塾によって進学指導はいろいろスタイルがありますが、大きく分けると2つになるように思います。
ひとつはなるべく、最初から志望校を決めない。塾全体のカリキュラムに沿って6年生の秋まで進み、模擬試験を受験していきます。そこで出てきた偏差値を中心にプラス5ポイントを挑戦校、本人の偏差値付近を実力相応校、その5ポイントを安全校として、その中から選び、11月ぐらいから過去問をやり始めるパターン。
結局、子どもの力を中心に考えないと無理な受験になってしまうから、最初から学校は決めない。データを元に、輪切りにした偏差値の中から学校を選んでいけば妥当な受験になるというやり方です。
もうひとつは、最初から志望校を決めてしまう。そして早々に夏休みぐらいから過去問を始めてしまう。成績が上がらなくてもとにかく第一志望を子どもの勉強する「エンジン」にしてひっぱる。一方で、安全校は模擬試験を中心に考えるが、それもなるべく第一志望の出題傾向に沿って決めていくというやり方です。
前者にも後者にもメリット、デメリットがあります。デメリットだけあげてみると、
前者の場合、輪切りにした学校の中から行きたい学校がなかったらどうするのか?
第一志望がなかなか決まらないので、本人に入試に対する意欲が今一つわかない。
いろいろな学校に対応することが必要なので、広く浅くという勉強になりがちになる。
後者の場合、成績が伸びず、その差に親子ともが悩んでしまい、それがストレスになる。
無理な受験になって、子どもがあきらめてしまう。
ある型の入試にのみ強くなってしまい、他の学校を選びにくくなる。
ということになるでしょう。
で、私はいつも後者のやり方を薦めているのですが、それはやはり「やることを絞る」ことができ、またここまで行くという目標が明確になるからです。中学受験は独自入試ですから、それぞれの学校で出題傾向が違います。したがってそのどれにも対応しようと思えばいろいろなことをやらなければならなくなる。その分、子どもたちの負担は増えますが、この傾向だけ、と思えば相当やることが絞れる。それをやることで、実はいろいろ対応できる力もついてはくるのですが、明確にココと、決めることで勉強がシンプルになるわけです。
だから、この時期、第一志望は決めた方が良い、というお話をするわけですが、塾が前者のやり方だとなかなかそうならない。じゃあ、塾を変えるか、というわけにもいかないでしょうから、そうなれば後は家庭である程度対応を考えていく必要があるわけです。
ここを受けたい、と決めたら、「過去問はまだですよ」と言われてもさっさと始めてしまう。これは出ないな、と思えば塾で宿題を出されてもささっと済ませてしまう、みたいな対応をしておくべきでしょう。やはりここに入りたい、と思うから、いろいろなことをガマンして勉強することができるわけだから、やはり目標は決めておいた方が良いと私は思っています。
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中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
秀でる
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