「中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

直前の勉強法

ここのところにきて、模擬試験の結果も出て、最後に何をするべきかというお問い合わせをメールで頂戴しました。ポイントをお話しておきたいと思います。

秋の学習法でお話したのは
(1)過去問
(2)復習
(3)暗記
の3点でした。で、暗記については今後も手を抜かず、知識を正確にするという作業を続けてください。また過去問についても第一志望、第二志望の過去問がある程度進んだならば、出題傾向が似た学校の過去問をやってみてもよいでしょう。そして、できなかった問題については大きく2つに区分することです。
(1)なかなかできそうにない問題
入試では捨てる問題はあっても良いのです。これはいくら考えても難しいなあという問題に時間をかける必要はもはやありません。捨て問題として扱ってよいでしょう。
(2)本来ならできるはずだった問題
なぜ間違えたのか、徹底的に復習してください。実際に模擬試験ではできなかったが家にやるとできるという問題が圧倒的に多いはずです。なぜか。簡単にいえばまだ力がついていないということになるのですが、ていねいさが不足していたり、緊張していたりと、いくつか原因はあるでしょう。その原因を取り除く必要があります。
ですから徹底的に復習して、次は「絶対に間違えない」ようにしてもらうことです。

大きな試験ですと1問が5点程度、15点も違うとあっという間に偏差値が変わります。このころから子どもたちの力は拮抗しはじめ、一問のミスが大きくなります。したがって、ていねいに、ていねいに解けるようにしていくことが大事です。

さて、あと3ヶ月で何か特効薬は?

そうあるものではありませんが、やはり第一志望に何が出題されているかを良く研究されることでしょう。例えば物語文の記述が出題されるとわかっているなら、それに集中すべきでしょうし、一行問題がたくさん出るのなら、それを特訓しておくことが大事です。

ですから、過去の入試問題をしっかり勉強していくことがこの時期一番良いでしょう。あと、「あれもやってない」「これもやっていない」と数える必要はありません。残りの時間、これだけやりきればよいとしっかり学習する内容を絞ってやりあげてください。

幼さとの戦い

11月に入り残り受験まで3ヶ月になりました。冬期講習が終われば、埼玉、千葉の入試が始まりますから本当のことをいえばあと2ヶ月ということなのでしょうか。しかし、子供たちの顔を見ていると、そんなに差し迫った感じになっていないと半ば「あせり」半ば「あきらめた」方もいらっしゃるのではないかと思います。子どもたちはまだまだ幼いので、そんなに全てをなげうって受験に挑めるわけではありません。本人たちは精一杯やっていると思っているでしょう。だから腹がたって、お母さんが横にビターとついて、夜遅くまで勉強しているご家庭もあるやもしれません。

ふとそんなことを思ったのは、実は今日、塾に出かけてくるまでの間に何人か、小学校受験の子供たちの姿を見かけたからです。スーツ姿のご両親、あるいはお母さんに手をひかれた「お受験スタイル」の子どもたち。6年後の姿もあまり変わらないかなあなどとつい思ってしまいました。

しかし、小学校受験と中学受験は明らかに違います。本人が試験でできなければ話にならない。つまり、子どもに力がついていないと道は開かないのです。お母さんが横について、「ああしろ、こうしろ」といってできたことが、果たして本番の受験でできるのか。その点を冷静に考えていないといけないのです。

ここのところ、「家で勉強するとまだできるが、模擬試験に行くとぜんぜんだめ」という相談を受けます。それは本当に力がついていないといってしまえばそれまでなのですが、つまり「問題を自分で解決する能力」が備わっていないのです。

「精神年齢が幼い」といってもいいかもしれませんね。いろいろなことをお母さんにしてもらった子供たちが果たしてプレッシャーのかかった受験会場で自分の力を発揮できるのか?良く考えてみてください。「何かしなければ」と思う気持ちはわかりますが、「与えてしまえば自分でとることをしなくなる」のが子どもなのです。

