夏合宿の話

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最近では塾の合宿というのは、もちろん勉強だけでしょう。

私が学習指導会という塾にいたころ、夏期講習で勉強するのだから、合宿は遊びに行こうというものでした。ですから、高原にいって1日中遊ぶ。スキーゲレンデで宝探しをしたり、昆虫採集、運動会と、まあ遊べるだけ遊びました。

しかし、いつのころからか、合宿で勉強をすることが当然になってきて、今、遊ぶ合宿を塾がやることはまずないでしょう。でも、私からすると、いっしょに遊ぶということは教える上で非常に役立ったものです。

24時間いっしょにいれば、教室では見せない姿をいろいろと見せてくれます。子どもたちの性格もよくわかる。遊ぶということは、子どもたちの素が出るのです。そうすると、その性格を見ながら、指導法を考えることができます。

たとえば元気で活発に遊ぶ子は、エネルギーが大きい。だから、気がいろいろなことに向かいます。したがって欠点としては、ミスが多くなる。しかし、ミスを直そうとしても、なかなか直りません。細かいこともあまりできない。だから、先に自信をつけた方がいい。いいところを伸ばす、そしてそれをほめていく、その間に、ミスの原因をひとつひとつ修正していけば、確実にできるようになります。

またおとなしい子であれば、こつこつ積み重ねることを優先します。派手さはなくても、少しずつ積み上げていくことはできるので、小分けにして勉強をしてもらうという方法ができるのです。

合宿で勉強することは、悪いことではないが、せっかく24時間いっしょにいるので、まあ、勉強だけでない合宿というのがいいなあと私は思っているのですが。

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