学校別対策の要諦」カテゴリーアーカイブ

学校別対策で応用の枝葉を広げる

学校別対策に反対する塾の先生はあまり多くはなくなったように思うのですが、それでも「どんな問題が出ても対応できる」姿をめざしている教室もまだあるかもしれません。

実際にいろいろな知識を持ち、読解力や理解力がある子、というのはいます。で、そういう子はまあ、間違いなく、どこを受けても入るだろうなあ、と思います。

それでもご家庭は心配になることはあるようですが、どこを受けても大丈夫ですよ、といってその通りになります。

ただ…。

それはもったいなかったかもしれない、とは思うのです。もともと頭が良くて、そんなに勉強してなくてもその位になってくれれば何も問題がないが、しかしかなりの時間を費やしてそうなったとすれば、行く学校は1つだからその学校に合格する力をつけて、後はほかのことをやっても良かったのかもしれないのです。

中学受験の範囲は途方もなく広いものです。学校の教科書で見ると中学3年生まで広がっています。だからそれをすべてマスターすること自体が途方もないことのように思うのです。だったら基礎だけしっかり固めて、必要な応用力は受験するであろう学校の対策でつければいいのではないか、と思います。

一番行きたい学校の入試に沿って応用力ができればいいわけで、それ以外は本当のことを言えば不要なのです。

だから受験カリキュラムが早めになっていますが、そこは基礎がしっかりしていればいい、とまず切り捨ててしまいましょう。つまり、あまり難しいことが4年生や5年生のうちにできなくたっていいのです。それよりは基本問題ができることに注力する。

そして早めに第一志望を絞り込んでいくことです。むしろ学校別の対策を早めに始められるようにする方が良いのです。

例えば国語の読解問題はどこの塾のテキストでも、だいたいはどこかの学校の入試問題なのです。だったら、他の学校をやるよりは自分が受ける学校の入試問題をさっさと解き始めた方がよほど効率が良いはずです。でも塾ではそんなことはおきない。当たり前ですが、みんな違う志望校なのだから、みんながそれぞれの志望校の過去問を解き始めたら授業になりません。

だから共通な話題を持つ題材を選ぶわけだけれど、それが自分が受ける学校の出題に沿うかどうかわからないわけです。だったら、基礎だけがんばって、後は自分の受ける学校の勉強対策をした方がよほど良いということになります。

今4年生、5年生のご家庭はもしかすると大変な想いをされているかもしれませんが、応用まで行かない、と思うのであればとっとと切り捨ててしまうと良いでしょう。基礎まで中途半端になることの方が怖い。むしろそこに集中して、そこまでできたらもうOKを出してあげていいのではないでしょうか。

後は6年生になって、学校別対策で応用の枝葉を広げていきましょう。

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難しさの違い

偏差値の高い学校=問題の難しい学校

というイメージが強いかもしれません。しかし、全部が全部みんな難しい問題を出しているわけではないのです。

合格偏差値が65前後の学校の問題が、そう難しくはない、という場合も少なくありません。なぜか?

あまりに難しい問題を並べすぎて、差がつかなくなったらどうしようもないからです。特に女子の算数はその傾向が明確に出ているように思います。男子の難関校に比べて女子の難関校の問題はやはりやややさしい。

しかし、やさしいから合格するのは簡単というわけにはいきません。やはりやや、やさしいからみんな結構できる。つまり得点が上のところでの競争になるわけです。

男子の難関校の問題は確かに難しいが、合格点が6割とか5割台になることもあるので、これと対照的といえるでしょう。

だから入試の難しさには違いがあります。これを良く過去問を見ながら研究しておく必要があります。

敢えて難しい問題をやらずとも合格する、とわかっているのであれば、そんなに応用問題ばかりやる必要もないでしょうし、逆に応用問題ばかりだとすればもうそれに立ち向かうしかないわけです。難しさの違いをしっかり認識して対策していってください。

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過去問を研究することは、捨てるものを決めること

中学受験の範囲を学校の教科書で照らし合わせてみると、結構、高学年まで上がります。これは、「小学生でも考えればできる」というところで問題が作られているからであって、例えばオームの法則は小学校では教えないわけですが、問題でオームの法則を解説してしまうと、これは使っていいことになる部分があるわけで、実際にそういう出題もある。

だから、範囲を網羅しようと思うと、とんでもない範囲になってしまう可能性があるのです。で、それを短い期間で12才の子どもたちに要求するのはなかなか大変なことになる。そこで何らかの形で切り捨てていかないといけない。では何を基準に捨てるか?

それはやはり受験する学校で出そうにないことを捨てるのが一番でしょう。

ふとある年、「詩の読解」というのはどのくらいの学校で出ているのだろう、と疑問に思って調べたことがありました。

で、本当に数校あるだけだったのです。これには理由があります。本来、読解の問題を作るのは学校の先生であって作者ではない。したがって読解の問題は本文を根拠として、「ここにこう書いてあるからこれが正しい」という論理で作られるわけですが、詩というのは本文が短い。

しかも、明確な論理性があるわけではないわけで、そこから以下に解釈するか、読み取るか、ということがポイントになる一方で、その読み取りのどれが明確に正しい、とは言えない部分があります。Aと解釈した子とBと解釈した子がいて、Aが○でBが×であると、明確に言える論理が詩の中に求められるか、といえばそうでない場合もある。

そうなるとやはり出題者としては敬遠したくなる部分があるから、詩はあまり出ない、ということになりがちなのです。

じゃあ、詩って過去に出たことがあるんだろうか、と十年調べてみたら、その学校で出たことがない、というのであれば、いったん捨ててもいいだろう、と思うのです。これは100%ではない。もしかすると来年出るかもしれないが、しかし、物語文や説明文の読解の方が圧倒的に頻度が高いはずだから、まずはそちらの方を優先した方が良い、ということになります。

一方で学校によって、必ず詩を出す、という学校もあるわけで、これはこれでしっかり対策をしていく必要がある。

だから過去問の研究は大事なのです。

子どもたちはそれほど体力があるわけではないし、短い睡眠時間てやっていけるはずもないのだから、短い時間で最大効果をあげる必要があるわけで、そのためには捨てなければならない。何を捨てるか、を決めるために過去問は掘り下げて研究するべきでしょう。

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