その意味では、横についているばかりでなく、本人がどのくらいやれるのかをやや距離を置いて見てみることも大事なことでしょう。そして「何ができるようになったのか」をほめてあげることが必要です。ここからは子どもたちに自信を持たせなければなりません。「~ができない」ということに注目するより「~ができるようになった」を数えていってほしいのです。そしてそれをほめてあげること、そうやって認めてあげることが多くなればなるほど、子どもというのは幼さが逆に武器になります。力以上のものを本番で発揮するのです。波に乗せるためには幼さは長所となります。

しかしそれを生かすも殺すも回りの大人次第と言えるのです。

併願について(2)(保護者の方からのメールをご紹介します。)

昨年の受験生のお母さんからまたメールを頂戴しました。ご承諾をいただいて、掲載させていただきますが、実際には2通のメールを頂戴しましたのを1通にまとめております。テニスという軸で学校を見るというのも、ご指摘の通り学校の別の面を見るという面でよい比較ではないかと思います。以前にも囲碁がとにかくやりたいので、という学校選択をした子どももいました。学校はやはり多面的に比較されることが一番で、その意味ではみなさんのお役に立つのではないかと思います。

またこの方の受験の場合一番最初が押さえだったというのは、確かに有利に働いただろうと思います。子どもは一つ入ると、後は結構精神的には安定して受けていけるので、力が発揮しやすいことは間違いありません。

田中先生

いつもメールを拝見し参考にさせて頂いております。おかげさまで、長男はこの春自分の第2志望校(1.5志望校位かもしれません。)に入学し、学校へ毎日楽しく通っています。
あまりに算数の出来の悪い子でしたので、5年生になるころでしたでしょうか、実は先生にもメールでご助言を頂きました。結局、塾では最後まで一番下のクラスで、はっきり受験すると決心したのも6年の10月。それでも運がよかったのでしょう、2月6日まで粘って合格を頂きました。

先生のメールやホームページを今でもよく拝見します。(私の手帳の一番初めには、“中学受験でこの子の人生は決まらない”と書いてあります。)
今回のメールで先生が“押さえ校”は、「がーっ」と下げるというお話をします。と書かれていました。我が家も2月1日に“押さえ校”で合格をいただけたので6日まで頑張れたと思っています。偏差値では、子どもが今通っている学校より10ポイント以上、低いところでしたが、先生方も熱心ないい学校です。こうした学校にめぐりあえたことが逆に志望校合格につながったのかもしれません。

偏差値に関係なく学校選びができたのは硬式テニス部に入るという大目標があったことだと思います。実際、受験する学校を最終的には以下のように決めていました。

憧れ校  中学新人戦優勝者を輩出し、全国大会の出場経験も多い名門 (偏差値60弱)

実質第一志望校 (現在通っている学校) 実績はないが、テニスコートが生徒数のわりに多く、校庭が広い。 先生と生徒の距離が近い家庭的な学校 (偏差値50台前半)

実力相応校  面倒見もよく、通学時間も適正で、塾でも勧められたが硬式テニス部がないので、受験の対象から外す。(偏差値40台中盤)

押さえ校 校庭は狭いがテニスコートがあり、硬式テニス部もそれなりに強い。 先生方も熱心で、運動を重視する生徒も、勉強中心の生徒もいるような学校。(偏差値40位。)

偏差値でみると随分差がありますが、息子にしてみれば硬式テニスをするために、苦手の算数を何とかやっていたわけですから、憧れ校も受験しました。テニスという尺度があると、偏差値を離れて、別の角度から学校を観ることができ、親にとってもよいようです。また、先生もよく言われているとおり、この学校に入ったらこれをしたいという具体的な目標があると、つらい時に何とか頑張るエネルギーがわいてくるようでした。

これから厳しい季節になりますが、どうぞ先生もお身体を大切になさってくださいませ。