文化祭で考える学校選び

文化祭へ行くと、子どもは鉄道研究会や科学部の発表へまっすぐ向かい、保護者は校内の様子をできるだけ確認しようとします。同じ学校を訪ねても、親子で気になるところはずいぶん違うものです。

文化祭は特別な一日ですから、その日の印象だけで学校を決めることはできません。展示が整っているか、にぎやかか、といった見た目だけで比べても、普段の学校生活まではわからないでしょう。ただ、生徒が何を任され、先生がどのくらいの距離で関わっているかは、学校ごとの違いが出やすいところです。

校内を回りながら考えたいのは、「この学校に入ったら、わが子はどこで何をしているだろう」ということです。人前で説明する生徒もいれば、裏で準備を続ける生徒もいます。静かに作品を作る場所もあります。今のわが子に近い生徒が、どんな表情で参加しているかを確認すると、入学後の姿を少し想像しやすくなります。

子どもが一つの展示に夢中になったのなら、それも学校選びの材料です。保護者の印象と一致しなくても構いません。帰宅してから、「何がおもしろかったか」「ここで六年間過ごす姿を考えられたか」を親子で別々に話してみるとよいでしょう。学校の評判ではなく、自分たちがその日に感じたことを残せます。

文化祭ですべてがわかるわけではありません。それでも、パンフレットの言葉だけでは見えにくい、生徒の居場所や人との関わり方を考えるきっかけにはなります。志望校を決めるためというより、その学校で過ごす六年間を一緒に考える日、と捉えるくらいがよいのではないでしょうか。

できると思わせないといけない

長い期間塾に通っていて、組み分けテストではずっと下のクラスにいる。これは、子どもにとってあまり良い環境とは言えません。

「できない」「わからない」という気持ちを長く持ち続けていると、だんだん勉強に対して積極的ではなくなってきます。自分が苦手なことから、なるべく遠ざかろうとするようになる。

それはある意味、当然のことです。やればやるほど「できない」という現実を突きつけられるのであれば、誰だってやりたくなくなります。

大人なら、そこで「このままではいけない」と考えて、自分を変えようとすることもできるでしょう。しかし、まだ小学生です。そこまでの強さを求めるのは無理があります。

だから、むしろ「自分はできる」と思わせることが大事なのです。

もちろん、組み分けテストで上のクラスに入り、それが自信につながっているのであれば、それはそれで良いでしょう。ただ、上のクラスを維持するために必死に勉強し続け、それが大きなストレスになっているのであれば、やはり注意が必要です。

受験勉強はまだ続きます。その途中で気持ちがいっぱいになってしまっては、最後まで力を出し切れません。

多少なりとも「できた」「わかった」「これならいける」と思える環境を作っておくことが大切です。

勉強の内容だけではなく、子どものストレスや気持ちの状態もしっかり確かめながら進めてください。

合格点の取り方を考える

これからは、志望校の「合格点」を意識した勉強に切り替えていく必要があります。

例えば算数、国語が100点満点、理科、社会が50点満点の合計300点満点で、例年200点前後が合格ラインだとします。

そうしたら、まずその200点をどう取るのかを考える。

算数70点、国語60点を目標にするのであれば、理科、社会で合わせて70点必要になります。こうして教科ごとの目標点を決めると、やるべきことも具体的になってきます。

では、算数で70点を取るためにはどうするか。

これは学校の出題傾向によって違います。

例えば10問程度の問題が並ぶ学校であれば、1問に使える時間は平均5分程度です。そうなると、極端に難しい問題を解けるようにすることよりも、標準的な問題を確実に解き、ミスを減らすことの方が大事になります。

一方、4~5問の応用問題を中心に出題する記述式の学校であれば、対策は変わります。そのレベルの問題をじっくり考える練習が必要ですし、最後まで正解にたどり着かなくても、途中式や考え方を書いて部分点を取れるようにしておくことも大切でしょう。

偏差値や順位ばかりを追いかけていると、こういう視点が抜けてしまいます。

しかし入試で必要なのは、偏差値を上げることではなく、その学校の試験で合格点を取ることです。

第一志望、第二志望が絞り込まれてきたら、「この学校で合格点を取るには、何をできるようにすればいいのか」という考え方に切り替えていきましょう。