2013年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

学校別出題傾向の分類(社会編)

社会の問題用紙というのは、他教科に比べても長い。教科別の電話帳(各校の入試問題集)を比べてみると、同じ収録校数なのに社会と国語はずばぬけて厚い。最近は国語の著作権の問題があるので、収録できない場合もありますから、今後は社会が一番長くなるかもしれません。

もとから社会は、問題文も長くなるし、資料や統計、あるいは地図と織り込むものが多いので、問題文を読み解く力も必要になってきましたが、しかし、問題をよく見てみるとやはり大きく分けて3つに分類することができるでしょう。

(1) 知識単答型
(2) 資料読解型
(3) (1)と(2)の融合型

(1)はずばり、知識を問う。問題の形式がどうであれ、最後に知っているか、知っていないかで勝負が決まる問題です。地理にしても歴史にしても、知っているか、知らないかで問題の答えが出る学校。やはりこの類型が一番多いとは思います。
(2)は知識も必要なのだが、しかしそれだけでは解けない。考える必要がある、あるいは資料から読み解く必要がある問題を出題する学校。
(3)は(1)と(2)の両方を出す学校。しかし、この類型はやはり知識の比重が大きいと言えるだろうと思います。

男子受験校では(2)が比較的多くみられるが、しかし、形式に惑わされてはいけません。良く問題を見てみると、「なんだ、これは知らないとできないじゃないか」という問題が案外多いものなのです。大学受験をさせる学校では、比較的細かな知識を問う場合が多い。「日本地理は、中学受験のころの知識で大学を受けた」という強者もいるくらいですから、ある程度細かいことを出す学校もあります。

だから、いったいどのレベルまでの知識が必要になるかを考えないといけないわけですが、これは学校の入試問題を見てみればわかります。多くの学校の場合は塾が用意する暗記テキストで充分なはずです。それ以上に細かいことは、中学校の歴史の教科書を読んだり、あるいは問題を通して覚えていくしかないわけです。しかし、基礎が充分でないのに、そちらに手を出しても意味がない。まずは基礎力をしっかり養うことでしょう。

その上で(2)の学校を受ける場合は、過去問を練習することです。あるいは似た出題傾向の学校も練習すると良いでしょう。逆に(1)の類型であるならば、もうシンプルに覚える、ということに注力することです。

ただ、知識は覚えても忘れるのが早い。その分繰り返さないといけないので、あまり早くからやるのではなく秋に力をつけていければよい、と考えるとよいでしょう。

社会コアプラス (サピックスメソッド)

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学校別出題傾向の分類(理科編)

理科の出題に関しては、生物、地学、化学、物理という分類があるわけですが、知識か計算か、で分類をすると次のような形に分けることができます。

【知識分野】
生物、人体、地学、天体の一部

【計算分野】
水溶液、力、電気、天体の一部

つまり、覚えればある程度、得点できる分野と、算数のように練習を積み重ねる分野があるわけです。

で、出題傾向を分けるときに、この知識分野がどのくらいあるか、ということがひとつの分かれ目になります。

一般的に言えば、知識の問題が7割程度という学校が多く、残りの3割が計算問題だったり、記述、実験関連だったりするのです。こういう出題傾向の学校ではまず知識を優先していく必要があります。ただ、何もかも全部覚えるわけにはいかない。ので、覚える内容は良く出題される内容に絞る必要があるわけですが、その選別をしてくれているのが塾の暗記用テキストです。

私はよく全出題範囲の3割が出題の7割を占める、というお話をします。つまり3割覚えれば7割は得点できる、ということなので、優先順位としてこの3割を覚えれば良い。この3割は各塾が研究して、この暗記用テキストに絞ってくれているので、他のことは考えず、しっかりこれを覚えることです。それである程度この形の入試問題には対応できるようになります。

ところがこの知識分野が5割を切る学校があります。あるいは0という場合もある。
例えば資料を提示して、そこから作業をさせて、結論を読み取らせる。
あるいは実験結果を見せて、そこから推論させる。

この場合、解答を記述で書く、あるいはレポートのような形式にする、など各校独自の解答形式があります。これは入試問題を過去にさかのぼってみれば、良くわかるでしょう。

こういう問題を出題する学校を第一志望とする場合は、知識を覚えたからといって得点できるわけではないので、やはり入試問題を中心に対策を考える必要があります。塾もそういう学校の対策のプリントを用意したり、特別な授業をしたりしているので、それを利用するのも良い方法だと思います。

まずは志望校の問題をよく見て、研究することが大事です。

知識について言えば、分野が集中することはあまりなく、いろいろなテーマに分散しているので、やはり暗記テキストを集中して覚えて、その後過去問の練習をすると良いでしょう。

理科コアプラス (サピックスメソッド)

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衛星予備校のヒミツ

大学受験では、良く衛星予備校を見かけます。衛星予備校というのは、基本的に授業が動画。衛星で送られてくるものを録画して、自由な時間に見ることができる。最近はインターネットで送られてくる場合もあります。

大学受験はやはり専門性が高いので、そうたくさんそのレベルの先生をそろえることができない。だから、どうしても動画の授業に頼りがちになるわけですが、でも、動画なら家で見ればいいじゃないか、という考えが出てきます。

実際にそういうサービスもあるのですが、これはあまり、はやっていない。むしろ、やはり塾に行ってブースに座り、ヘッドホンをつけて動画を見る、というスタイルになっています。

なぜか?

実は、やはり管理が問題になるのです。家で動画を見る、ということは勉強を自己管理しないといけない。しかし、塾に行けばチューターというスタッフがいる。模擬試験の成績を見ながら、勉強の指針をアドバイスする。あるいは宿題を出す、そういう管理をするスタッフがいるので、このスタッフとのコミュニケ―ションしながら、生徒たちは自分の勉強を進めていく。その方が自己管理せずとも、前に進むからです。

あまりにこういうシステムに依存する、というのは『自己解決力』がなくなるんじゃないか、とは思いつつ、しかし、やはりそういう管理は受験勉強では必要なことだと多くの生徒が感じているのは事実でしょう。

で、これを中学受験にあてはめてみると。

チューターにあたる部分がお父さん、お母さんではないかなと思うのです。チューターは別に勉強を教えるわけではありません。しかし、管理をする。やらなければいけない問題集がどこまで進んでいるか、チェックするし、過去問も本人と話しながら計画的に進めていく。そういうコミュニケーションの中で、生徒たちが志望校に向かって努力をする。だから、こういう役割をお父さん、お母さんが担うことで子どもたちの勉強を効果的に進めることができるようになります。

ただし・・・。

チューターは他人です。だから、当然お互いに甘えがありません。ところが親子関係の場合、親が子どもに甘えてしまうケースが多い。(逆だと思われるかもしれませんが、そうではありません。)自分の子どもだから、ということで割と失礼なことを平然と口にしてしまう。チューターであるなら一発でクビになるようなことばをつい、言ってしまうのです

ここを気を付けないといけません。逆に、お父さん、お母さんが上手に子どもたちのやる気を引き出せれば、非常に効率良く勉強が進むことになるのです。

衛星予備校のヒミツ、ご家庭でもぜひ活用してみてください。

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