第8回 進路決定に親はどう関われば良いか

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■最近、子供の進路について、いろいろな選択肢が出てきました。今まではどの学校を選ぶかということが最大の関心事だったのですが、国や環境を選ぶということも視野に入ってきています。

■ 集団授業になじめない子供は、通信制という方法があります。近年では、海外の高校の卒業資格を取るインターネットによる通信制高校も出てきました。株式会社の学校経営参入もあり、教育の選択肢は今後もいろいろと出てくるでしょう。

■しかし選択肢が増えて、逆にとまどう保護者の方も少なくありません。子供たちはまだ小さいですから、進路決定にはある程度親が関与しなければならないのですが、本当にこの選択肢が子供にとって良いのか疑心暗鬼になられることもあろうかと思います。

■ただ、子供たちは子供たちで自分の将来に向けての方向性を自分から創っていきます。早い子供は中学2年くらいから、遅くとも高校2年くらいまでに、まずひとつの方向性が出てくるでしょう。

■その方向性が出てきたときに、最初にお父さんやお母さんが選んだ環境が本人のその方向性と合わない場合があるかもしれません。例えば、本人は音楽の勉強をするために、ドイツで勉強をしたい。しかし、親として本当にものになるかわからないので、少なくも日本の大学は出ていてほしいと思うものです。それぞれに一理あることですが、やはり子供が自分から立ったわけですから、その段階でよく話し合って環境は修正すればよいと思います。

■ですから逆に言えば、それまでは親が良かれと思うことは進めてよいのです。最近、ともすると親が自分の子供の教育に懐疑的になっているような気がします。しかし、子供がそれを判断する前に、教育の環境を決めなければならないのです。ですから、それは親が良かれと思って判断すればよいのです。そこに自信を失わず、お父さんお母さんが積極的に子供の教育に向かっていってほしいと思います。

(平成15年7月18日)

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