中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

補欠

今年も何人か補欠の子がいます。

第一志望の補欠というのは、実にはがゆい思いがしますね。あと数点で届いたものを。あの問題さえできれば、そういうところはどうしてもあります。

実はうちの息子は第一志望が補欠でした。そして2月末まで待ちましたが、結局回ってきませんでした。本人としては同じ附属に行くのだからというのもあるにはあるのですが、しかし、第一志望に合格しなかった、あと数点でという思いは非常に悔しかったと思います。

ただこればっかりは、もう待つしかない。そして回ってこなかった場合を想定して次の動きにいくことが大事だろうと思います。

昨年は何番まで回った、とかそういう情報を聞いても、まあ、今年の場合はどうなるかわからないのです。今確実にできることをやった方がよさそうです。

ついでに言えば、たいていの学校の場合、補欠者には電話で繰り上がりを連絡しますが、つながるまで飛ばすことはありませんので、じっと電話の前で待つ必要はありません。

入試問題

今年の入試問題は受験者数が多かったために、難しくなってきたようです。これまでの学校のレベルに比べて高くなった、つまり傾向はそう大きく変わらないが、出す問題が難しい、計算問題が面倒だったり、知識が細かかったり。

難しくするには理由があって、やさしい問題だと差がつかないからです。みんなできてしまう、それだと誰がよりできるかということがわからない、だからレベルを上げた学校が増えたのでしょう。

実際に、今の入試問題は、かつてに比べると大分変わってきました。これは以前に指摘したことですが、社会は歴史、地理といったカテゴリーから現代社会についての知識や関心を求める問題が増えました。環境問題や温暖化、少子高齢化、今の日本や世界が直面する問題を出しています。

しかし、12歳の子どもたちに出題する問題として適当なのか?といえばそうではない。そういう問題があるという知識の整理だけで答えている子が多いのではないかと思います。

うがった見方をすると、大学受験の準備としてある程度まで知識を持っている子をとるんだという視点が見え隠れします。

もっと12歳の考える力、表現する力を根源的に試すような問題を本来なら出題してほしいと思うのです。覚えることばかりではなく。

私が出題者だったらこんな問題を出したいと思います。

「あなたの関心のある都道府県を1つあげ、その都道府県についてどういうことに関心があるのか、またそれはどうやれば調べられるかについて自分の考えを書きなさい。」

「岩手山 秋はふもとの三方の野に満つる虫を何と聴くらむ」
この短歌が歌う情景を1200字以上1600字以内で、物語の形で表しなさい。

採点は大変でしょうが、物語さえ読めばこの子の国語力はすぐわかるだろうなあと思いますが、きっと出ないだろうなあ。

さあ、次だ。

受験を終えて、塾に報告に子どもたちがやってきます。
できる限り、いったん総括してもらうことにしています。

自分では、準備は充分だったと思うか。
試験で不足していたことはなかったか。
満足のいく受験だったのか。

そして私自身の感想も言います。今後どうすべきなのか。

子どもたちは、これでひとつのゴールを迎えたような気になっているでしょうが、とんでもない。

公立に行けば、もちろん高校受験の準備を始めなければいけない。
私立に行っても、今度はみんな入試を通過してきたのだから、それなりのレベルにはいます。だから、しっかり自分の勉強をしないといけない。

スタートなのです。もちろんひとつのゴールではあるのだけれど、まあ、それは2月いっぱいの話。3月になったらまた大いに勉強してほしいと思っています。

私はよく子どもたちに中学受験の終わりは中1の1学期だといいます。新しく入った学校で自分がそれなりの位置にいれるのかどうか、これは入試よりも難しいことかもしれない。入ったからといって、後ろからついていくようではいけない。学校によっては高校での進学を認めないところもあるのです。だから気を抜かない。中1の夏休み、それなりの位置にいて初めて、入試が終わるのです。その学校に行って大丈夫だったということがわかるのですね。

同様に公立に進む子どもたちは、高校受験でのポイントである内申は中1の1学期が最初の評価です。ここで悪ければそう簡単に評価をあげることはできない。最初の滑り出しが大事なのです。だからすぐに準備を始めなければいけないのです。

厳しいようだけれど、高校受験をするのなら、もう切り替えないといけないのです。

さあ、次だ。