各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

金属の計算問題

2011年豊島岡の問題です。


3種類の粉【1】~【3】を使った実験をしました。【1】は「硫黄」の粉で、【2】は「鉄」の粉です。【3】は同じ重さの「硫黄」の粉と「鉄」の粉を均等に混ぜ合わせたものです。以下の問いに答えなさい。ただし、割り切れない場合は小数第2位を四捨五入して小数第1位まで答えること。

【実験A】:【1】、【2】、【3】を7gずつ取り、それぞれ塩酸に溶かした。

    その結果、【1】か【2】の一方は6Lの気体アを発生しながら溶け、もう一方は溶けず7gの粉が残った。また、【3】は、気体アを発生しながら溶け、3.5gの粉が残った。

【実験B】:【1】、【2】を7gずつ取り、それぞれ強く加熱した。

    その結果、【1】は燃えて刺激臭の気体イを発生した。【2】は燃えて黒い固体ウに変わった。

【実験C】:【3】を7g取り、おだやかに加熱した。

    その結果、固体エのみができた。このとき、反応しなかった硫黄が1.5g残った。

【実験D】:【実験C】の後、塩酸に溶かした。

    その結果、3Lの気体オを発生しながら溶けた。

 ただし、すべての実験で塩酸と反応させるときには塩酸は十分あり、塩酸が不足して反応が終わることはありません。また、おだやかに加熱するときには固体エができる反応しか起こりません。

(1)【実験A】について、気体アと下線部が示す粉の名前をそれぞれ答えなさい。

(2)【実験A】について、【3】から気体アは何L発生するか答えなさい。

(3)硫黄5gと鉄7gを混ぜ合わせ、おだやかに加熱したとき、硫黄は何g残るか答えなさい。

(4)硫黄5gと鉄10gを混ぜ合わせ、おだやかに加熱したとき、固体エは何gできるか答えなさい。

(5)(4)の後、十分な量の塩酸に溶かしたとき、気体は何L発生するか答えなさい。


硫黄は塩酸に溶けるか?ということを知らなくても良いのです。鉄が溶けるということを知っていれば、硫黄は溶けないということがわかります。

鉄は塩酸に溶けて水素を出しますので、(1)の答えはアが水素。粉は硫黄になります。

この実験から鉄7gを塩酸に充分に反応させると水素6Lが出るということがわかりました。

したがって【3】を反応させれば6Lの半分の水素が出ることになるので、(2)の答えは3Lになります。

さて実験Bは強く加熱したので、硫黄は燃えて二酸化硫黄が出てきた。これが気体イです。火山の噴火口でただようガスとおなじもの。鉄は酸化鉄になっているでしょう。固体ウは酸化鉄。

でおだやかに加熱すると、硫化鉄になるということでしょう。これが固体エ。このとき、硫黄は3.5gありましたが、1.5g残ったので、硫黄2gと鉄3.5gが化合したことになるわけです。

硫化鉄を塩酸に溶かしたら、硫化水素ができるわけですが、これが気体オということになります。

しかし、硫化鉄や硫化水素は問題ではないのです。ここがこの問題のミソ。

(3)は硫黄5gと鉄7gをおだやかに加熱したら、何gの硫黄が残るか?ということなので、硫黄2gと鉄3.5gが化合していたわけだから鉄7gに化合するのは硫黄4gになります。したがって残る硫黄は5-4=1gということになります。

(4)硫黄:鉄の比率は、2:3.5=4:7ですから硫黄5gと鉄10gの場合鉄10gに反応する硫黄は10×4/7≒5.714 小数第一位までなので5.7gです。ということは硫黄が不足します。ということは硫黄5gに合わせるべきで
5×7/4=8.75gの鉄が反応します。 したがってできる固体エは5+8.75=13.75g 
割り切れない場合は、小数第一位ですが、これは割り切れるので13.75gと答えます。

(5)5.5gの固体エを塩酸に溶かしたら気体オが3L発生しました。だから、5.5:13.75=3:X ということで13.75×3÷5.5=7.5L で、ここで安心してはいけません。

