第273回 模擬試験の種類

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■ これから各塾で模擬試験が行われますが、模擬試験は大きく分けて2つあります。

■ ひとつは1種類の試験ですべての学校の合否判定をする模擬試験。これは学校別傾向に合わせるということではなく、成績の分布で合否判定をします。したがってなるべく広く、しかも正規分布に近い形に結果が出るように問題が作られる。形式も簡単な問題から難しい問題まで幅広く、問題量も多い。実際にこんなに忙しい入試はありません。多くの子どもたちが、「間に合わない」と思うテストですが、だからこそ結果がわかるというところはあるタイプです。

■ もうひとつは学校別模試。各校の出題傾向に似せたそっくり模試ですが、これは残念ながら種類がそう多くはない。大抵の場合、2月1日の上位校が並ぶだけでしょう。

■ 第一志望の学校別模擬試験があれば、まずそれを優先するのが良いかと思います。ただ、データは偏る可能性がある。当然のことながら、その学校を受験する生徒のかなりの割合が受験する、というようにはならない。だから合格可能性の判定を考えるより、出題傾向の練習をする、と考えた方が良いかもしれません。

■ 一方で併願校を考えるのであれば、前者の合否判定模試が良いでしょう。ただ、これも近年受験者が各塾に分かれてしまっているので、2社ぐらいを最低2回以上受験してデータを見ていく方が良いでしょう。2回以上受けるのはやはり成績の流れをつかむ必要があるからです。上向いているのか、そうでないかで併願校の選択は大きく変わってくるので、成績の変遷は見られるようにしてください。

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