中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

本気になった子はすごい

私は良く5年生や6年生前半の成績で志望校は選ぶべきではないというお話をします。小学生の場合、実際に入試に向かって本気を出し始めるのは6年生の秋、ちょうど今頃からです。それまでの間はどうしても、「やらされる」勉強になっている。だから、時間を使ってはいても、あるいは塾に通っていたにしても、どこか上の空という面があります。ただ、本人はそういう意識はないので、それで出てくる成績によって自分の限界を勝手に決めてしまう傾向がある。本来は、もっと力があるのに、あるいは本気になればだいぶ違うのに、「僕はそのくらいしかできない」と思い込んでしまうフシがあるのです。

実力テストやクラス分けテストには一部、そういう問題があるのも事実です。

で、これから逆転劇が始まるシーズンになります。もともと子どもは非常識な面がありますから、成績を気にしない子もいて、こういう子が「絶対に入りたい」と思って、勉強を始めると実に短期間で成果をあげてしまいます。

ではそのためにはどうすればいいのか?
口ばっかりで、実際に勉強しなければ事態は変わりません。「ぼくだってやれば、できるんだ」というきっかけを見つけて、それを足がかりに「勉強のおもしろさ」を知ってもらうことが重要なのです。誰だって「できるようになって」くれば「勉強はおもしろくなる」ものです。そして「勉強すれば」力はついてきます。

その一歩はほめることなのです。「君だってできるよね」と認めてあげること、そして実際に勉強していく過程で自信をつけていくこと、その2点に注力してください。

本気になった子はすごいのです。

子どもをよく見ること

中学受験は、子どもが自分で動いてくれるのが一番ですが、子どもたちにはなかなか火がつきません。

実際に合格したいという気持ちが強くなってくるのは、本当に6年生の秋後半という感じでしょうか。だからそれまでの間、多少なりとも子どもたちを動かしていくということが中学受験では必要になります。

ていねいに問題を解く、見直しをする、そういうことは何回も言っているけれど直らないというお子さんが多いでしょう。それはそのことの必要性を感じていないだけのこと。点数がほしいと思えば、できるようになります。

直らないということは、まだ本当に点数がほしいと思っていないからであり。
そういうところを良く見ていれば、動かしていく方法もおのずと出てきます。

私はほめる作戦。

先日、問題に下線を引いている子がいて
「お、えらいねえ。それがいいんだよね」といっていたら、隣の子が下線を引き始めました。

その気になれば、できないことはそう多くはない。そんなことの積み重ねで合格は近づいてきます。その意味で、子どもの様子を良く見てください。そして気が付いたら「ほめる」こと。「注意」するより「ほめた」方が子どもは動くものです。

学校別の傾向

昨日、本棚で資料を探していたら、昔の塾の合格体験記が出てきました。
先日、結婚式に出席した教え子の名前がでてくるので、そうとう昔であることは間違いないのですが、
それについていた学校別傾向の特集を読み返してみて、「あまり変わってないなあ」と思いました。

私立中高の先生というのは、あまり転勤しないようで、その学校に長く奉職される方が少なくないようです。
少なくも入試問題を作っている先生方というのは、そういう先生が多いのでしょうか。もちろん学校が求める
人材のイメージにしたがって入試問題が出来ているという面もあるので、傾向というのはなかなか変わり
にくいのだろうなあと思います。

先日もある学校の算数の問題を30年分集めて、ずーっと眺めていたのですが、その学校の偏差値に合わせて
少しずつ問題は難しくなっているものの、出ている分野、形式などは30年間変わっていないのです。
30年というと結構長い期間ですが、それでも形式が変わらないというのは、やはりその形で問題を作ることが
踏襲されているということなのでしょう。

機会があれば10年分、第一志望の問題をごらんになってみてください。いろいろと気づかれることがあるでしょう。