長く中学受験を見てきましたが、最近、伝統校の偏差値評価が下がり、新興校が数値を上げている、というのが目につくようになりました。
大学受験の結果と、それぞれの学校の教育内容がいろいろな形で評価された結果だろうと思うのですが、やはり最近気になるのは、ただ手厚いだけで子どもの自主性をあまり引き出していない学校の評価が上がっている点です。
中高6年間は第二次の性格形成期でもあり、子どもたちが大きく成長していきます。その中で特に重要なのは「自分の好きなものに没頭できる時間」だと思っています。例えばクラブ活動に没頭する。あるいは自分の好きなことに時間を使う。あるいは黙々と本を読み漁り、あるいは学業とは全く違う分野の勉強や研究に力を入れる。
そういう時間があるからこそ、次に何を勉強するか、何をやるかが決まってくるのだろうと思うのです。その時間が十分に与えられないまま、ただ小学生の塾のように成績と学業を管理されるのは、その後の成長をつい心配してしまいます。
合格偏差値が下がったからといって、やはり伝統校にはこれまで培ってきたいろいろな風土があるので、それが子どもたちの成長に役立つ部分はあるでしょう。
もう一度、良く見て子どもの進むべき学校を決めてあげてほしいと思います。
今日の一問(算数オンライン塾から)
11月4日の問題(速さの問題)
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