中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

議論(1)

この夏、私がいろいろな人と話したり、議論した中で印象に残っている部分をお話してみたいと思います。

あるマーケティング関係の人との話

「例えばA中学の合格者について、当然そこが第一志望であった子と、滑り止めで入ったという子がいるわけですね。」とその人。
「はい」と私。

「で、塾の実績でみればそれは等しく書かれている。A中学合格者として。ただ本当にがんばって合格したという子にしてみれば、何か物足りないという感じはないのでしょうか?」
「物足りない?」
「そう、いや不満じゃないかもしれないけど。何か、あいつの滑り止めといっしょかみたいな?」
「みたいな?」
「ええ、もっと何か褒め称えられたいというか。」
「例えばA中学(第一志望合格)A中学(滑り止め合格)とでも書く?っていう話ですか?」
「いや、そういう話でもないかもしれないけど。先生は子どもの第一志望に入れたいとよく話されていますよね。」
「はい。」
「でも例えばA中学合格はその子にとっては第一志望かもしれないし、滑り止めかもしれない。でも第一志望で合格できれば先生の塾としては大きな実績なわけですよね。」
「それはそうです。」
「で、それを伝えるという方法が」
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タイプ

子どもたちのタイプで言えば、知識型の子と思考型の子に分かれます。

知識型というのは、好きな分野のことを良く覚える子、たとえば歴史が好き、政治経済が好き、天体が好き、ある分野に興味があるとそれに関する知識をどんどん覚えていく子です。好きですから、忘れない。何回も繰り返すから知識が定着します。

一方算数や理科の計算問題が好きというのは思考型の子。こういう子どもたちはあまり解答や解説を見たがりません。「もう少し考える」とねばるから、思考力がつくのです。算数や理科の計算問題は思考力がつくことが一番。考えるからまた一歩進むのです。

で問題はこの両タイプは並立しない。知識を覚えるのが好きな子は算数があまり得意ではなく、算数を考えることが好きな子はまず知識を覚えるのが嫌いということになります。

で、どうするか。まずそれぞれをきわめていくことを薦めます。

知識を覚えることが好きならばどんどん覚える。考えることが好きならばどんどん考える。つまり得手を作るということです。それがあれば、最後に自分の苦手な部分を補うことができるでしょう。

理想は思考型の子が最後に知識を覚えるというのが一番合格しやすい。これは中学受験では算数の得点が大きく左右するからです。

しかし知識型の子も、それが武器になって、最後は算数だ!という姿勢になれば追い込みは利くものです。

一番問題なのは、そのどちらでもないという場合。うーん、どちらかに興味を持ってくれないと先に進まないですね。