中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

スピードをつける

過去問などをやらせていると、時間が不足するという場合があるかもしれません。例えば国語の問題などは長文を読むのに時間がかかって、全部の問題ができない、というようなことはあるでしょう。特に最近の模擬試験では差をつけるためにかなりの長文を出し、かつ問題数も多くなってきています。だから、すべての問題に手がつかないお子さんも少なくないのではないでしょうか。

だからといって速読術などをやらせても間に合わないでしょう。あせりは禁物です。急いでやらせれば、ろくなことがおきません。問題を読み飛ばす、大事なところをななめに読んで見過ごす、結局点数がまとまらないでしょう。

全部終わらなくてもいいのです。ただ問題を解く順番は気をつけておくと良いでしょう。まずは漢字、知識など、あまり時間のかからないものから手をつけます。そして長文、その前に問題に一応目を通しておくとよいかもしれません。こんなことが聞かれるのかということを頭にいれてから読んでいくと良いでしょう。そして傍線部が出てきてその場で解ける問題は解いていってもいいでしょう。そして間に合わなければ間に合わないでよいのです。むしろ正解率を上げていくほうが良法です。

子供たちも過去問の練習をしていくうちに、少しずつは早くなっていきます。とにかくあわてさせず、あせらせずに問題を解かせていくようにしましょう。じっくり解く練習をすれば、次第にスピードはつくものです。

急がば回れですね。

クラス分けテストの弊害

先日おりしも同じご相談を受けて、この時期から6年生をお預かりすることにしました。要はここに来てクラス分けテストで今までいたレベルからかなり落ちてしまい、志望校を受けることが難しくなってきたというお話です。この時期になると子どもたちの差は当然縮まってきますから、クラス分けテストでも大きくクラスが変わってしまうことはあるでしょうが、その結果として子どもが自信をなくしてしまったとか、志望校への合格の意欲がなくなってしまったとか、まあそういうことがあるわけです。

もちろん成績がずば抜けてよいというわけではありませんが、それにしてもこの時期にそういう結果をもらってしまうと、なかなか立ち直れないという面はあるでしょう。

クラス分けテストというのは、塾からすればできる子を選抜していくシステムですから上位にいる子どもたちに力をいれれば、当然有名校の合格実績をあげることができます。また上位に入れれば、それなりの結果もついてくるでしょう。しかし反面振り落とされてしまった子どもたちはどうなるの?という面は弊害としては出てくるのです。

やり方を変えれば、また自信を取り戻すこともできるかもしれない。しかし実際にこの時期になってお子さんを引き受ける塾はあまりないというお話なので、お預かりすることにしました。

残りの時間でできることはそう多くはありませんが、しかし自信を取り戻してあげることはできるように思うのです。(まあ、メタメタにやられてしまっていると大変ですが。)子どもの力はどこにいくわけでもない、ただ精神的なものがプラスに出るのか、マイナスに出るのかでやはり結果は大きく違っているでしょう。少なくもいまの状態でいるよりは何か変化を求めた方が可能性は上がる気がしたので、お引き受けすることにしました。

単に塾に預けているだけではなく、お子さんのメンタルな面にはできる限り気を配ってあげてください。この弊害からお子さんを守ってあげられるのは、お父さん、お母さんなのですから。

グラフと速さ

先日、6年生に速さとグラフの問題を出しました。何もいわず、グラフだけを書いてそこから距離を求める問題だったのですが、割とみんなまじめに速さを計算していたようでした。

しかし速さの問題はグラフにするとよく相似形で解けることがあるのです。実際にその問題も相似形で解くと、それこそ数分で解決するような問題でした。

速さの問題を解くとき、私は子どもたちにグラフを書かせます。というのも、速さの問題というのは条件文が長く、実際に子どもたちが正確に文意をとらえられているか、わからないからです。

書いていくうちに、問題の全容がつかめてくると、
「あれ、ここ相似形じゃない」
と気がつくことも多く、そこから一気に問題が解けてしまうことがあるのです。

速さはグラフで解くと、意外にミスが少なくなります。ただグラフを書くのを面倒だと思う子が少なくありません。この辺は本当は4・5年生から書きなれておくのが良いのですが。