合格する要素というのは、いろいろあるでしょうが、私が特に大事だと思うことが2つあります。
1つは精神的にタフであること。
これから入試まではいろいろなことがある。模擬試験の成績が良いとは限らない。勉強しているのに、成績が上がらない、という場面もあるかもしれない。
しかし、そういうことにたじろがず、「絶対合格するぞ」と思って勉強を続けられるタフな気持ちがまず必要でしょう。
これは精神的に幼い子の「ノーカン」とは違います。
幼い子はピンと来てないから、動じないこともあるが、しかし、本当にタフではないから、本人が何かつきつめられることがあったりすると(例えば同じ学校の子が同じ志望校だったりして、自分が落ちたらどうしよう、と思った時とか)、弱さが露呈してしまう。
しかし、タフな子は、もちろんめげることは多々あるけれど、そこから立ち上がってきて、それでもがんばる、というようなことになってくれるので、「これは行けるかもしれない」と私は思います。
もうひとつはていねいなこと。
ていねいにやるということは、たくさんのことはできないかもしれない。時間がかかるから。しかし、ひとつひとつ、確実に身に付けていく。一問、一問、正確に解いていく。そうなると正解率が上がってくるので、本人も自信がついてくるから、さらにていねいになる、という良い循環で進む。かなり高い確率で合格していくでしょう。
で、この2つは、小学生には大変難しい。
まだ12年しか生きていないのに、精神的にタフである、という子はそう多くはありません。また、今の子どもたちはたくさんのことをやらされているから、ていねいにやることができないことが多い。
ところが、これからの数カ月で、その両方を手にする子どもたちがいるのです。
これが最後に伸びる子。
勉強していきながら、気持ちの切り替え方を覚えたり、自分のミスを見つける方法が身に付いたりして、力を伸ばしていくのです。
私はこの数カ月は受験を始めてから6年生の夏休みまでと同じくらいできるようになると思います。時間が短いからその分、すごくできるようになったと感じられるでしょう。
成長したなあ、と思う部分はきっとお父さん、お母さんも感じられると思うのです。
そうなるためには、家族みんなでプラスイメージを持つことです。あまり悪いことは、お互いに考えるのはやめて、今できることに集中する。
もちろん注意することは必要なのだけれど、本人がへこむようなやり方をしない。
これをこう変えれば、うまくいくかもしれない、と考えさせるように仕向けていくことでしょう。
この2つの要素が身に付いて、そのままずっと本人の長所になってくれれば、実はたとえ合格せずとも、なかなか素晴らしい資質を持つことになるのです。
もちろん合格してほしいが、この2つ、この数カ月で子どもたちが身に付けられるように、ぜひ工夫していきましょう。
受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
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