物質を確かめる問題

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2015年 開成中学の問題です。


A君は、休日に川原で石やガラスをいくつか拾ってきました。それらを理科室へ持っていって、先生に見せながら言いました。
「この石やガラスを簡単に見分ける薬品はありますか?」
 すると先生は薬品だなからうすい塩酸を持ってきて、それぞれにかけてくれました。

問1 うすい塩酸をかけたものの中に一つだけさかんに泡の出るもの(Ⅹとする)がありました。その種類は何ですか。もっとも適切なものを次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア ガラス  イ でい岩  ウ 石灰岩  エ 水晶

問2 うすい塩酸をかけた時、発生した気体は何ですか。もっとも適切なものを次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。
   ア ちっ素  イ 酸素  ウ 水蒸気  エ 二酸化炭素

A君は、なぜXから気体が発生するのかを友だちと考えてみました。すると友だちからは次のような意見がでてきました。

B君:「表面に細かな穴がたくさんあいていて、その中に入っていた気体が出てきたんじゃないかな」

C君:「いや、Ⅹが変化して、そのときに出てきたんじゃないかな」

問3 B君の意見を確かめるために、次のような実験を考えました。泡の出ていないⅩを水の入ったビーカーに静かに入れ、その後のⅩの変化のようすとビーカー内の水面の位置を観察します。もしB君の意見が正しいとすると、Ⅹを入れて水面が上がったあと、どのような結果になると考えられますか。もっとも適切なものを次のア~ウの中から1つ選び記号で答えなさい。

ア Ⅹの表面から泡が出て、水面の位置が上がる。
イ Ⅹの表面から抱が出て、水面の位置が下がる。
ウ Ⅹの表面から泡が出て、水面の位置は変わらない。

問4  C君の意見を確かめるために、次のような実験を考えました。はじめに、これからかけるうすい塩酸の重さとⅩの重さの合計をはかります。つぎにうすい塩酸をⅩにかけ、泡が出たあとで、残ったものの重さの合計をはかります。もしC君の考えが正しいとするとどのように重さが変化すると考えられますか。適切なものを次のア~ウの中から1つ選び、記号で答えなさい。
ア 重くなる  イ 軽くなる  ウ 変わらない

 Ⅹをガスバーナーで加熱してみると、白い固体(Yとする)に変化しました。部屋の温度と同じになるまで冷ましたあと、Yに水をかけると、気体が出てきました。
 そこで、気体の性質を調べるために、先生からYをたくさんもらい、フラスコに入れました。その後、図1のような装置を組み立てて、上から水を入れました。すると、はじめは管から気体が出てメスシリンダーにたまりましたが、途中からは管の口まで気体がきているのに、メスシリンダーにはそれ以上たまらなくなりました。

問5 はじめにメスシリンダーにたまった気体は何ですか。漢字で書きなさい。

問6 下線部で出てきた気体はどのような気体ですか。次のア~エの中からもっとも適切なものを1つ選び、記号で答えなさい。
ア 空気よりも重い気体
イ 物が燃えるのを助ける性質をもつ気体
ウ 空気中にもっとも多くふくまれている気体
エ 冷やすと水になる気体

水を入れてしばらくたったあと、フラスコの中でYは変化して、白い粉Zになりました。
先生はA君に、「この白い粉Zを水にとかすと、理科室で二酸化炭素を検出するために使う水よう液になる」と教えてくれました。そして先生は、A君に下のような表をわたして、「この白い粉Zをできるだけたくさん水にとかしてごらん」と言いました。

問7 下線部の白い粉Zを同じ量の水にできるだけ多くとかすためには、水よう液をどうすればよいですか。もっとも適切なものを次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。ただし、部屋の温度は25℃とします。
ア あたためて部屋の温度より高い温度にする。
イ 冷やして部屋の温度より低い温度にする。
ウ 部屋の温度のまま、静かに置いておく。
エ 部屋の温度のまま、かき混ぜる。


【解説と解答】
問1 選択肢の中で、塩酸をかけて盛んにあわがでるのはウの石灰岩です。
(答え)ウ

問2 石灰岩と塩酸で発生する気体は二酸化炭素です。
(答え)エ

問3
空気が出てくれば、そこに水が入っていくので、水面は下がります。
(答え)イ

問4
出て行った気体の分だけ重さは減ることになります。
(答え)イ

問5
はじめに、と書かれているので、これはフラスコ内にあった空気がでていったものです。
(答え)空気

問6
石灰岩を熱してできた、ということは炭酸カルシウムを熱分解してできた、酸化カルシウムがYと考えられます。
酸化カルシウムは水をかけると一気に熱を発生することになるので、水は水蒸気になります。
(答え)エ

問7
酸化カルシウムを水に加えることで水酸化カルシウムになったと考えられ、その水酸化カルシウムを水にとかしたものが石灰水です。
グラフから水酸化カルシウムは水の温度が上がるごとに溶ける量は少なくなっています。
よって部屋の温度よりも水の温度を下げるとより多く溶かすことができます。
(答え)イ

「映像教材、これでわかる水溶液」(田中貴)
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