2018年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

量よりも

6年生はこの時期、ずいぶんたくさんの問題を解いているように思うのです。過去問もやるし、塾でも演習のプリントが渡されて、問題を解いている。以前のように新しい事項を勉強するのとは違います。演習形式だから解く問題数は明らかに増えているはずです。

でも成績が伸び悩む子がいます。やはり量が足りないのか? いいえ、むしろ質が足りないのでしょう。終わらなければいけない、ばっかりになっていると「本当にわかっているのか?」ということが軽視されてくる。だから言葉は悪いが「ざるで水をすくっている」状態になるのです。

算数などは確かに問題を解くことによって、経験値が上がるでしょう。いろいろな問題に対応することができるようになる。ただ、すべてのパターンを網羅する、ということはできないのです。ある程度、経験値は増えていなければならないが、やはり、その場で問題文を読み取り、しっかり考えて、解法を探し、答えを書くという一連の作業ができないといけないわけです。そのための力を養うのであって、過去のデータベースから似たような問題を思い起こして、あれと同じパターンだといって解くはずはないのです。

だから持っているデータを増やすのではない。むしろ、その場の対応を練習しているわけだから、一問一問の解き方にポイントがあるのです。ところが問題の量を増やすと、その焦点がぼけてくるので、対応力がつかない。だから成績が伸びないのです。

たくさん勉強しているのに、成績が上がらないとしたら、それはひとつひとつの精度が上がっていないと見るべきでしょう。だから問題数は減らした方が良い。むしろ、本当にわかっているのかを確認することが大事です。3000問解いたところで、合格するとは限らない。逆に300問で充分に力がつくことはありえるのですから。


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答えが出たと思ったら

算数の問題を解いていて、最後に間違える子、というのがいます。

横で見ていると、ちゃんと気づくべきところに気づき、そこから論理的に考えて、式も無事書き終えた。

本人としても、これで答えが出るだろうと思っている。そして見事に割り切れた。

ところが…

最後にもうひとつ詰めが必要だったりするのです。

今出たのは原価。求めるのは定価だったり。

今出たのは太郎君の時速。求めるのはAB間の流れの速さだったり。

ところが割り切れた瞬間に、もう合っているという確信があるから、つい答えを書いちゃったりする。

しかし、それで○をもらえる学校はそう多くはないのです。(記述式の学校なら、多少考えてくれるかもしれませんが。)

途中まで合っていても、正解を書いていなければ得点にはならない。

だから、しっかり最後のツメを過たないようにする練習をしましょう。

私が子どもたちに繰り返し言うチェック項目は

「答えが出たと思ったら、もう一度問題文を読む」

です。


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第296回 算数をあきらめない

■ いろいろやらなければいけないことはありますが、しかし模擬試験等で算数の偏差値が50に到達していない場合は、まず算数の偏差値を50に持っていくことです。他の教科は犠牲にしても、とにかく算数。これが一番効率が良いのです。なぜでしょうか?

■ 実はどの学校でも合格者平均と不合格者平均で一番差があるのが算数なのです。だから算数が悪いということは他の受験生に差をつけられやすい。中学受験はやはり算数ができないと、なかなか合格しません。偏差値50に行かないということは、平均に達しないのだから、差をつけられるほうに回っています。これでは勝負としては苦しい。だからまずは算数の偏差値を上げるということが重要になるのです。

■ で、どうあげればいいか。実際に難しい問題よりも、ミスで落とす問題をいかに少なくするかが鍵です。計算問題や一行問題、簡単な問題で間違えれば他の受験生ができている分、これもまた差をつけられる可能性が高いのです。難しい問題はできる受験生が少ないから、差をつけられる可能性も低くなりますが、簡単な問題ではそうはいきません。

■ したがってそういう問題をたくさん練習することです。例えばテキストでいえば基本、基礎といわれている問題が確実にできるように練習する。それが100%できるようになるだけで、実は偏差値は50を超えます。

■ 今からでも遅くはありません。ぜひ算数の得点力をつけてください。これがあれば、一歩有利な勝負に持ち込むことができるのですから。


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