中学受験、向いてる、向いてない?

この時期になると、「うちの子は中学受験に向いているのでしょうか」という話がよく出てきます。

しかし、そこで判断されているのは、本当に中学受験そのものに向いているかどうかではありません。多くの場合、今通っている集団塾のやり方に合っているかどうか、という話にすぎないのです。

中学受験の勉強方法は、ひとつではありません。集団塾もあれば、個別指導、家庭教師、通信教育、オンライン教材もあります。市販の教材も豊富にありますし、最終的には志望校の過去問に取り組み、その学校の入試に必要な力をつけていくことになります。

つまり、目指す山は同じでも、登り方はいろいろあるのです。

集団塾は、多くの子どもを一度に指導する仕組みです。そのため、同じ教材、同じ授業、同じ宿題を与え、テストで競争させながらクラス分けをしていきます。これは塾を運営する上では合理的な方法ですが、すべての子どもに合うわけではありません。

授業の進度が速すぎる子もいれば、宿題が多すぎて復習ができない子もいます。競争によって力を伸ばす子がいる一方で、順位やクラスを気にしすぎて、自信を失ってしまう子もいるでしょう。

けれども、集団塾に合わないからといって、中学受験に向いていないわけではありません。自分のペースで勉強した方が力を伸ばせる子もいますし、必要な内容に絞って取り組むことで、志望校に合格する子もいます。実際、集団塾に通わずに難関校へ進学する子どももいます。

大切なのは、みんなと同じ道を進むことではありません。その子に必要な勉強は何か、どのような環境なら落ち着いて力を伸ばせるのかを、家庭が考えることです。

今の方法でうまくいかないと感じたら、「中学受験に向いていない」と決めつけるのではなく、別の登り方を探してみてください。

道を変えることは、受験をあきらめることではありません。子どもに合う道を選び直すことなのです。