中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

得手に帆をあげて

gooサイトで「明るい子」のお話をしました。

しかし、明るい子ばかりではないのです。では、明るい子ではないと、受かりにくいのかというと、当然、そんなことはありません。ただ、試験は勝負ごとですから、明るい子は明るい子なりに勝負をするし、そうでない子はそうでないなりに、勝負をして勝つということを考えていかなければならないのです。

例えばおとなしい子であったとしても、それが堅実につながるのであれば、勝負は確実性にかけていくという方法があるでしょう。

着想がなかなかなくても、できる問題は確実にできる(こういう子が一番合格しやすいのですが)というのであれば、その力を伸ばしていくことで、合格可能性は高まってきます。

子どもたちのもつ得手をどう伸ばすか。

それを考えていくことが勝負事には必要なのです。日本の受験教育というのは、どちらかといえば短所を矯正することに力をいれます。できないことをできるようにしていく。できることをもっとできるようにするとは考えないのです。つまり、平均的にできるようにしていく、ということなのです。

ただ、誰もが嫌いな科目があり、不得手があるので、それをカバーするのは大変です。だから特に受験前半期はいかに得手に帆をあげるかを考えた方がいいでしょう。

算数が好きなら算数を本当に得意にする。国語が好きなら、どんどん国語をやるのです。
疑問に思われる方も多いかもしれませんが、自信があると、子どもは波に乗りやすい。

波に乗れば、これもできるかもしれないと後で思うものなのです。

一番いけないのは、どれも自信がないという状態。まずは一点突破してみませんか。一科目、まずはこれを得意にする。ここが私は子どもを勝負事に勝たせる良い方法だと思っています。

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ちょっといやな話

そろそろ時効ですから、みなさんの参考になるお話をしてみたいと思います。

Aという学校を志望している6年生の女の子がいました。Aという学校は御三家ほどではないが、なかなか難しい学校のひとつです。ところが6年生の5月(つまり今頃の話ですが)、模擬試験で彼女はAの合格確実圏よりも5ポイント高い点数をとりました。本人としては順調と思ったでしょうが、ところが塾の対応は違っていました。
「この点数ではもったいない。A校ではなく、B校にしましょう。うちの塾にはA校の対策授業はないが、B校の対策授業ならありますから、絶対B校がお勧めです。」

こういう話になり、困ったお母さんは私にメールで相談をくれました。

私の返事は、
「A校が志望校ならば、A校を狙うべきです。A校の対策がないというのなら、A校の対策をしている塾を探した方がいいでしょう。」

だったのですが、結局、塾を変えるというのはエネルギーの要る話なので、彼女は塾を変えることもなく、塾の先生の勧めにしたがって、B校の志望に変え、B校志望対策に行くことになりました。

B校の対策といっても、彼女の通っている教室でやるわけではありません。週1回、家から1時間近くかかる遠い教室に通うことになったわけです。しかも、普段のクラスは同じ。B校の対策をするわけではありませんから、B校の対策といっても週1回だけなのです。

で、結局、彼女はB校を受けたのですが、残念ながら不合格でC校という滑り止めに行くことになりました。C校は残念ながらA校にも及ばないところではあるのです。

私がこの話を聞いて、ちょっと腹が立ったのは、2つ。

ひとつはなぜA校を認めないのか。それは合格実績から考えるとB校の方が映えるというただ、それだけの理由でしかないからです。

もうひとつはB校の対策しかできない、というのは塾の理由に他ならない。本来でいえば、A校に行きたいと思う気持ちをかなえるのが塾ではないでしょうか。

でも、これが受験塾の普通の考え方なのです。

私は以前の塾をやめて新しい塾を創るとき、「子どもたちの入りたい学校に入れる塾にしよう」と決めました。塾の都合はどうでもいい。とにかく、入りたいと思う学校にいれてあげられれば、それが一番だと思ったからです。

今、慶應進学館をやっていて、非常に楽なのは、慶應に入りたいと思う子しかいないし、こちらもそれに応えることに全力であたればいい、とてもシンプルだからです。

いろいろな志望校を持つ子を預かる塾にとっては難しい話でしょう。でもA校に入れようとすることはできたはずです。そして彼女はたぶん、A校に合格できる可能性は高かったと思うのです。

子どもの可能性がこういうことで、なくなってしまう、というのは、私にとってはちょっと腹立たしい話なのです。

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第15回 わかることは発見すること

最近、小学校2年生とか3年生に算数を教える機会がありました。

難しいことをやる段階ではないのですが、あえてちょっと難しい問題を出してみて、子どもたちの反応を観察していたのですが、
難しい問題でも少しずつ、ヒントを出していくと、前に進んでいく。
そしてやはり、
「あ、わかった!」
という瞬間があるのです。

その瞬間は、とにかくうれしい。
わかった、できた。
ゲームで言えばステージをクリアしたとか、キャラをやっつけたとか、そんな感覚に似ているでしょう。

そして、これが意欲を引き出すのです。

だから指導するにあたって、やはりなるべく子どもが「発見する」「気づく」機会を多くする必要があります。

「これは、こうやるの、わかった?」
では子どもが気がつく間もないし、喜びもない。

小さい子は、素直に反応してくれるので、大いに勉強になります。

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