最終回 練習は不可能を可能にする

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    題名は慶應義塾の元塾長であった小泉信三先生のことばです。どんな名選手であったとしても、最初は素人です。したがって、練習をしなければうまくならない。しかし練習を積み上げていくと、信じられないような結果を生んでいく。その例は私が語らなくとも、みなさんが日ごろから見ているスポーツや他の分野の世界にたくさんあるでしょう。
    中学受験に関しても同じことがいえます。今、みなさんの成績が悪いとしても、それは勉強することによって解決するのです。良く成績の良い子どもに対して「あいつは頭がいいから」という言い方をします。でも、頭が良くても勉強しない子はできるようにはならないのです。確かに覚える時間が短いとか、計算が速いというのはあるかもしれません。しかし、結果として覚えてしまえば同じ、計算も正確な答えが出なければ意味がありません。
    だから勉強することで、みなさんの状況を変えることができるのです。練習は不可能を可能にします。ただし、練習をつづけるためには非常に強い意志が必要です。多くの名選手は「うまくなりたい」という強い気持ちを持ち続けたから、それだけの練習を続けることができました。
    みなさんも「合格したい」という強い気持ちを持つことが大事です。そして練習しましょう。勉強するのです。ただ合格したいと思うだけではだめです。練習しなければうまくなりませんから。でも次第に成績が上がれば、勉強もおもしろくなり、自信につながるでしょう。ぜひがんばってほしいと思います。
    この連載は今回が最終回です。1年間ありがとうございました。
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