2021年浦和明の星の問題です。
わたしたちはふだんの生活の中で,電気を熱に変えて利用しています。電流を流すと熱を発する器具を電熱線といいます。星子さんは電熱線を使って,実験1を行いました。これに関する各問いに答えなさい、ただし,図のは乾電池、は電熱線を表しています。
〔実験1〕
電熱線Aを用意した。次に電熱線Aと同じ材質で長さや太さが異なる電熱線B,C,Dを用意した(表1)。そして電熱線A~Dを使って,ビーカーに入れた20℃の水40gまたは20℃の水80gを温めた(図1)。このときの電熱線に電流を流した時間と2分ごとの水の温度を調べた(表2,表3)。
星子さんは,実験1からわかったことをまとめました。
(1)水の重さと電熱線の長さが同じ場合,電熱線が太い方が0分からの水の温度変化は大きくなる。
(2)水の重さと電熱線の太さが同じ場合,電熱線が長い方が0分からの水の温度変化は小さくなる。
(3)電熱線が同じ場合,水の重さが重い方が0分からの水の温度変化は小さくなる。
問1 表2について,Bを使ったときの0分から10分までの水の温度変化を1とすると,A,C,Dを使ったときの0分から10分までの水の温度変化はどのようになりますか。整数の比で答えなさい。
問2[星子さんのまとめ]の(1),(2)は,どの電熱線とどの電熱線を比べてわかることですか。それぞれ過不足なく選び,ア~カで答えなさい。
ア.AとB ィ.AとC ウ.AとD エ.BとC オ.BとD 力.CとD
問3 Aを使って水40gを5分,Bを使って水40gを10分,Cを使って水80gを5分,Dを使って水80gを10分,それぞれ温めました。0分からの水の温度変化はそれぞれどのようになりますか。大小関係を正しく表しているものを選び,ア~クで答えなさい。
ア.C>A=D>B イ.B>A=D>C ウ.D>B=C>A
エ.A=B=C=D オ.B>A=C=D カ.C>A=B=D
キ.D>A=B=C ク.A>B>C>D
問4 星子さんは実験1の結果から,電熱線を2本つないで電流を流したときの0分からの水の温度変化について予想を立てました。そして2本の電熱線を直列につないだもの(図2)と並列につないだもの(図3)を用意し,実験2を行いました。これに関する(a),(b)に答えなさい。
[星子さんの予想]
あ.2本のAを直列につなぎ,その両方を使って水40gを温めると,実験1でBを使って水40gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
い.2本のAを並列に、つなぎ,その両方を使って水40gを温めると,実験1でCを使って水40gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
う.2本のAを直列につなぎ,その片方を使って水40gを温めると,実験1でDを使って水40gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
え.2本のAを並列につなぎ,その片方を使って水40gを温めると,実験1でAを使って水40gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
お.2本のAを直列につなぎ,その両方を使って水40gを温めると,実験1でAを使って水80gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
か.2本のAを並列につなぎ,その片方を使って水40gを温めると,実験1でCを使って水80gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
〔実験2〕
2本のAを使って,図4~図7のように20℃の水40gを温めた。このときの電熱線に電流を流した時間と2分ごとの水の温度を調べた(表4)。
(a)ビーカー①,②,④,⑤の水の温度を,同じ温度にするために必要な時間(分)の比はどのようになりますか。もっとも簡単な整数の比で答えなさい。
(b)実験2の結果が星子さんの予想どおりにならなかったものはどれですか。[星子さんの予想]から1つ選び,あ~かで答えなさい。また予想どおりにならなかったものを正しく書き直すとどのようになりますか。次の文の空らん(1)~(3)にあてはまる言葉の組合せとして,もっとも適当なものを選び,ア~クで答えなさい。
文:2本のAを(1)を使って水40gを温めると,実験1で(2)を使って水(3)gを温めたときと同じように水の温度は変化する。
【解説と解答】
問1 電熱線は、長くなれば抵抗が大きくなり、太くなれば抵抗が小さくなります。BはAより抵抗が大きく、CはAより抵抗が小さく、Dは長さではAより抵抗が大きくなり、太さではAより抵抗が小さくなります。
電圧が同じなので、表3からAは1分あたり32cal、Bは1分あたり16cal、Cは1分あたり64cal、Dは1分あたり32calになるので、Bを1とすればAは2、Cは4、Dは2になります。
(答え) A 2 C 4 D 2
問2 長さが同じものを比べるのでAとC、もしくはBとDです。太さが同じものはAとB、CとDです。
(答え)(1) イ,オ (2)ア,力
問3 A 32×5÷40=4℃ B 16×10÷40=4℃ C 64×5÷60=4℃ D 32×10÷80=4℃ですから、皆同じです。
(答え)エ
問4
①は1分あたり16cal,②は1分あたり64cal, ③=④は1分あたり8cal ⑤=⑥は1分あたり32calですから同じ温度にするためにかかる時間の比は逆数の比ですから4:1:8:2になります。
もとはAは1分あたり32cal、Bは1分あたり16cal、Cは1分あたり64cal、Dは1分あたり32calです。
あは16calですからBと同じで○。いは64calでCと同じで○。うは片方なので16calですがDは32calなので×。
えは32calですからAと同じで○。ここから水が80gになるので、注意します。おは16calで80gですからAの半分で32÷2=16ですから○。かは32calで80gですからCの半分64÷2=32なので○。
ア16 64÷2=32
イ16 32÷1=32
ウ64 32÷2=16
エ64 16÷1=16
オ8 16÷2=8
カ8 32÷1=32
キ32 32÷2=16
ク32 64÷1=64
から一致するのはオです。
(答え)(a)4:1:8:2 (b)予想 う 文 オ
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