例えば社会などの知識を覚える勉強はもう少し後でやろう、みたいなことはできない。クラスが下がる、という恐怖心があるから、そんな余裕はなくなってしまう。これが子どもたちのプレッシャーやストレスを過分にしていると思えます。(子どもたちだけでなく、お父さん、お母さんもそうかもしれません。)

本来の目的に帰してテストを考えてみると、その結果から何がわかっていて、何が不十分なのかをチェックし、それを今度、いつやるかを検討し、実際に実行する、みたいな流れを考えなければならないが、そんな余裕もなく、その補充も行われず、もう次の試験のカリキュラムに向かってしまっている。

少なくとも試験が終わったら、その反省をして、もう少し、その勉強を補充してから先に進まないと、理解が積み重ならなくなり、結局テストで良い成績をとった子どもたちばかりが有利になっているように思えるのですが。

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