■模擬試験などの結果を見ていると、やはりていねいな子の方が点数がよく、雑な子はミスが多くて意外に点が伸びないことが多いものです。ていねいな子というのは、授業中は目立たないのですが、実際に成績を見てみると上位に顔を出してきます。
■ていねいな子はおとなしく、雑な子は才気煥発であることが多いので、授業中できる子が試験で成績がとれるとは限りません。入学試験では試験の結果がすべてですから、合格するためにはていねいさを身につけることがとても大事になります。
■ていねいさの基本は、まず字。字をていねいに書く子は、ていねいさを持ち合わせています。ていねいに書こうと思うのは、じっくり考えていこうという態度のあらわれです。逆に雑な子は、せっかちですから、とにかく書いてあればよいという感じになりやすく、自分の書いた0を6と見間違えるのです。
■では、どうやって雑な子に字をていねいに書かせ、ていねいにとかせる練習をさせればよいのでしょうか。ここで効果的なのが記述式の算数です。しかも、少しむずかしめの算数の問題を過去問などから用意し、白紙のノートに式や説明を書きながら解かせていきます。もちろん記述式ですから、たくさんの問題を解けるわけではありません。しかし、毎日1~2題の記述式問題を解いていくと、そのくせがついていきます。
■かんたんな問題だと、すぐ頭の中で考えつくので、解答を書くのが面倒になります。ところがむずかしめの問題だとやり方がすぐ思いつかないので、じっくり考えることになり、式をていねいに書かないと、途中でわからなくなるのでだんだん、ていねいさが身についていきます。
■やることがたくさんあるでしょうが、ていねいさは合格にどうしても必要な要素です。特に直近の模擬試験でミスだらけだったお子さんについては、ぜひ試してみてください。
(平成14年10月6日)