小4の壁

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先日、日経の記事の取材を受けました。その内容が15日の日経夕刊紙に出ています。それを読んで(というのは、取材を受けてもその内容を教えてもらえるわけではありません。記事自体は出た後読むだけなのです。)思うところが多々ありました。

「小4の壁」というのはこういうことです。最近は晩婚傾向があるので、第一子が小学校4年生(10才)になるとき、お母さんが40代で管理職になるかならないかの選択を迫られる時期と重なります。子供に中学受験をさせるのであれば、忙しい管理職は選択せずに、子供のフォローに回った方がいい、もし管理職を受けるなら子供の受験はあきらめた方がいい、ということでこれが「小4の壁」なのだそうです。

私は、キャリアを考えて管理職に進まれたいと思われるお母さんはぜひにその道を進んでもらいたいと思います。かつ中学受験はもちろん挑戦してほしいと思うのです。

子供の面倒を見なければ、中学受験のトップ校には合格しない、これは決してそうではありません。

確かに4年生や5年生の間、子どもたちの動機付けはまだ充分ではないでしょう。したがって勉強よりは遊び、テキストよりはゲームという気持ちが強いはずで、それを叱りながら机に向かわせないと合格はおぼつかないと思われているかもしれません。

でも、それでは結局合格はしないのです。前からお話している通り、中学受験の範囲は小5から中2まで幅広く、「やらされる」勉強だけで力がつくわけはないのです。

私はむしろ自立心を持つ子どもたちが、合格しやすいとさえ思います。何から何までお母さんに面倒を見てもらう子どもたちが、3時間~4時間で自分の力を出し切らなければいけない戦いに一人で向かうことができるでしょうか?そうではないでしょう。

だからお母さんが働いていることはハンディにはなりません。むしろ子どもたちの自立を促し、動機付けができれば自ら勉強できる子どもに成長してくれるでしょう。

先日、以前の教え子がフィアンセを連れてきました。彼は本当に自分でいろいろなことをやりとげた子で、実際にお母さんと面談することはほとんどなかったのですが、そのお母さんは敢えて何でも自分でさせようとしていたのだそうです。むしろそういう育て方をする方が、中学受験ばかりではなくその後の成長にも役立つのではないでしょうか。

確かに自分一人で塾に行くことは大変なことかもしれません。でも、やり方を考えればまだまだ方法があるのではないでしょうか。お母さんのキャリアアップも子どもたちの自立も両立させることをぜひ目指していただければと思います。

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