浮力に関する問題

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2015年芝中学の問題です。


芝太郎君は、魚釣りのウキを作ることにしました。
まず、体積を自由に設定できる均一な材質のおもりを用意し、図1のようにおもりを水の中に入れ、ばねばかりの示す値を読みとりました。図2は、横軸を「おもりの体積」たて軸を「ばねばかりの示す値」として測定結果をまとめたものです。

次に、コルクでウキを作ることにしました。立方体コルクA(一辺の長さ2cm)と円柱コルクB(断面積1cm2、長さ4cm)を用意しました。空気中での重さを調べると、コルクAは2g、コルクBは1gでした。

図3は、コルクAを水に浮かべた様子を示しています。

図4のように、コルクAとコルクBを接着剤で接合しました。こうして作ったウキにある体積のおもりを糸でつり下げて水に入れたところ、図5のようにウキの上端は水面から4.5cmの高さになって浮きました

水1cm3の重さを1gとし、水1cm3を押しのけたとき受ける浮力の大きさを1gとします。糸の太さや重さ、および空気から受ける浮力は考えないものとします。以下の各問いに答えなさい。ただし答が割り切れないときは、四捨五入して小数第1位まで求めなさい。

(1)体積1cm3のおもりがあります。このおもりの重さを空気中で測ると何gになりますか。

(2)図3において、コルクAの上面は水面から何cm上にありますか。

(3)図5において、ウキにつり下げたおもりの体積は何cm3ですか。

(4) 図5におもりを追加して、図6のようにウキの上端が水面から1cmの高さになるようにしました。図5のおもりに何cm3のおもりを追加しましたか。

(5)図5に、おもりを少しずつ追加して、図6のようにすることを考えます。「追加するおもりの体積」と「ウキの上端の水面からの高さ」にはどのような関係がありますか。

解答用紙の図中にグラフを描きなさい。なお、図5と図6の位置を「●」で示すこと。


【解説と解答】
(1)グラフからばねばかりの示す値は10gですが、浮力が1gかかっていますので、空気中の重さは11gになります。
(答え)11g

(2)コルクAの底面積は4cm2です。空気中の重さは2gですから、4×水中の高さ=2gですから、水中の高さは0.5cm。したがって2-0.5=1.5cm
(答え)1.5cm

(3)コルクAとコルクBの重さは3gです。水面上に4.5cm入っていますから、Aは水中に高さ1.5cm入っています。受ける浮力は2×2×1.5=6gです。
したがっておもりの重さは3gになりますからグラフから0.3cm3になります。
(答え)0.3cm3

(4)水中にあるAとBの体積は1×3+2×2×2=11cm3です。AとBのおもりの重さは3gですから、8gがおもりの重さになるので0.8cm3になります。
最初0.3cm3ありましたから、追加したおもりは0.5cm3です。
(答え)0.5cm3

(5)Aが完全に水中に入るまでに0.5cm沈みます。その時、浮力は8g受けるので、5g必要ですからグラフから0.5cm3です。このとき追加したおもりは0.2cm3です。
その後1cm深くなると浮力は1g受けるので0.1cm3ずつ増やせばいいことになります。したがって次のようなグラフになります。

「映像教材、これでわかる力のつりあい」(田中貴)

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