空白の3ヶ月から脱するには

受験生にとって、春期講習が終わって夏期講習が始まるまでの約3か月は、意外に難しい時期です。学校別対策が本格化する前でもあり、塾では総復習を中心に授業が進むことが多いため、何となく時間が過ぎてしまいやすい。だからこの時期は「空白の3か月」と言われることがあります。

もちろん、これまで学習してきた内容を振り返ることは大切です。しかし、全員が同じ内容を同じペースで繰り返すだけでは、それぞれの弱点を本当に克服できるとは限りません。苦手な単元は子どもによって違いますし、志望校によって必要な力も違うからです。

本来、この時期は志望校の出題傾向を踏まえながら、自分に必要な勉強を整理し、苦手分野を補強していくべき期間です。苦手を残したまま夏以降に入ると、学校別対策が始まったときに土台が不十分なまま応用に進むことになってしまいます。逆に、この時期に弱点を補強できれば、夏以降の学習はかなり安定してきます。

また、組み分け試験などの短期的な成績に振り回されすぎないことも大切です。点数そのものに一喜一憂するのではなく、どこが足りないのか、何を優先して埋めるべきかを見極めることが重要です。

この「空白の3か月」は、ただ時間が空いている期間ではありません。周囲に合わせて総復習をするだけで終わらせるのではなく、自分に必要な勉強にしっかり取り組むことで、志望校合格に向けた土台を固める大事な時間になります。保護者の皆さまも、お子さまが何を課題としているのかを一緒に確認し、この時期を有効に使えるよう支えてあげてください。


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春休みの過ごし方

停滞と躍進

子どもが真剣に学習に取り組み始めたとき、「すぐに成績が良くなるだろう」と期待するのは自然なことです。しかし、実際には成績は一朝一夕に上がるものではありません。むしろ、努力している最中に伸び悩みの時期が訪れることが多いのです。

この停滞期は、学習内容への理解が深まる過程で生じる自然な現象です。新しい知識を定着させる段階では、頭の中で情報が整理されず、テスト中にケアレスミスが増えることもあります。こうした時期は本人にとっても辛抱が必要ですが、ここであきらめてしまうと、せっかくの努力も無駄になってしまいます。

重要なのは、結果がすぐに見えなくても、コツコツと学習を続けること。努力を継続していくうちに、ある瞬間に「グン」と成績が伸びることが少なくありません。これは、積み重ねてきた学習の成果が一気に結実するタイミングと言えます。

ただし、成績が上がったからといって、そこから順調に伸び続けるわけではありません。再び壁にぶつかって落ち込むことや停滞する時期が訪れるのはよくあることです。それでも、そこで耐えて学習を続けることができれば、再び跳ね上がるチャンスが訪れます。

このような「波」を繰り返しながら、学力は徐々に確かなものへと育っていきます。だからこそ、「あきらめずに続ける力」こそが、学習において最も大切なスキルと言えるでしょう。

特に小学生のうちにこの「忍耐力」を身に付けられれば、その後の学習人生において大きなアドバンテージになります。困難な時期に耐えられる力は、将来の成績向上だけでなく、自己成長にもつながる重要な資質です。

日々の学習で成果が目に見えにくくても、焦らずじっくり取り組むこと。保護者としては子どもの努力を温かく見守り、励まし続けることが何よりも効果的なサポートとなります。


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5分考えてわからなければ、解説を読めに潜む危険

思考力はじっくり考えなければ、やはり育ちません。

私は、1問15分ぐらいはかんがえても良いと思うし、子どものペースで考えさせないと、本当にわかるようになるか、あやしくなってくるところがあるからです。

しかし、最近、たくさんの問題を解くために、「5分考えたら開設を読め」という勉強をしている子がいるようなのです。

これは危険。

ひとつはわかった気になってしまうだけ、のことが多いから。本当にその問題の構造をつかんでいないにもかかわらず、ああ、こういうこと、こうなるので、とわかった気になってしまうだけで、自分の思考力につながっていない可能性があること。

さらに、意識が高くなければ、ただ答えを写しているだけ、ということになります。だってゲームやりたいもんね。

だからやるべき数は絞らないといけない。何でもかんでもたくさんやる、というやり方は質を問わないから、力がつかないのです。