2014年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

勉強しない理由

この時期、まだ自分から進んで勉強する、という子はそう多くはありませんが、しかし、それでもやる子はやっている。

しかし、言わないと勉強しない、とか、親が見てないとやらない、とか、まあ、そういう子は少なくないでしょう。

で、どうしてそうなのか? ということを考えてみないといけません。

やはり理由がある。

1 勉強がおもしろくない。

問題が解けていると、それなりにおもしろさは出てきます。しかし、解けないとちっともおもしろくない。また、覚えないといけない、ということになるとこれもまた、面倒だということになってしまう。つまり、おもしろい、と感じることが少ないから勉強したくないのです。

2 勉強することが得だと思っていない。

受験を経験してみれば、「やはり勉強しないとだめだ」ということはわかってくる。お父さん、お母さんは少なからず受験の経験があるわけだから、「やらないといけない」という気持ちが強いでしょう。しかし、子どもたちにはその経験がない。ましてまだ1年先の話ですから、「合格しなきゃ」という気持ちにはなかなかなれない。

であるならば、この2点を解決する、ということが必要になります。

1 を解決するためには、やはり勉強しないといけないわけだから、ある程度時間を拘束する必要があります。できる、わかる、という体験を積めば、やがては自分でできるようになるが、そうでなければ積極的な態度にはならない。だから、親が一緒に勉強する、というのが一番いいと私は思います。例えば国語は横からどんどん、言葉を教えてあげる。算数の問題は一緒に解いて競争する。そういうことで、子どもが少しでも勉強に楽しさやおもしろさを感じてくれれば、やがて自分で勉強を始めるようになります。その経験がないまま、「勉強しなさい」と言っても事態はあまり変わりません。最近はお父さん、お母さんが一緒に勉強される方も少なくありませんが、それでもお父さん、お母さんは忙しい。だからつい、塾に任せて一緒に勉強する、という時間がとれない方も多いでしょう。しかし、子どもと一緒に勉強する機会は、多分、これが最後です。中学になったら、まず一緒に勉強するということはありえない。だから、今のうちにその機会を楽しむ、という気持ちで勉強につきあってあげてください。

2 を解決するために、一番良い方法はご褒美です。まだ受験は先のことだから、「合格するために」と思ってもそれがピンとこない。しかし、ご褒美があれば、子どもたちは違います。物でつる、というのには批判もあるかもしれないが、しかし、実際に子どもたちはそれで勉強してくれることが多い。例えば、漢字を今週の分、全部覚えたら、明日、漫画が手に入る、と思えば、子どもたちはまずがんばります。つまり「~点」とったら、ということよりも、もっと具体的に小さな目標に区分けして、それでご褒美を考える。だから子どもたちはスタンプとか、ポイントとか、結構乗ってくれるところはあるのです。これはきっかけに過ぎません。やがて志望校が決まり、本当に勉強しなければいけない、という意識になれば、もうスタンプはほっておかれる。ただ、これは6年生の後半にならないとそうならないものです。だから、前半はご褒美を考えてあげる。ほんのちょっとしたもので良いのです。でも、それを自分の力で得たという体験は子どもたちの自信に必ずつながるから、そういう実績を積む機会だと思っていただければよいのではないでしょうか。

勉強しない、と批判するのは簡単だし、怒るのもわかるが、しかし、それでは実はまったく解決しないことが多いのです。

子どもの気持ちをもう少し考えてみてください。

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2013年入試を振り返って(3)

今年の2月1日のトップ校(受験校)の倍率は以下の通りになりました。

開成 1257名 4.2倍(80%偏差値 72 定員 300名)
麻布 874名 2.9倍(80%偏差値 67 定員 300名)
駒場東邦 701名 2.9倍(80%偏差値 65 定員 240名)

桜蔭 523名 2.2倍(80%偏差値 71 定員 240名)
女子学院 707名 2.9倍(80%偏差値 69 定員 240名)
雙葉 411名 4.1倍(80%偏差値 68 定員 100名)
フェリス 466名 2.6倍 (80%偏差値 68 定員 180名)
(注)偏差値は四谷大塚2012第4回合不合から。

男子は合計すると、2832名 女子は2107名 定員は男子が840名 女子が760名
平均倍率は男子3.4倍 女子 2.8倍ということになります。全体の平均としてはやはり3倍という感じになっています。

御三家の倍率がだいたい3倍に落ち着く理由については、以前こんな記事を書きました。

御三家の倍率はなぜ3倍?

全体の受験者は森上教育研究所の数字で37000人。

前回の記事の時に比べると今年は80%偏差値は68ぐらいが平均ですが、偏差値68以上は全体の3.5%しかいません。

そうすると37000人×0.035=1295人 で、これはいくらなんでも厳しすぎる数字ですねえ。やはりこれは、ちょっと塾側が安全を考えている数字設定だと思われます。

で64で考えてみると、8%ですから37000人×0.08=2960人 定員の合計が1600名ですから、約1.9倍になります。これは、全体の数が減少したからで、2倍程度というのが実質的な倍率でしょう。これにあと、挑戦する層が加わって3倍の数になるのは、従来とあまり変わりません。

しかし、今年は開成が4.2倍になりました。麻布、駒場東邦とも3倍を切っているので、できる層は開成に集まった、という感じなのでしょう。女子は雙葉が高いですが、定員が少ないのでこれは多少仕方がない面があり、全体としては平均的に集まっているということが言えると思います。

ちなみにちょうど定員の3倍というと、1600×3=4800人 全体を37000人としたときの割合は12.3%

12.3%というと偏差値62以上ということですから、合格可能性80%偏差値が68の学校に偏差値62以上の人が受験をしている、という構造になります。これはやはり数字的にはちょっと説明がつきにくい。

やはり65ぐらいがトップ校の合格可能性80%ラインということが言えるのではないかと思います。

ただ、開成、桜蔭は別格、という感じになってきました。開成は80%偏差値が72 桜蔭は71。

偏差値72以上は全体の1.4%しかいません。男子が半分として18500人。18500×0.014=259人ですから一番上の層が全部受験しても定員が埋まりません。したがってこの数字はやはり厳しすぎる。70で2.3%ですから、これで425人。いいところではないでしょうか。

桜蔭を同様の計算で考えると偏差値71は1.8% 18500×0.018=333人で桜蔭の定員を上回ります。

やはりこの2校にはトップ層上位が集まり、今年も抜きんでて難しかったということでしょう。

来年もあまり状況は変わらないだろうと私は思います。この2校はやはり抜きんでて難しく、それ以外はまだまだチャンスが充分ある、ということのように思います。

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2013年入試を振り返って(2)

今年の問題を見ていて、昨年に比べるとやや平明になってきたのではないかと思いました。

これから、大手塾で分析会があるので、どうぞお聞きになってみてください。もちろん、それなりには難しいが、骨が折れる問題の数が昨年に比べると少ないように思うのです。

ということは、これは結構番狂わせがおきたかもしれません。

というのは、平明な問題というのはミスが大きい。難問が続けば、合格点は下がるし、多少、間違えても、みんな間違えているから差がつかない。しかし、平明な問題のときは、間違える受験生が少ない分、ミスをすると大きく出遅れることになります。

わかりやすく言えば、天才肌の子どもよりは秀才が入りやすい、という感じでしょうか。

一般にはていねいに解いて行ける、ミスの少ない子が受験は強いのですが、こういう年はさらにその力が発揮されるといってもいいでしょう。

で、そうなると、来年は平明にはなりにくくなります。

まあ、こういうのは隔年現象的な特徴があって、来年はたぶん、なかなかの難問が出てくると思います。

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