地震に関する問題

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2014年海城中学の問題です。


次の文章を読んで、以下の各問いに答えなさい。

 日本は地震が多い国です。東北地方を中心に大きな被害をもたらした東北地方太平洋沖地震からもうすぐ3年が経ちます。皆さんは、「地震」という言葉を正確に理解しているでしょうか。実は、「地震」という言葉は、少しまざらわしいのです。
 ある小学校の教科書には、「地震」とは「大地が動いたときに起こるゆれ」と書いてあります。これは一般的に広く理解されている「地震」という言葉の意味です。一方、少し専門的な地学の辞典で調べてみると、「一般的な意味では、大地が震えること、すなわち大地が振鼓することを指すが、このような地震動を生じる原因となった地球内部の岩石圏の破壊現象をも指す。」と書いてあります。つまり、1「地震」という言葉には2つの意味があるため、誤解をまねく可能性があります。このことを防ぐために、地震によるゆれを「地震動」、岩石が破壊される現象を「地震」と区別することもあります。
 さて、地震によるゆれ(地震動)は、地震計を使って観測されています。その記録をみると、はじめにやってくる比較的小さなゆれである( 1 )と、あとからやってくる大きな
ゆれである( 2 )があることがわがります。このような地震計での観測をもとに、気象庁は各地の震度とマグニチュードを発表しています。 2震度とマグニチュードもよく混同されるので注意が必要です。
最近では、( 1 )を伝える波(P波)をとらえて、遅れてやって
くる( 2 )を伝える波(S波)の到着時刻を瞬時に予測し、できるだけ早く知らせる3予報・警報があります。地震の多い国に住む私たちは、このような基礎的な知識や方法をよく理解したいものです。

問1( 1 )、( 2 )に入る適当を語句を答えなさい。

問2 震源、震央、観測地点の位置関係を解答欄の図にていねいにかきなさい。なお、明らかな角度はかき入れること。

問3 下線部1について、高知県沖を震源とするマグニチュード6の地震が起き、そのゆれが九州から近畿地方に伝わった場合に、「九州から近畿地方にかけて、広い範囲で地震がありました」という説明では誤解をまねく可能性があります。それはどのような誤解ですか。簡潔に答えなさい。

問4 下線部2について、次の1)、2)に答えなさい。
1)「震度」について述べた次のア~オから正しい文をすべて選び、記号で答えなさい。
ア もっとも大きい震度階級は、震度7です。
イ もっとも小さい震度階級は、震度1です。
ウ 震度は全部で8段階に分かれています。
エ 震源に近づくほど、一般に震度は大きくなります。
オ 地ばんがかたいと、一般に震度は大きくなります。

2)「マグニチュード」の使い方として適切でないものを次のア~エからすべて選び、
 記号で答えなさい。

ア 今回の地震は、マグニチュードが前回よりも大きかったので、前回より規模の大
 きな地震でした。
イ この建物はマグニチュード5の地震には耐えられるようにできています。
ウ 先ほど、千葉県沖で発生したマグニチュード5の地震では、津波の心配はありません。
エ 今後、想定されている南海トラフ巨大地震の予測によると、東京のごく一部ではマグニチュード6が想定されています。

問5 下線部3について、次の1)、2)に答えなさい。

1)下線部3の名称を答えなさい。
2)震源から24km離れた観測地点では、地震発生から3秒後にP波が、6秒後にS波が到着しました。このP波の到着と同時に、震源から56km離れたある地点に警報が伝わりました。この地点では警報が伝わってから何秒後に大きなゆれがやってきますか。必要であれば、四捨五入して整数で答えなさい。なお、地震波の伝わる速さはどこでも同じであるとします。


【解説と解答】

問1
P波によって動くのが初期微動、S波によって動くのが主要動です。
(答え)1 初期微動 2 主要動

問2
震源の真上が震央になります。したがって震源から地面に対して垂直な線をひいて地面との交点が震央です。

(答え)

問3
この説明だと、地震がひとつであることがわかりません。

(答え)九州から近畿地方にかけていくつかの地点で地震が起きたという誤解。

問4
1)震度はゆれの大きさを表します。
最大の震度は7、最小の震度は0。震度は5、6で弱と強の2段階があるので、10段階になります。震源に近いほどゆれが大きいが、地盤がかたいから震度が大きいわけではありません。
(答え)ア、エ

2)マグニチュードは、地震の持つエネルギーの大きさを表します。
したがってイとエが震度の話なので違います。地震の持つマグニチュードはその地震については1つの値が決まります。

問5
1)これは緊急地震速報といいます。
(答え)緊急地震速報

2)24÷3=8km・・・P波の秒速
24÷6=4km・・・S波の秒速です。
震源から56kmの地点では地震発生から3秒後に警報が届いたのです。
震源から56kmの地点でS波が届くには56÷4=14秒後ですから、14-3=11秒後
(答え)11秒後

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