そう、(5)の問題は「(4)の後、十分な量の塩酸に溶かしたとき、気体は何L発生するか答えなさい。」と書いてある。固体エを溶かしたら、と書いてない。

塩酸を入れたので、鉄が残っていますからこれが反応する。

鉄は10-8.75=1.25g残っているので、7gで6Lだから6×125/700≒1.07だから1.1L水素が出ます。

したがって気体としては7.5+1.1=8.6Lになるのです。

問題文を確認しながら、解き進むくせをつけていきましょう。

(解答)
(1)ア 水素 粉 硫黄
(2)3L
(3)1g
(4)13.75g
(5)8.6L

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平面図形の問題

学習院中等科 2011年の問題です。


下の図の三角形ABCで、点Pは辺BCを1:2に分ける点。点Rは辺ACを1:3に分ける点です。APとBRの交点をQとすると、QはAPの真ん中の点になりました。

このとき次の問いに答えなさい。ただし、三角形QBPの面積を18㎝2とします。

(1)三角形RPCの面積を求めなさい。

(2)BQ:QRを求めなさい。ただし、最も簡単な整数の比で答えなさい。


AQ=QPは条件になくても、出せるのですが、せっかく条件として出ているのでこれを使って解いていきましょう。

(1)三角形QBP=三角形QBA=18㎝2 BP:PC=1:2なので
三角形APC=18×2×2=72㎝2
AR:RC=1:3より
三角形PRC=72×3/4=54
(答え)54㎝2

(2)三角形ABC=18×2+72=108cm2
三角形ABR=108×1/4=27cm2
三角形ABQ=18㎝2より三角形AQR=27-18=9㎝2
よりBQ:QR=2:1
(答え)2:1

いろいろな解き方がある問題ですので、試してみてください。

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力のつりあいの問題

2011年早稲田中学の問題です。


長さ100cmで太さが一様でない棒AB、重さ100gの輪じく(じくの半径が5cm、輪の半径が20cm)、重さがそれぞれ20g、40g、60g、80g、100gのおもり1個ずつを用意し、いろいろなことを調べた。以下の問いに答えよ。

この棒ABを水平なゆかの上に置き、図1のように棒のはしAにばねはかりをつけて、Aをわずかに持ち上げて重さをはかったら30gであった。また、もう一方のはしBについて同じようにはかると、70gであった。

問1 棒ABの重さは何gか。

問2 図2のように、棒ABをP点でつるしたら棒は水平になった。P点は棒ABのはしAから何cmのところか。

問3 図3のように、棒ABのはしAにおもりをつるし、棒ABを真ん中のO点でつるしたら棒は水平になった。Aにつるしたおもりの重さは何gか。

問4 図4のように、輪じくを棒ABのA点でつるした。じくにおもりをつるし、輪に巻いた糸を地面に固定したかっ車に通して手でばねはかりを支えたところ、ばねはかりは5gを示した。また、棒ABをO点でつるし、棒ABのQ点におもりをつるしたところ棒は水平になった。
(1)じくにつるしたおもりの重さは何gか。
(2)Q点につるしたおもりの重さは何gか。
(3)Q点は棒ABのはしBから何cmのところか。


問1 Aをつるしたとき30g Bをつるしたとき70gですからこの棒の重さはその和になります。
30+70=100g
(答え)100g

問2
A:B=3:7ですからPはAから全体の(3+7)分の7のところに重心がきます。
ABの長さは100cmですから
100×7/10=70㎝
(答え)70㎝

問3
Oから右に20㎝のところに重心100gがかかります。それをOから左に50㎝のところでつりあわせるので、
100×20÷50=40gがおもりの重さになります。
(答え)40g

問4 
(1)輪の半径が20㎝ じくの半径が5㎝ですからじくにつるしたおもりは
5g×20÷5=20gになります。

(答え)20g

(2)したがってAには輪じくの重さ100gとおもり20gと5gの合計125gがかかっています。
Oを支点にしたとき、反時計周りの回転力は
125×50=6250

ぼうの重さの回転力は時計回りに20×100=2000なので

6250ー2000=4250 不足します。

おもりは20g、40g、60g、80g、100gですがOからBまで50㎝しかないので、100gしかこの不足する回転力を補えるおもりはありません。

4250÷100=42.5cm がQのOからの距離になるので、50-42.5=7.5

(2)(答え)100g
(3)(答え)7.5cm

になります。おもりの重さと距離がともにわかりませんが、おもりの重さが限られているので、解ける、という問題です。

問題を良く読んで条件を見落とさないようにしてください。

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次号は8月12日正午ごろ配信の予定です。

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