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2019年早稲田中学の問題です。
物質が変化する際には熱が発生することがあります。例えば、塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和が起こると水溶液の温度が上昇します。これについて次のような実験を行いました。
以下の問いに答えなさい。ただし実験中、次のことが成り立っているものとします。
・使用する水酸化ナトリウム水溶液と塩酸の痍さ、および混ぜる前の温度はどの実験でも同じである。
・発生した熱はすべて水溶液の温度を上げることだけに使われる。
・水溶液1cm3の温度を1℃上げるのに必要な熱の量はどの水溶液でも等しい。
・混ぜ合わせた後の水溶液の体積が同じならば、水溶液の上昇温度は反応した水酸化ナトリウム水溶液の体積に比例する。
【実験l】 水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を.100cm3ずつ混ぜ合わせると、水溶液の温度が6.7℃上がった。次に、この水溶液を加熱して水をすべて蒸発させると5.85gの白い物質が得られた。
【実験2】 水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を、体積が合計200cm3になるようにいろいろな割合で混ぜ、上昇温度を測定した。この実験の結果の一部を右の表にまとめた。また、表の結果をグラフにしたものが図である。
【実験3】水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を、実験2でもっとも上昇温度が高かった割合で混ぜ、上昇温度を測定した。このときの体積は合計800cm3であった。次に、この水溶液を加熱して水をすべて蒸発させ、得られた白い物質の重さを測定した。
問1 塩酸の説明として、誤ったものを2つ選び、記号で答えなさい。
ア 塩化水素がとけた水溶液である。
イ 鼻をさすようなにおいがする。
ウ 赤色リトマス紙を青色に変える。
エ 石灰石をとかし、酸素を発生させる。
オ 電気を通す水溶液である。
問2 実験2において、中和してちょうど中性になったときの水酸化ナトリウム水溶液の体積は、塩酸の体積の何倍ですか。
問3 実験1で得られた白い物質の名前を答えなさい。複数の物質が考えられる場合は、すべて答えなさい。
問4 実験2で上昇温度が5.0℃となるような割合で水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を混ぜた後・鉄とアルミニウムを加えて反応の様子を観察します。このとき観察される反応の様子として考えられるものをすべて選び、記号で答えなさい。
ア 鉄からもアルミニウムからも気体が発生した。
イ アルミニウムからは気体が発生したが、鉄からは気体が発生しなかった。
ウ 鉄からは気体が発生したが、アルミニウムからは気体が発生しなかった。
エ 鉄からもアルミニウムからも気体は発生しなかった。
問5 実験3での上昇温度は何℃ですか。また、このとき得られた白い物質の重さは何gですか。
【解説と解答】
問l 塩酸は酸性なので、青リトマス紙が赤になります。石灰石を溶かして出てくるのは二酸化炭素。
(解答)ウ,エ
問2 同じ2.0°の上昇のとき、塩酸水酸化ナトリウム30cm3はすべて使われており、またその時塩酸は10cm3なので3:1で反応していると考えられます。
(解答)3
問3 100cm3ずつだと、水酸化ナトリウム水溶液はすべて使われているので、残った物質は塩化ナトリウムだけになります。
(解答)塩化ナトリウム
問4 5.0℃であれば、まだ完全に中和していません。ただし、塩酸が残っている場合もあれば、水酸化ナトリウムが残っている場合もあるのでアとイが考えられます。
(解答)ア,イ
問5 800cm3 なので水酸化ナトリウム水溶液600cm3、塩酸200cm3になります。したがって5.85×6=35.1gになります。また温度上昇はグラフから150:50のところになるので、2.0×5=10℃になります。
(解答)上昇温度10 重さ 35.1
第3回 理科 「これでわかる水溶液」
(1)溶解度(2)金属の反応(3)中和 の3つのテーマを集中して理解するための映像教材です。
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