第11回 短歌に関する問題

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■短歌は、入学試験ではあまり出題されない分野になりました。しかし、短歌や俳句を楽しむ方は最近増加しているそうです。短歌や俳句はその場の気持ちや情景を短い文章に写しとるという楽しみがあるのです。これは創る楽しみですが、読むにも楽しみ方があります。

■ 短歌は31音であらわす短い詩です。その短い詩をさらに膨らまして情景や心情を説明する文章をつくってみましょう。

■【例題】馬鈴薯(ばれいしょ)のうす紫の花に降る 雨を思えり 都の雨に (石川啄木)

【解答例】ふと部屋から外をのぞくと雨がふっていた。決して強い雨ではない。庭木の葉に雨のしずくがつたわっている。そういえば、ふるさとにいたころ、この季節は馬鈴薯(ばれいしょ、じゃがいものこと)のうすむらさきの花に、よく雨がふっていたな。みんなどうしてるかなあ、ふとふるさとを思い出した。

■中学生にはもう少し発展させて、短い小説を書いてもらいました。ストーリーがあって、最後に短歌がでてくるのです。結構良い作品がたくさんできていました。短歌、俳句は短いことばに気持ちをこめています。そこを膨らましてさらに情景を想像していくとまた違った面が感じられることでしょう。

■(問題)次の短歌のあらわす情景を160字以上200字以内で説明しなさい。

こどもらと 手まりつきつつ この里に あそぶ春日は くれずともよし (良寛)

(平成18年4月6日)

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