中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

併願について(2)(保護者の方からのメールをご紹介します。)

昨年の受験生のお母さんからまたメールを頂戴しました。ご承諾をいただいて、掲載させていただきますが、実際には2通のメールを頂戴しましたのを1通にまとめております。テニスという軸で学校を見るというのも、ご指摘の通り学校の別の面を見るという面でよい比較ではないかと思います。以前にも囲碁がとにかくやりたいので、という学校選択をした子どももいました。学校はやはり多面的に比較されることが一番で、その意味ではみなさんのお役に立つのではないかと思います。

またこの方の受験の場合一番最初が押さえだったというのは、確かに有利に働いただろうと思います。子どもは一つ入ると、後は結構精神的には安定して受けていけるので、力が発揮しやすいことは間違いありません。

田中先生

いつもメールを拝見し参考にさせて頂いております。おかげさまで、長男はこの春自分の第2志望校(1.5志望校位かもしれません。)に入学し、学校へ毎日楽しく通っています。
あまりに算数の出来の悪い子でしたので、5年生になるころでしたでしょうか、実は先生にもメールでご助言を頂きました。結局、塾では最後まで一番下のクラスで、はっきり受験すると決心したのも6年の10月。それでも運がよかったのでしょう、2月6日まで粘って合格を頂きました。

先生のメールやホームページを今でもよく拝見します。(私の手帳の一番初めには、“中学受験でこの子の人生は決まらない”と書いてあります。)
今回のメールで先生が“押さえ校”は、「がーっ」と下げるというお話をします。と書かれていました。我が家も2月1日に“押さえ校”で合格をいただけたので6日まで頑張れたと思っています。偏差値では、子どもが今通っている学校より10ポイント以上、低いところでしたが、先生方も熱心ないい学校です。こうした学校にめぐりあえたことが逆に志望校合格につながったのかもしれません。

偏差値に関係なく学校選びができたのは硬式テニス部に入るという大目標があったことだと思います。実際、受験する学校を最終的には以下のように決めていました。

憧れ校  中学新人戦優勝者を輩出し、全国大会の出場経験も多い名門 (偏差値60弱)

実質第一志望校 (現在通っている学校) 実績はないが、テニスコートが生徒数のわりに多く、校庭が広い。 先生と生徒の距離が近い家庭的な学校 (偏差値50台前半)

実力相応校  面倒見もよく、通学時間も適正で、塾でも勧められたが硬式テニス部がないので、受験の対象から外す。(偏差値40台中盤)

押さえ校 校庭は狭いがテニスコートがあり、硬式テニス部もそれなりに強い。 先生方も熱心で、運動を重視する生徒も、勉強中心の生徒もいるような学校。(偏差値40位。)

偏差値でみると随分差がありますが、息子にしてみれば硬式テニスをするために、苦手の算数を何とかやっていたわけですから、憧れ校も受験しました。テニスという尺度があると、偏差値を離れて、別の角度から学校を観ることができ、親にとってもよいようです。また、先生もよく言われているとおり、この学校に入ったらこれをしたいという具体的な目標があると、つらい時に何とか頑張るエネルギーがわいてくるようでした。

これから厳しい季節になりますが、どうぞ先生もお身体を大切になさってくださいませ。

併願について(保護者の方からのメールをご紹介します。)

先日、田中貴.net通信で併願パターンのお話をしましたが、以下のメールを頂戴しました。ご了解を得て、ご紹介します。私は5ポイント下の学校と、10ポイント下の学校で後者を選ばれた姿勢が大変良かったなと思いました。ぜひ参考にしていただければと思います。

田中貴先生

今年受験終了組みですが、まだこの通信は楽しく、懐かしく読ませていただいております。今回は滑り止めの話でしたので うちが当てはまると思い返信させていただきました。
 息子はこの時期から1月頭まで結構成績も上昇ぎみで 志望校の合格率も80%とほぼ適正なみになっていました。しかし、1月。お試しが合格したあたりから気が抜けたのかあまり受験しない小学校では卒業前の盛り上がった雰囲気に糸がきれたのか明らかに学力の急降下が感じられました。

 併願は1日の午後で5ポイント下と3日に10ポイント下を準備していました。で、結局この2校のみ合格。今は10ポイント下に学校に通っています。それでも、中に入ってみれば、同じような経験のお子さんが多く、上位にはいますが 決してトップではないぐらいの位置です。ただ、息子の場合、一番下から這い上がっていくようなタイプではないのでこのぐらいで ちゃんと勉強すれば結果が出てくるような位置がちょうど良かったようでした。

 私も最初は10ポイントも下げることに抵抗はありました。しかし、ここなら下手に人気だけで偏差値が高いが実績のない学校よりは、将来性があると見込んで決めました。それでも本当にこの学校になったときは、”こんな学校に入るために頑張らせたわけではなかった”と何度も涙しました。しかし、子供の前では”結局、好きなクラブも見つかったし この学校でよかったね”といい続けました。半年以上経ち、学校の真の姿がみえた今ごろになって、私もやっと心から”この学校でよかった”と思えるようになりました。

 先生のおっしゃるとおり、親の仕事は確実でかつ通うことになっていいと思える滑り止めを決めてあげることだと今頃になって実感しています。もし、6年生のお母様で決めきれない方がいらっしゃましたら、参考にしていただければ幸甚です。

時事問題

今週の6年生のカリキュラムは、国際連合と国際関係でした。その中でも、大事だったのが核兵器の問題。
IAEAとはどんな組織なのか、CTBTとは何か。非核三原則とは?
北朝鮮で核実験が行われた今年、やはり核不拡散の試みについてはやはり出題が増えそうです。

最近の社会は、地理や歴史の知識を問うよりも、小学生なりに今の社会をどう捉えているのかを問う問題が増えてきました。したがって時事問題も大事な範囲になっているのですが、ただ基本的な知識をしっかり覚えていかないと本当の対策にはなりません。

国際連合がどういう組織であり、それぞれの理事会で何が行われ、どういう話し合いを過去してきたのか、ということが理解できなければ、今年の「北朝鮮の制裁決議案」の意味もわかりにくくなります。

ニュースを聞く一方で、これはどういう意味?という質問を子どもたちにしてみてください。ひとつひとつ進んでいくことが大事です。