結晶に関する問題

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2014年立教新座中学の問題です。


結晶Aは青色の結晶で、結晶A100g中に水40gが含まれています。この結晶を加熱して結晶中の水をすべて蒸発させると、白色の結晶Bが60gできます。結晶Bを空気中で放置すると、空気中の水分を吸収して再び結晶Aになります。結晶Aに含まれる水のおもさは結晶Aのおもさに比例し、結晶Aは水に溶ける物質として、以下の問いに答えなさい。ただし、結晶AおよびBを水に溶かしているときの温度変化は考えないものとします。

問1 文中の下線部について、蒸発した物質が水だとわかった理由は、次の実験を行ったためです。
  文中の( 1 )と( 2 )に適する語句の組み合わせとして適切なものを、次の(ア)~(カ)から選び、記号で答えなさい。

<実験>
結晶Aを入れた試験管の口を少し( 1 )固定し、加熱しました。加熱後、試験管の口付近に液体が付着しているので、その液体を( 2 )を用いて調べました。

(ア)1 上げて 2 BTB溶液
(イ)1 下げて 2 BTB溶液
(ウ)1 上げて 2 フェノールフタレイン溶液
(エ)1 下げて 2 フェノールフタレイン溶液
(オ)1 上げて 2 塩化コバルト紙
(カ)1 下げて 2 塩化コバルト紙

問2 結晶A50gを加熱して、結晶中の水をすべて蒸発させました。結晶Bは何gできるか求めなさい。

 水100gに溶けることのできる結晶Bのおもさと温度の関係を調べると、次の表1のようになりました。
   表1
 

問3 次の(1)と(2)の水溶液の結晶Bの濃度は、それぞれ何%になるか求めなさい。ただし、割り切れない場合は、小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めなさい。
 (1) 20℃の水100gに結晶Bを30g加え、よくかき混ぜた水溶液
 (2) 20℃の水100gに結晶Aを30g加え、よくかき混ぜた水溶液

問4 40℃の水100gに結晶Aを25g加えて完全に溶かしました。この水溶液の温度を80℃まで上げるとさらに何gの結晶Bを溶かすことができるか求めなさい。ただし、水の蒸発は考えないことにします。

問5 60℃の水200gに結晶Aと結晶Bを合わせて60g加えました。この水溶液を加熱して水を蒸発させると結晶が生じました。生じた結晶はすべて白色で、そのおもさは48gでした。加えた60gのうち、結晶Aは何g含まれていたか求めなさい。

問6 20℃の水100gに結晶Bを溶かしたところ、溶け残りが生じました。
(1)溶け残りをろ過という操作を用いて取り出します。次のそれぞれの文は、ろ過の手順を表しています。(ア)~(オ)を正しい順序に並べなさい。
(ア)ろ紙を水でぬらす
(イ)ろ紙を4つに折る
(ウ)ろうとの先をビーカーの内側につける
(エ)ガラス棒を用いて水溶液を流す
(オ)ろ紙を開いてろうとに密着するようにする

(2)(1)の操作によって取り出した結晶のおもさをはかると20gでした。はじめに加えた結晶Bのおもさを求めなさい。


【解説と解答】
問1
加熱してでてくるものを出すとともに、試験管が熱で割れてしまわないように口を下に下げます。
水分を確認する試薬ですから塩化コバルト紙です。

(答え)カ

問2 結晶A100gには40gの水分が含まれているので、50gであれば20gの水分が含まれます。
したがって結晶Bは50-20=30gです。
(答え)30g

問3 
(1)20℃では100gの水に結晶Bは20g溶けるので、30g溶かしても20gしか溶けません。
20÷(100+20)×100≒16.7%
(答え)16.7%

(2)結晶A30gの中に水分30×0.4=12g含まれるので、結晶Bは30-12=18gしかありません。
一方水は100+12=112gになるので、その5分の1が溶けるから112×0.2=22.4gまで溶けます。
したがって18÷(18+112)×100≒13.8
(答え)13.8%

問4
結晶A25gには25×0.4=10gの水分が入っているので、結晶Bは15gになります。
水は100+10=110gになるので、80℃だと110×0.56=61.6gまで溶けるから
61.6-15=46.6g、まだ結晶Bを溶かすことができます。
(答え)46.6g

問5
できた結晶は白いことからすべて結晶Bです。
元にあった結晶は60gだったので、そこに入っている結晶Aを【10】とすれば結晶Bは60-【10】
できあがる結晶Bは【6】+60-【10】=60-【4】=48gより【4】=12g 【1】=3gから結晶Aは3×10=30gでした。
(答え)30g

【別解】
できた結晶がすべて白ですから、結晶Bです。
60gから48gに減ったのは結晶Aの水分ですから、12÷0.4=30gが最初にあったAです。
(答え)30g

問6
(1)まずろ紙を折り、それをろうとにセットします。そしてろ紙を水でぬらしてろうとにぴったりさせます。
そしてビーカーの内側にろうとをつけ、ガラス棒を使って溶液を静かにろうとに流し入れます。

(答え)イ→オ→ア→ウ→エ

(2)水の量は変わらないので、100gの水に溶ける結晶Bは20gです。
ということは20gがそれに加わるので合計40gになります。

(答え)40g

【別解】
問題が結晶と書いてあるが、これがAであるとすると、実際にふくまれていた結晶Bは20×0.6=12gになります。
で、このとき結晶Aにふくまれている水は100gの水なので、Bを溶かしたときの水の量は100-8=92gになるので、溶けた結晶Bは
20×0.92=18.4gになります。
したがって最初にあった結晶は18.4+12=30.4g
(答え)30.4g


「映像教材、これでわかる水溶液」(田中貴)

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