数の性質の問題

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2013年市川中学の問題です。


1から100までの100個の整数があります。これらの整数について次の問いに答えなさい。
(1)これらの整数の中から異なる2つの整数を選んで、その差が9の倍数になるような選び方は、全部で何通りありますか。ただし、1と10を選ぶことと10と1を選ぶことは同じ選び方とします。
(2)これらの整数の中で、連続する整数の和で表すことができる整数について考えます。たとえば、3=1+2、6=1+2+3、33=10+11+12のように、3、6、33は連続する整数の和で表すことができます。
(i)18を連続する4個の整数の和で表したとき、それら4個の整数の中で最も小さい整数を求めなさい。
(ii)1から100までの100個の整数の中で連続する整数の和で表すことのできる整数は何個ありますか。


(1)2つの整数AとBを考えて、B-Aがの9倍数になるとします。9の倍数は1~100の間に9~99まで11個あります。
差が9の場合、Bは1~91まで91通りあります。
差が18の場合はBは1~82まで82通りあります。
差が27の場合はBは1~73まで73通りあります。
・・・
と続いていき、最後は
差が99の場合はBが1の1通りになるので、
(1+91)×11÷2=506通りになります。
(答え)506通り

(2)
(i)A、A+1、A+2、A+3となるので合計はA×4+6=18 より(18-6)÷4=3
(答え)3

(3)1と2は最初から表せないことがわかります。

2個の場合A、A+1と表すことができるので合計は2×A+1 A≧1より3以上の奇数はすべて連続する整数の和として表せます。

3個の場合はA、A+1、A+2と表すことができるので、合計は3×A+3、A≧1より6以上の3の倍数は連続する整数の和として表せます。

では偶数で3の倍数でないものを考えます。

4、8、10、14、16、20、22、26、28、32、・・・

4はできません。
8もできません。
10は1+2+3+4=10でできます。
14は2+3+4+5=14でできます。
16はできません。
20は2+3+4+5+6=20でできます。
22は4+5+6+7=22でできます。
26は5+6+7+8=26でできます。
28は1+2+3+4+5+6+7=28でできます。
32はできません。

とここまで来て、4以上の偶数のうち、素因数分解をしたときに奇数が含まれないものはできないことがわかります。

なぜでしょうか。

n個の連続する整数はAからA、A+1、A+2、A+3、A+n-1とn個あるので、この和は

(A+A+n-1)×n÷2=(A×2+n-1)×n÷2となります。

これが整数であるためには、(A×2+n-1)×nが偶数でなければならないことになります。

nが偶数であれば、この式は成立しますが、このときn-1は奇数になるのでA×2+n-1は奇数です。つまり和は奇数で割れなければならないことになります。

nが奇数であれば、n-1は偶数になるので、A×2+n-1は偶数になりますから、これもまた偶数×奇数の積になるので、和は奇数で割れなければなりません。

したがって奇数で割れない整数は、連続する整数として表すことができないのです。

これに1と2を加えますから、連続する整数として表すことができないのは、
1、2、4、8、16、32、64の7個。

したがって連続する整数として表せるのは
100-7=93個になります。
(答え)93個

「映像教材、これでわかる数の問題」(田中貴)
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