2012年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

まず身に着けるべきは、「ていねいさ」

これまでの指導を通じて痛感するのは、「ていねいな子が合格する」ということです。

入試はある意味ミスとの戦いでもあり、問題の読み違い、計算間違い、勘違いをいかに防いでいくかということが重要なのです。

模擬試験を受けるとどうしても合格可能性や順位ということに気が行きがちですが、実は復習が大事です。そしてなぜミスをしたのか、という点を明確にします。

このとき保護者の対応として「怒って」はいけません。

これが入試でなくてよかったのです。ただ、そのまま放置してはいけません。同じミスをしないためにはどうすればいいのか、を子どもといっしょに考えてあげてください。

例えば問題の読み方。

これは男の子に多いのですが、案外最後まで読んでいないのです。問題の途中で「あ、わかった!」と思ったりするのでしょう。結果としてできる問題を落としてしまう。

合格の秘訣は「できる問題を落とさない」ということに尽きるのです。それをどこまで可能にするかは、日々の演習と工夫です。

私はよく子どもたちに「心配はするな、工夫をしなさい。」と言っていました。

工夫というのは、ミスをしない工夫です。落ちるかも、と心配するより、計算をどこにするか、ていねいに書くにはどうするか、そういった具体的な工夫をしていくことに集中するのです。

最初からうまくいく子はいません。だから模擬試験や塾でのテストを通じて、工夫を繰り返すのです。そのうち、自分で自分のミスが見つけられるようになると、点数は確実に上昇します。

工夫すべき点は、答案用紙から読み取らなければいけません。

どうして間違えたのか、なぜミスを犯したのか。それを防ぐにはどうすればいいのか、具体的に対処していきましょう。

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どこにでも塾はあるが・・・

この2年間、全国の塾を拝見するチャンスがありました。

いやあ、どこに行っても塾はあるんですね。今週も栃木に行く機会がありましたが、まあ、どの駅にも何か塾があるのです。

塾は飽和状態といってもいいのではないかと思います。ただ、各社はまだまだ水平展開をしていますから、これからも競争は厳しい状態になるでしょう。

問題は、本当にいい塾になっているのか?という問題。

いい塾とは何か、というとやはり成績があがる、できるようになる、というのが一番かなと思うのです。

安くても、教室がきれいであっても、子どもができるようになっていなければ、それは塾の役割を果たしてくれてない、ということではないかと。

私がずっと違和感を感じる言葉に「塾はサービス業」というのがあります。

確かにそういう側面はあるだろうが、子どもや保護者のいうことだけを聞いていると、絶対にできるようにならない、と思うのです。

その意味ではコンサル業と思うので、耳に痛い言葉も言わなければいけない。(もちろん言い方には気をつかわないといけないのですが。)

で、そういう観点で子どもたちや保護者にいろいろなかかわりをもちながら、しっかり成績を上げていけるかどうか。授業がいいとか、テキストがいいとか、まあ、いろいろありますが、
結局、できるようになるかどうか、子どもがやる気になるかどうか、が大事だと私は思います。

それが達成されていないとすれば、塾を変えてもいいのかもしれない。学校と塾は違います。学校にはいろいろな側面がありますが、塾はやはり成績があがって評価されるべきと思うのです。

お子さんが通う塾で、成績はあがりましたか?

カリキュラムは早ければいいのか?

昨日、「飛び級」という記事をアップしました。

ところがよく考えてみると、今の進学塾は一昔前の飛び級のような状態になっており、さらに早くなる動きがあるそうです。

これは困ったものだと思います。早ければいいのか、いえ、そんなことはありません。

むしろ早くすることで、本来後から伸びる子どもたちの可能性をつんでしまう。小学生ですから、子どもの精神年齢の成長には個人差があります。たとえば女の子の場合は、男の子にくらべて早い。だからといってすべての女の子がそうであるわけでもないし、男の子でもたくさんの兄弟姉妹の中でもまれていくと、精神年齢は比較的早く成長します。

早いカリキュラムはそういう子どもたちにとっては合いますが、そうでない子どもたちにとっては苦痛なだけです。ただでさえ小学校のカリキュラムより圧倒的に早い受験カリキュラムです。実際に中学2年までの数学を勉強するようなペース。それを5年生までに終えるというのは、相当しんどいのです。だから1年間かけてじっくり復習するなかで鍛えていくのだ、という考え方もあるでしょうが、それに振り落とされてしまう子どもたちも決して少なくない。そこに親は気が付いていないといけないのです。

早いカリキュラムがしんどそうだ、となったら、そのペースを変えてあげる必要があります。

これは子どもには判断ができない。塾の先生にも無理でしょう。(だってカリキュラムを変えることは、塾を変えることにつながりますから。)

したがって親が判断していく必要があるのです。

飛び級のところでも書きましたが、先行してもあとから追いついてくる原級の子どもたちがたくさんいるのです。実際に6年後半になって伸びる子はたくさんいます。ただ、その前にあきらめてしまわないように注意をしないといけない。そこを親が見ている必要があると、私は思います。

繰り返しになりますが、カリキュラムは早いのがいいのではない。受験成功の原因はじっくり復習させていくことにあるので、その点を間違えてはいけません。