2012洗足学園の問題です。
図1のように、台はかりの上に1cm3あたり1gの水を入れたビーカーを置くと290gを示しました。次に図2のように、この水に直方体の物体Aを浮かせると、物体Aは2/3が水につかった状態で浮き、台はかりは400gを示しました。
(1)図3のように、ばねはかりに物体Aをつるしたとき、ばねはかりは何gを示しますか。
(2)図2で、物体Aの水につかっている部分の体積は何cm3ですか。
(3)物体Aの体積は何cm3ですか。
(4)物体Aに体積4cm3のおもりを取り付け、静かに水に入れたところ、図4のように物体Aがすべて水につかった状態で止まりました。このおもりは何gですか。
図5のように、ばねはかりに物体Aをつるし、ある高さからゆっくりと下げて1cm3あたり1.1gの食塩水に入れていきました。図6は、そのときのばねはかりの目もりの変化を示しています。ただし、たて軸の数字は省略してあります。
(5)図6の①、②はそれぞれどのような状態ですか。適切なものを次より1つずつ選び、記号で 答えなさい。
ア.ばねはかりを下げ始めた。
イ.物体Aの底が水面についた。
ウ.物体Aが部分的に水につかっている。
エ.物体Aの上面が完全に水につかった。
オ.物体Aの底が容器の底についた。
(6)物体Aが5cm下がったとき、物体Aは水に何cm3つかっていますか。
(7)物体Aが4cm下がったとき、物体Aは水に何cm3つかっていますか。
(解答と解説)
浮力は嫌いな女子が多いので、苦戦したかもしれません。問題を見た瞬間に「まずい」と思ったかもしれませんが、ていねいに解いていけばそれほど難しい問題ではありません。
まず図1から図2で物体Aが入った時に290gだった台ばかりの値が400gと110g増えました。つまり物体Aの2/3は110gの水の体積、すなわち110㎝3だったということになります。水を110㎝3おしのけてういたのですから、受けた浮力は110g。
そうすると物体Aの空気中の重さも110gであることがわかります。
したがって
(1)の答えは110gです。
(2)の答えは110㎝3
(3)110㎝3が2/3ですから110×3/2=165㎝3が答えです。
(4)にいきましょう。おもりの体積が4㎝3あることに気を付けてください。入った体積は110×3/2=165㎝3(物体A全体の体積))とおもり4㎝3ですから浮力は165+4=169g受けています。
で空気中の重さはAが110gですから、その差がおもりの重さになるので169-110=59g
(答え)59g
です。
(5)ばねばかりの目もりが減り始めるのは浮力を受け始めたときですから、①は物体Aの底が素面についたことになります。
次にばねばかりの目もりが0になった、ということは浮力でつりあったということになります。つまり浮いている状態であるということです。物体Aの重さは110gでした。食塩水の1㎝3あたりの重さは1.1gですから110÷1.1=100㎝3沈めば、物体Aは浮いてしまいます。
物体Aの体積は165㎝3ですから一部が沈めば、浮いてしまうので②はウということになります。
(答え)① イ ② ウ
(6)(5)から100㎝3です。
(7)5㎝で100㎝3ですが、水につかり始めたのは1㎝ですから間の4㎝分が100㎝3になります。
したがって下がった距離が4㎝のときは3㎝分になるので
100×3/4=75㎝3になります。
(7)はミスが多かったでしょう。スタートが1㎝であることに気を付けなければいけません。
全体としてはそれほど難しい問題ではありませんが、浮力がしっかりわかっていないと解けません。物理は必ず1題出題されるので、力のつりあいのところはしっかり勉強しておきましょう。
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