学校別模擬試験のメリット

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一般に、模擬試験というのはすべての学校をひとつの試験で判定します。記述式だったり、選択式だったり、はたまあPISA型だったり。いろいろな要素を盛り込む。

だから、普通の入試に比べると模擬試験は一般に問題数が多い。そして、なかなか間に合わないようにできています。そうやって量的にも質的にもタフな問題にして大きく分布が広がるように作っていく。

この分布がなるべく統計上の正規分布に近づいていくことが望ましいからです。標準偏差があまりに小さくなりすぎると偏差値の差が小さくなってあまり分布に意味がなくなってしまうので、そうするわけです。

がこれはあくまで統計的に考えて合格可能性をはじき出しているためであって、こんな入学試験は「どこにもない」といってもいいでしょう。

その点学校別模擬試験というのは、その学校の傾向に合わせて、試験時間も試験用紙も同じように作る。だから、より判定が正確になるだろう、と思われるかもしれません。

しかし、あまりそうとは言えない。

なぜならば、やはり実際の受験者と層が違う場合が多いからです。ある学校の受験生というのは、いろいろな塾で勉強しているわけだから、本番の受験と同じ集団ができるわけがない。

また、実際の模擬試験も本番に比べて難度が同じになるとは限らない。もちろん塾側はよく考えて作るわけですが、やはり微妙に違うところがある。

ただ練習には良いと思います。過去問は研究するものだから、力試しは模擬試験がいいわけで、学校別模擬試験はその意味では総合模擬試験よりは子どもたちの気持ちが入るでしょう。

ただし、当たるか、当たらないかはあまり気にしない方がよいのです。

そっくりな試験を受けたことに意味があるのですから。

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