第45回 差はわずか

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■模擬試験の結果を見ると、1番から最後まで順位が当然のようについています。例えば3000番の人と1番の人では、相当に違うと思うかもしれませんね。でも、実はそんなに差は開いてはいないのです。さすがに一桁の順位をとっている人はなかなかすごいですが、例えば1000番と2000番の人の違いはそう大きくはないでしょう。

■1000番と2000番の人の間には1000人の人がいます。しかしその1000人は全員が自分たちの成績を上げようと勉強しています。そして中学入試の範囲はある程度決まっていますので、新たに学習することはこの時期もうなくなっています。これまで、学習してきたことを復習しているのですから、時間が経つにつれてどんどん差が縮まってきているのです。

■実際にこの数ヶ月の間に成績がずいぶん上がった人も少なくありません。その分、どんどんトップとの差が縮まっているのではないでしょうか。入試本番になると、本当に「どんぐりのせいくらべ」状態なのです。

■入学試験の結果を見せてもらうと、合格点付近には実に多くの受験生がいます。1点、2点違うだけで20番、30番違うのが入学試験なのです。だから、今の偏差値や順位に惑わされてはいけません。もう、自分はこれ以上、上がるはずがないなどと決して思ってはいけないのです。

■2月1日の入試まで残り50日。しかし、この50日を上手に使えば、さらに差は縮まっていくでしょう。私はこの時期、子どもたちに合格することだけ考えて、できる限りのことをしなさいと話をします。残り1ヶ月半くらい、テレビもマンガもほっといて、とにかく勉強する、知識を覚える、過去問を解くということに時間を費やしてください。

■最後の模擬試験から1ヶ月以上あるのです。まだまだ成績アップは可能です。そして、それに集中してきた人たちが最後に笑うのです。差はわずか、そう思って残りの50日を有意義に過ごしてほしいと思います。

(平成17年12月14日)

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