子どもたちの負担を考えると、すべてを復習させるのはなかなか大変です。しかもある程度、受験する学校は絞れてくるわけだから、それを考えながら後半の学習を組み立ててみようというのが、私の最初の発想でした。
そこで5月から保護者のみなさんには具体的な学校のイメージを持っていただくことにしました。もちろん成績の問題はあるでしょうが、これについてはあまり重きを置かず、どこを第一志望にするか考えていただくことにしました。
その上で6月~7月に面談をして、大体の目標を絞りました。
その横で私自身は子どもたちの半年間の成績を見直しました。こういうときに週例テストの成績がある規模の集団の中で見れることは大変便利でした。
子どもたちが今のレベルから考えて、得意な範囲はどれで不得意な範囲はどれかをまず調べます。もちろんその週たまたまできたという場合もあるでしょうが、やはりデータで見ると、得意、不得意はわりとはっきり出てきます。
次に教科のバランスを考えます。当然夏ですからまだ知識に関しては時間的余裕があります。今時間をかけて覚えさせるよりは、考える力や文章を読む力を育てるために時間を使った方が良いでしょう。
基本的な優先順位は算数>国語=理科の計算分野>理科と社会の知識
というバランスです。
その上で、次に第一志望の傾向を考えます。やはり学校にも考え方があるので、入試にはその特徴が出ます。例えば算数について私は大きく4つの型に分けました。
(1)完全記述型
(2)記述難問型
(3)単答難問併用型
(4)単答基礎型
その型にあわせてよく出る範囲がわかります。例えば(1)や(2)でよく出るのは規則性、数の性質、速さ、図形の4分野です。でこれと本人の得手不得手を比べてみて、不得意な分野からじっくり復習を始めるのです。
また(3)や(4)の場合は、範囲は広くなりますがやはり基本的な出題が多いのでいわゆる典型的な出題をしっかり理解することからはじめます。
それぞれの子どもによって使う問題集やプリントも全部変えました。つまりやるべきことをすべて書き出す作業をしたわけです。ただすでにここで本人の得手不得手と第一志望の傾向から何をすべきかというフィルターをかけたことになります。結構絞ったつもりでも、そこそこの量にはなりました。次は、これを計画化していく段階です。